高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年2月23日

(平成19年2月23日(金) 8:39~8:48  於:院内内閣記者会)

1.発言要旨

 本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が10件、法律の公布が1件、法律案が2件、政令が4件あり、私どもからの主請議はございませんでした。
 先日来、私の健康管理がうまくなくて体調を崩し、大変御心配、御迷惑をおかけしまして、申し訳ございませんでした。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)熊本の赤ちゃんポストは、厚生労働省が一応容認という形になっていますが、少子化対策の観点から見られたときの評価はいかがですか。
(答)私も報道で見たところなんですが、赤ちゃんポストの設置により、例えば人工中絶や赤ちゃんを放置することで失う命は確かに救われると思います。ただ一方で、もしかしたら無責任に努力せずに子供を捨ててしまうということが促進される結果になってしまっては元も子もないと思います。これは、良い、悪いということを申し上げるのが難しい問題です。
 厚生労働省は、法律上は駄目という合理的な理由がないという判断をされているように聞いておりますが、もう少し議論を深める必要もあるのではないかと感じます。私の役割は、せっかく授かった命を途中で他人の手に委ねずに、自分の手で育んでいける環境づくりを、いかに一生懸命行うかということだと思います。
(問)関連ですが、厚生労働省の判断はちょっと拙速だったのではないかという感じですか。
(答)私はまだ報道でしか承知しておりませんが、厚生労働省に文書で回答するように求められたと仄聞いたしております。厚生労働省の御判断が、文書にされた時点で政府の見解という形になり得るものだと思いますので、私は様子を見たいと思います。情報収集をいたします。
(問)イノベーション25の中間とりまとめが近くされるということですけれども、中間とりまとめの御感想をお願いします
(答)来週、官邸で最後の戦略会議があり、中間とりまとめに関しては、安倍総理にも御一緒いただき結論を出すということになっておりますので、内容について申し上げられる段階にはありません。昨日、総理からいくつかサジェスチョンもいただきましたので、多少、修正または加筆をしている部分もございます。
 昨年10月に、戦略会議の人選をして立ち上げましたが、戦略会議の7人の委員だけではなくて、たくさんの方々から知恵を集めさせていただきました。一番感謝しているのは国民の皆様から、イノベーション25のホームページに対して、大変いい御意見をいただいたことです。それも、科学的に裏づけされたものから、国民の切実な思い、願いが伝わってくる御提言までたくさんいただき、それらのほとんどは今回の報告書に活かされております。どの様な日本をつくるのかは、やはり国民の皆様の切実な願いや夢に立脚したものであるべきだと私は思っています。何故かというと、国民は納税者であり、この日本で暮らしていく生活者ですから、その切実な願いや夢に立脚するという意味では、非常にいい御示唆をいただいたからです。また、日本学術会議も2,200人の会員に呼びかけ、科学技術の知識に裏づけされた御提言もいただきました。その他にも別途、文部科学省の科学技術政策研究所ですが、2,500名の専門家が参加されたデルファイ調査の結果も反映しており、基本的には、現在の科学的知見を持ち、予見できる限りの技術的な裏づけをした上で、この様な日本をつくりましょうという呼びかけの提言書になっていると思います。科学技術だけでは、今、日本が直面する課題は絶対にクリアできないので、政治が早急に介入しなければならない、政治が責任を持たなければいけないということから目を背けないという前提に立った上で、中長期的に日本が目指していける姿を技術革新と社会制度の両方の視点に立って書き込んでおりますので、良いものになりつつあると思います。毎日少しずつ修正・加筆していますが、英知を結集したものになっていると思います。
(問)出生率が、1.3を超えそうな見通しです。
(答)平成18年の傾向が続いていけば良いと思います。しかし、私は国が目標出生率を定めて、みんなで頑張ってくださいという考え方はとりたくないと思いますし、今までも政府はとってこなかったと思います。皆さんが生みたいと思ったら安心して生めるように、また、結婚したいと思ったら安心して結婚できるような環境を整えるために、今、重点戦略検討会議も発足しましたので、検討会議で十分掘り下げた議論を行っていきたいと思います。
(問)歩くのに苦労されているようですが、具合はいかがですか。
(答)検査ではそれほど問題はありませんが、少し歩くと右側右側に体が寄りますので、もしかしたら三半規管かもしれません。歩行だけは、真っすぐ早く歩けませんが、大丈夫です。かなりよくなりました。ありがとうございます。

(以上)