菅内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年3月27日

(平成19年3月27日(火) 8:41~8:50  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議の報告です。一般案件、国会提出案件、政令、人事案件等であります。なお、閣議で「東ティモール国際平和協力業務実施計画の変更について」「東ティモール選挙監視国際平和協力業務の実施について」につき、塩崎官房長官、麻生外務大臣、溝手国家公安委員長等から発言がありました。また「ネパール国際平和協力業務の実施について」久間防衛大臣、外務大臣から発言がありました。そして、昨日の平成19年度予算成立に当たって、尾身財務大臣から発言がありました。同じく、大田内閣府特命担当大臣からも予算成立に当たって発言がありました。また、溝手内閣府特命担当大臣から「平成19年能登半島地震」の被害状況について説明がありました。
 私から「平成19年能登半島地震」に関連をして、私ども総務省としての対応について発言いたしました。具体的には、地震発生後、11時前だったと思いますけれども、私も役所に入りました。消防庁長官を本部長とする災害対策本部を設置し、全国、特に近県について緊急消防援助隊の出動要請を行いました。7都府県の消防部隊、合計87隊349名であります。今回の地震で非常に感じましたのは、私ども総務省消防庁内にあります被害想定システム、実はこれがびっくりするほど当たっていたのです。震度6強ということでありましたので、私自身は一報を聞いてすぐ、自分の車で入ったのですけれども、その時点において、推定死者3という数字がありました。私は、初めて聞きましたが、この規模ですとそれくらいだろうと、システムの想定、被害状況が、ほぼそのとおりに当たっていたものですから。このことを私聞きましたら、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震の時もほぼその範疇だったということであります。内閣府にもそうしたシステムがあるようですけれども、正に政府一体として、こうしたことを、当然うちも内閣府に逐一報告しているわけですけれども、これだけの地震で、瞬時にそうした被害を想定し、ほぼ結果と近かったというのは、非常に私は評価されるものではないかと思いますし、今後の対策についても、このシステムは有効活用されるべきだと、こう思いまして、特に、閣僚懇談会で私からこの被害想定システムについても発言をさせていただきました。なお、被害に遭った地方自治体に対して、私どもも財政支援をきちっと行っていきたい、このことも報告させていただきました。
 以上です。

2.質疑応答

(問)公務員制度改革で、政府の方針が今日固まると言われています新人材バンクですけれども、渡辺行革担当大臣が出された構想については、閣内から公務員の身分を不安定にするとか、新規採用ができなくなるとか、そういった問題点が指摘されておりますし、自民党内の方からも、ちょっと渡辺大臣が走り過ぎではないかという批判もあるのですけれども、これについて大臣のお考えをお聞かせください。
(答)私は、ある意味でこのことは総理が所信表明で言われた、予算と権限を背景とする押し付け的天下りは根絶する、ここに尽きているのではないかというふうに思います。総理のこの決意は非常に固いということであります。戦後ある意味で日本の繁栄を築いてきた公務員制度、その改革というのは、なかなか今まで歴代政権が挑戦できなかったのですけれども、このことについてもう一度、今の時代に合わなくなってきているので見直しをしたいという中で、総理は、機能する人材バンクということも言っていますし、公務員の皆さんがやはり誇りを持って、安心して働けるということも言っていますので、そういう方向になっていくのではないかなというふうに思っています。
(問)昨日の参議院予算委員会で、番組ねつ造の再発防止策について説明されていましたけれども、改めて確認したいのですが、対象となるのは事実を事実として扱う場合ということなのですけれども、これは番組のジャンルを問わずということでしょうか。
(答)そういうことですね。基本的に。
(問)それを判断するのは、あくまでも放送局側がねつ造したと認めた場合ということですか。
(答)基本的には、放送局がねつ造したということを認めるということが第一義的なことです。そこからスタートするということですね。いろいろ検閲みたいなこと、そんなことをやる気は全くないわけですから。今回の事例を見ていただくと皆さんよくわかると思いますけれども、何でこういうことになってきたかといえば、当初、マスコミや、あるいは視聴者からの情報等により、ねつ造ではないかという報道がされたわけですよね。それについて報告を求めましたけれども、全部孫請け会社にその責任を押しつけるような内容でした。そうした中で、自浄作用、自浄能力に任せるべきだというのでは、私はある意味では国民の理解を得られないというふうに思いましたので、国民の皆さんに再発防止を約束してもらう、そういう方向というのは必要だろうということで、こうした法改正を行うということにしました。ねつ造したことが明らかになって、そのねつ造番組が国民に多大な影響を与える、それがやはり前提となるわけですから、これは常識的に考えても、そうした一つ一つのことにまで言及することはあり得ないということです。

(以上)