高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年8月27日

(平成19年8月27日(月) 13:32~13:42  於:合同庁舎4号館 605号室)

1.発言要旨

 まずは事務的なお知らせからです。
 去る7月17日に開催された「ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議」におきまして設置することが決定された「働き方を変える、日本を変える行動指針(仮称)策定作業部会」の構成員及び第1回会合の開催日時が決定しましたので、報告をいたします。 構成員につきましては、お手元の資料にございますように、関係会議の構成員であります有識者7名と、経済界・労働界の代表者3名ずつに御参加をいただくこととなりました。また、第1回会合については、8月31日午前9時から予定しております。
 私としては、今後、行動指針の策定に向けて、精力的な御議論をいただくことを期待いたしております。この詳細は、少子・高齢化対策第2担当にお問い合わせをください。
 それから、お手元に資料をお配りしておりますとおり、このたび「子どもと家族を応援する日本」功労者表彰を新たに実施することになりました。この表彰は、すべての子ども、すべての家族を、世代を超えて国民皆で応援して、安心して子どもを生み育てることができる社会を実現するために、子育てと、子育てを担う家族を支援する活動を顕彰するものでございます。今後、候補者の推薦を受けまして、本年度内に内閣総理大臣表彰と少子化担当の特命担当大臣表彰を行う予定でございます。この詳細は、少子・高齢化対策第1担当にお問い合わせをいただければと思います。
 それでは、最後の記者会見ということでございます。
 本日13時より臨時閣議がございまして、辞表を提出してまいりました。こちらで最後の会見になりますので、所感及びお礼を申し上げたいと思います。
 昨年9月に内閣府特命担当大臣に就任をいたしまして、ちょうど11カ月の在任期間となりました。私といたしましては、本当に多くの皆様に御協力をいただいたこと、感謝申し上げております。内閣府の内田事務次官、東内閣府審議官をはじめ幹部職員の皆様、そして、職員の皆様、それから、民間有識者の皆様や関係団体の皆様、そして、内閣府は総合調整機関でございますので、関係の各省庁の皆様、それから、様々な施策に対して多くの御意見をお寄せいただきました国民の皆様、そして、ここにおいでの記者の皆様、皆様にお世話になりながら満足できる活動を行うことができたと思っております。本当にありがとうございました。私の担当分野が広うございましたので、取り組みについてお手元に資料を配付させていただきました。多岐にわたっておりましたけれども、特に印象に残っているものを申し上げます。沖縄・北方関係に関しましては、沖縄の自立型経済構築の一層の推進を担う人材育成、ここに重きを置きまして、「沖縄新世代経営者塾」、そして「アジア青年の家」構想などを取りまとめることができました。特に、「アジア青年の家」につきましては、私がイノベーション担当大臣を兼任していたことが構想に生かされたものと自負しております。
 また、北方関係では、現場の方々の御意見を踏まえまして、文部科学大臣に学習指導要領の見直しや教員研修の充実の提案を行いました。また、文部科学省にもお力添えをいただいたのですが、教育委員会に対しまして、北方領土問題対策協会主催事業への教員等の参加を働きかけるなど、領土問題解決に不可欠な次世代啓発に必要な環境整備に向けての問題提起をできたと考えております。
 科学技術・イノベーション関係では、「イノベーション25」を閣議決定したことがやはり印象深いものでございました。内容が抽象的といった御指摘もいただきましたが、閣議決定と位置づけて、内閣総理大臣を長とし、すべての閣僚を構成員とする推進本部を設置できたことにより、今後は国を挙げての着実な実行につながるものと確信しております。
 また、「テレワーク人口倍増アクションプラン」を取りまとめることができたのも、私自身がIT施策を担当する大臣であり、また少子化や障害者の施策を担当する大臣であったことから、特に重要な視点をいただけたものと思っております。また、仮称でございますが、今後、社会保障カードの導入ということに関しまして、特にセキュリティの問題、セキュリティ対策への取り組みの体制をつくることができたというのも大変うれしいことです。
 少子化対策につきましては、ホームページを通じて国民の皆様から本当に貴重な御意見をいただいて感謝しております。年末に向けて、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略や、ワーク・ライフ・バランス憲章などの取りまとめに向けた作業が進められますが、限られた財源の中で、こうした国民の皆様の生の声にも配慮して、運用改善や、充実・強化を十分に考えながら施策が発展していきますように引き続き見守っていきたいと思っております。
 また、就任当初から私自身が強い問題意識を持っておりました青少年の健全育成、それから社会的自立につきましても、「キャリア教育等推進プラン」の取りまとめを行うことができましたし、有害情報規制の検討を始める体制を構築できたということで、今後の取組の礎を築くことができたことは感慨深く思っております。
 このほか、個人情報保護法に関するいわゆる過剰反応対策、銃器規制の強化、食育国民運動の推進などの思い入れの強かった取り組みは数多くあります。
 すべてに言及することはできませんが、いずれの施策も継続した取り組みをしていただくことが大変重要ですので、また明日、後任の大臣にしっかりと引き継ぎもさせていただき、私自身も一議員の立場から施策の実現を応援してまいりたいと思っております。
 最後になりましたけれども、記者の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。皆様がお元気で、ますます御活躍されますようにお祈りを申し上げます。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)普天間基地問題ですが、今、政府と沖縄との間で進展が見られないのですが、現状どう思うか、あと、この1年間振り返って、基地問題にどういう感想をお持ちなのかお願いします。
(答)協議会の開催も調整が進められております。協議の場で十分に意見交換ができる環境をつくるということが大変大事だと思います。何かペーパーを読み上げるというような協議会ではなくて、本気でそれぞれが思っていること、不安に思っていること、また政府から説明できることなどについて、率直な意見交換が行われることによって進展があると思います。私は、普天間飛行場の移設は非常に大事なことと思っております。これは、危険性の除去、沖縄の負担軽減にもなることですので、ぜひともそれぞれが腹を割ってきっちりと協議を進めていくことに尽きると思いますので、基地の移設が実現するよう、私もまた一議員としてバックアップをしていきたいと思っております。
(問)先ほど印象に残っていることをおっしゃっていただきましたが、逆に心残りというのはありますか。
(答)心残りは特にございません。来年の予算編成がございますので、年末に向けて、また後任の大臣の方、そして職員の皆さんが力を合わせて、そして与党の支援も得ながら結果をきっちりと出していっていただけると思っております。最低限のベースをつくることができたかと思っております。これからはまた与党の議員として十分に応援ができます。心残りということはございません。ありがとうございました。
(問)先ほどから一議員の立場としてという話をおっしゃっていますけれども、確認ですが、総理から留任なり、例えばほかの大臣への就任なりというお話は何かございますか。
(答)ございません。どうもありがとうございました。お元気でご活躍下さい。

(以上)