高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成18年10月10日

(平成18年10月10日(火) 9:58~10:10  於:合同庁舎4号館6階 会見室)

1.発言要旨

 皆様、お早うございます。お待たせして申し訳ございませんでした。
 本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が16件、公布が1件あり、内閣府の主請議はございませんでした。
 閣議後の閣僚懇談会の際に、私から皆様にお願いをした案件がございます。今般の北朝鮮の核実験実施発表は大変遺憾だと全閣僚が認識をしております。私どもの考え方につきましては、内閣官房長官声明が発表されたところでございますので、これが政府の統一見解になります。
 私の関係では、食品安全担当ですが、既に昨日、塩崎内閣官房長官から人体への影響は少ない状況と考えられ、国民の皆様には冷静な対応をお願いしたい旨の発表がございました。現在、防衛庁、気象庁、経済産業省など関係機関が環境に対する影響を調査しております。それらの評価は文部科学省で行うものと理解しております。私の使命は国民の安心・安全を確保する、特に口に入るものに関して安心・安全を確保するということでございます。私から伊吹文部科学大臣に、文部科学省が評価した結果について、リスク管理機関である農林水産省、厚生労働省、場合によっては流通にも影響が出てくるので経済産業省、そして食の安全ダイヤル、食品安全委員会を擁する内閣府に対して、できるだけタイムリーに報告いただきたいということをお願いいたしました。閣議前にも松岡農林水産大臣、柳澤厚生労働大臣と個別にお話をいたし、できるだけ国民の皆様に安心していただけるように、安全が確保できるように密に連絡を取り合うよう省内に徹底していただきたいとお願い申し上げたところでございます。
 昨日、官房長官がお話しされたように、今のところ心配はないと思われる状況です。厳密な評価はこれからですが、私どもは一生懸命国民の安全を守りたい、そのためには万全の体制を整えたいと思っておりますので、国民の皆様には御安心をいただきたいと思います。責任を持って対応してまいります。
 閣議後に安倍総理と面談をいたしました。短い時間でしたが、私から、イノベーション25の策定に向けまして、イノベーション25戦略会議を早急に立ち上げたい旨をお伝えいたしまして、その会議を構成していただける有識者の皆様、経済界の皆様など、私が人選した案をお持ちいたしました。総理にとりましては、新しい大臣のポストを新設してまでの大きなプロジェクトですので、この人選案でよいかお伺いをいたしまして、了解をいただいたところです。これらの方々には、私からもご就任いただくよう直接連絡を申し上げたいと思っております。以上でございます。

2.質疑応答

(問)旧科学技術庁所管の原子力機構が今回測定の担当をすることになりますが、原子力機構から予測システムとか、あるいは計測についての説明は受けていますか。
(答)説明は受けておりません。ただ、文部科学大臣からはきちっと御報告をいただけることになっております。
(問)高市大臣から科学技術政策担当に対して何かおっしゃっていることはないですか。
(答)ありません。私から文部科学大臣に、御報告をしていただけるようお願い申し上げました。さらに閣僚懇談会におきましても、できるだけタイムリーに、密に関係各機関に連絡をいただきたいということをお願い申し上げました。
(問)今のイノベーション25の話ですが、人選案を今日総理にお見せになったということですが、その規模と人員、数字的な規模、具体的な戦略会議の開始時期を現時点でどうお考えなのかお願いします。
(答)個別の交渉等を、今日からスタートさせますため、粗方確定したら御報告をさせていただくということで、今日はお許しください。規模はそんなに大きくありません。膝を突き合わせて話せる規模の人数でやっていきたいと思っております。
(問)先日、沖縄県知事選の与党候補者が政策発表を行いまして、その中で普天間移設のⅤ字案については容認できないと主張しました。これによって、与野党両候補が普天間移転V字案に反対という姿勢を示したのですが、これについてお考えをお聞かせください。
(答)その件は承知しております。ただ、選挙でございますので、個別の候補の見解について、私がコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにしましても米軍再編に関する措置は、5月30日の閣議決定に基づいて地元の御理解と御協力を得て、着実な実施に努めることとされておりますので、私の任務は地元の方々の声をしっかり伺って、防衛庁にもお伝えしていくことに尽きると思っております。
(問)今の状況では、どちらが当選しても普天間移設の政府案に反対という形になるのですが、調整は難航しそうですか。
(答)新しく知事になられた方にできるだけ早くお目にかかりまして、腹を割ってお話をしたいと思っております。
(問)少子化対策関連ですけれども、向井亜紀さんの件ですが、代理出産で生まれた子供の出生届を受理するように命じた東京高裁の決定を不服として、法務省と品川区が最高裁に抗告する方針を出しましたが、これについてどの様にお考えですか。
(答)司法の場での御判断になると思いますので、内閣府として見解を申し上げるべき状態にはないと思っております。
 子供に恵まれない多くの御夫婦にとりまして、出来る限り様々な選択肢を増やしてほしいという切実な思いはあると思います。ただし、代理出産に関しましても、アメリカでも代理で出産された女性と、それを依頼した御夫婦との間で子どもの引き渡しについてトラブルが発生するなど色々な問題があります。これから十分に議論すべき話だと思います。
(問)イノベーション25の戦略会議は、基本的な質問で申し訳ないのですけれども、議長とか座長というのは、どの様な形でしょうか。
(答)内閣特別顧問として先週から御活動いただいております黒川先生に仕切り的な役割はお願いできたらいいかと思っておりますが、これも委員の方々に御了解いただきましてから、体制を作りたいと思っております。
 時間も余りなく、相当急いで作業を進めてまいります。正式に体制が決まりましてから発表させてください。
(問)総理の出席はあるのでしょうか。
(答)総理が構想を温めておられた案件ですし、初回会合には出席をしていただきたいと希望はしております。ただし、直接の担当大臣は私ですので、官邸とは連絡を取り合いながら進めることになると思います。
(問)今日はその話を安倍総理とされたのですか。
(答)今日は人事案について、総理にお一人お一人丁寧に見ていただき、いいのではないかということでございました。

(以上)