高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年5月29日

(平成19年5月29日(火) 10:30~10:46  於:合同庁舎4号館6階 605号室)

1.発言要旨

 本日の閣議案件は、一般案件が2件、国会提出案件が8件、条約の公布が1件、法律の公布が7件、法律案が1件、政令が3件、配布が2件あり、私どもの主請議が1件あり、沖縄振興特別措置法施行令の一部を改正する政令です。本政令は、最近の港湾における廃棄物の処理をめぐる状況にかんがみ、沖縄における廃棄物埋立護岸及び海洋性廃棄物処理施設の整備を促進するために、これらの施設に係る港湾工事の費用に対する国の負担割合を引き上げるものです。詳細については、沖縄振興局にお問い合わせをいただければと思います。
 次に、本日は閣議前に第2回のキャリア教育等推進会議を開催し、4閣僚がメンバーですが、「キャリア教育等推進プラン」を策定しました。そして、閣僚懇談会におきまして、当該プランの策定とその概要について発言をしました。お手元に資料をお配りしております。近年は、若者の社会的な自立が非常に重要な課題となっております。勤労観・職業観と職業に関する知識や技能を育成するキャリア教育等をより一層推進していくことが必要になっております。若者の社会的自立を促進することは、若者の経済的基盤や就業の安定を通じて少子化対策にも資するものだと考えております。さらに経済のグローバル化が進展する中で、実践的な能力を備えた人材を育成していくことは、我が国社会の活力や国際競争力の向上に寄与するものでございます。このような意義を有するキャリア教育等について、昨年12月に青少年育成推進本部の下に「キャリア教育等推進会議」を設置して以来、関係府省の課長クラスを中心に推進方策の検討を行うとともに、私自身も教育現場や企業において、またそれぞれの地域、団体において実務に携わっておられる有識者と5回にわたって懇談を行い、議論を深めてまいりました。こうした過程を経て取りまとめるに至りました本プランですが、キャリア教育等を小学校から大学院までの各学校段階を通じて体系的に実施するとともに、行政関係者はもとより学校、企業、保護者などが共通の認識の下で連携・協力をして行っていくことなどを基本として、必要となる具体的施策を取りまとめました。今後は、このプランに基づき、関係府省の密接な連携の下に各種施策を着実に実施するとともに、定期的にフォローアップを行い、継続性・発展性のある施策展開に努めてまいります。詳細につきましては、この後、事務方にお尋ねをいただけたらと思います。
 次に、来月は「食育月間」ですので、本日の閣議において、月間の趣旨等について発言をいたしました。内容につきましてはお手元にお配りしているとおりです。来る6月1日から30日までの1カ月間、国民運動として食育を一層推進するために食育月間を実施いたします。近年、栄養の偏りや不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加など、様々な問題が生じております。今年の食育月間につきましては、「食を通じたコミュニケーション」、「バランスのとれた食事」、「望ましい生活リズム」及び「食を大切にする気持ち」の4項目を重点として、広報・啓発することとしております。期間中は福井県において開催する「食育推進全国大会」を始めとして様々な行事を行うこととしておりますので、関係閣僚に御協力をお願い申し上げました。
 次に、本日、閣議終了後に開かれました第41回のIT戦略本部におきまして、「重点計画-2007」の案を決定しました。この「重点計画-2007」ですが、2010年までの「IT国家戦略」であるIT新改革戦略の目標の実現に向けまして、4月に決定したIT政策の加速を図る「政策パッケージ」も踏まえて、2007年度以降に政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策を取りまとめたものです。
 今回の重点計画は、国・地方の枠を超えた様々な行政手続をワンストップで行える次世代電子行政サービス基盤の構築、それから国民が自らの健康や年金等の情報を一元的に管理できる「電子私書箱」や、これは仮称ですが、例えば「健康ITカード」といったものの導入に加え、社会保障以外の分野への利用拡大の検討による国民の暮らしに便利なサービスの一体的提供、今後3年以内にテレワーク人口の1,000万人突破を目指す「テレワーク人口倍増アクションプラン」の推進など、政府が一丸となって全力で取り組む施策を挙げております。なお、本重点計画につきましては、今後、パブリックコメントに付されます。国民から御意見をいただいた後に、次回のIT戦略本部で決定する予定です。重点計画の詳細につきましては、この後、この場所で事務方がブリーフを行う予定です。
 最後に、国会の情勢は流動的ですが、国会の状況が許せば、明日から視察のために沖縄にまいります。明後日、31日までの予定です。今回は仲井眞知事や北部圏域の市町村長など現地の方々との意見交換を行うほか、沖縄科学技術大学院大学の建設予定地や石垣島の視察なども予定いたしております。今回、初めて足を運びます地域もございますので、現地で実際に見聞きしてこその収穫を得てまいりたいと思っております。この出張の詳細につきましては事務方までお問い合わせください。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)松岡大臣の件でお伺いします。大臣の疑惑の解明が進まないままという指摘もありますが、例えば自ら明らかにされるように、他にもいろいろな手段があり得たと思いますが、大臣はどうすべきだった、また、どうしてほしかったと今の時点でお考えになりますか。
(答)大臣がお亡くなりになった理由は御本人にしか分からないし、今の時点で私には分かりません。疑惑の解明を仰いましたけれども、本来、私は政治とカネの問題は十分に国民の皆さんに納得していただける方向で必要な法改正を行っていくべきだと考えておりますし、現在、政府与党でもその方向に向けて取組が行われています。その動きに大いに賛同するとともに国民の皆様に分かり易いことも大事です。私たち政治家が政治とカネの問題を国民に報告するときに、どこからどこまでをどのような方法で報告したらいいのか分かりにくい状況では困ります。私たちも時々選管や総務省にお問い合わせをして、それでもなおかつ十分に分からないということが事務的に度々ございますので、このような面できっちり法制度を整えていくということが大切だと思っております。
(問)政府として、今、自殺対策大綱をつくられて、間もなくまとまると思いますが、この段階において、閣僚である大臣が自殺という手段をとられたことについて、担当大臣としてはどのように思われますか。
(答)非常に残念なことです。政府を挙げて国民の皆さんに、そして先般は子供たちに命を大事にしてくださいと、たった一回の人生ですからと呼びかけをしてまいりましたので、閣僚であれ誰であれ、この世に生を受けたものは自ら命を絶ってはいけないと私は思います。命というのは自分一人で得たものではなくて、本当に長い長い年月、たくさんの御先祖様が生き抜いてつないできたものです。今、ここで生きているだけでも幸運だと思うぐらいの命の長い長いつながりを得ている存在です。長い長い時間の流れの中でほんの一瞬与えられた命であるということも言えるかと思います。生きていれば本当に苦しいことも、逃げ出してしまいたいぐらい苦しいこともあるでしょう、耐えがたいと思うこともありますが、それでも歯を食いしばって生きていかなければいけないのだと思います。
 松岡大臣と一緒に仕事をさせていただいた閣僚として、松岡大臣は、今まで攻められる一方だった日本の農産物を海外に輸出するのだと、打って出るのだと、闘う農政にするということで中国へのお米の輸出も決めてこられるなど、多くの実績を残されたと思います。松岡大臣が今まで組み立ててこられた政策や、農林水産省の中で議論を重ねてこられた政策は、安倍内閣として初めて6月に決定される骨太の方針を経て、来年度の予算、税制などに反映されるものであったと私は思っています。今年度の予算は小泉内閣で決定した骨太の方針に基づくものです。安倍政権として初めて本格的に安倍カラーを出せる、そういった取組に向けた骨太の方針を決める一番大事な時期でしたので、松岡大臣自身も無念と思いますし、私たち一緒に働いた閣僚も大変残念に思います。残された者には苦しみや悲しみもありますが、歯を食いしばって一生懸命働いて、安倍政権ならではの結果を出していくことに尽きると思っております。
(問)現役閣僚の自殺ということで国民にも衝撃が走っていますが、安倍政権に与える影響をどのように考えていらっしゃいますか。
(答)私も内閣府の中で安倍政権が一生懸命取り組まなければいけない施策を任されて、責任者として働いている者です。国民に対しても、国会に対しても、行政の取組に対して大きな責任を持つ立場です。その責任の一端を最後まで全うできずに、責任を果たせなかった閣僚がいるということになると、私も含めて国民の皆様にお詫びをしなければいけないことでもあると思っております。影響はないかと言えば、ないはずはないです。国民の皆様に対しては申し訳ない結果となっているわけですから、影響は非常に大きいことは、十分に自覚しております。松岡大臣が抜けた場所を早急に埋めて、そしてまた、松岡大臣が新規に取り組まれたことも十分に引き継いで行政に停滞のないように、精いっぱいみんなで力を合わせて助け合って取り組んでいきます。私も私に与えられたたくさんの仕事があります。特に6月、7月、そしてまた少子化対策も12月に最終的な結論を出さなければいけないということで、たくさんの仕事を抱えておりますので、精いっぱい取り組んでまいります。それをもって責任を果たす、国民の皆様の信頼の回復をさせていただくことしかないと思っております。

(以上)

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