大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年6月5日

(平成19年6月5日(火) 8:58~9:06  於:記者会見室)

1.発言要旨

おはようございます。  今日の閣議ですが、「平成18年度首都圏整備に関する年次報告」、「平成19年版環境循環型社会白書」の御報告がありました。それから、麻生大臣、久間大臣から御出張の御報告がありました。  閣議は以上です。
 閣僚懇談会で、国民生活審議会の意見である「国民生活における安全・安心の確保策について」の御報告が、高市大臣からありました。
 閣議の報告は以上です。
 次回の諮問会議は、6月12日を予定しています。
 議題として今考えておりますのは、「骨太」の原案です。これは昨日の素案の中のPのところが大分少なくなった形で出てくることになります。
 他の議題は、今のところは未定です。確実なのは、原案を議論するということですね。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、法人企業統計が発表されまして、設備投資額が前年同期比で13.6%増と割と良い結果でした。大臣はこれまで機械受注などの弱含みを受けて、需要側の統計も見たいと常々仰ってこられましたが、それが今回出たわけですけれども、それを踏まえた企業関連の景気の認識についてお願いします。
(答)昨日の法人企業統計で、依然として企業部門の設備投資は好調であるということが確認されたと思っております。
 ただ一方で、生産の弱さはありますので、先行きには十分に注意していく必要があると思っています。
 特に、鉱工業生産の弱さも、少しアメリカへの輸出の低下の影響を受けている側面があります。ただ、アメリカの方も、金曜日に出ました雇用統計などいろいろな指標を見ますと、比較的よい数字が出ておりますので、これもまだなかなか判断できない、ソフトランディングの可能性はまだ強いのかなと思っております。
ので、いずれにしましてもこの1、2カ月は十分に注意して見ていきたいと思っています。
(問)先ほどお話がありましたけれども、昨日、国民生活審議会が安全・安心に関する意見書を出されまして、CSRフォーラムとか、インターネットを通じた「ヒヤリ・ハット情報」の収集・活用といった施策が並んでいます。国民生活局としては「骨太方針」に反映させたいという意向のようで、首相も具体化に意欲を示しているように見受けられるのですけれども、今後の「骨太方針」策定の議論の中で、これらの施策がどういう扱いになるのかという点についてお願いします。
(答)「安全・安心」は、「骨太方針」の中でも重要な柱に位置付けています。国民生活に身近な事件や事故が起こっていることも、既に今の「骨太方針」の素案で言及しておりますので、基本的にはこの意見を踏まえている形になっていると考えています。
(問)来週の「骨太」の原案はPが少なくなった形でと言われましたけれども、まだPが少し残っていることもあるのですか。
(答)そうです。現時点のPというのは、各省との折衝の中で文言が確定していない、つまり政府としての案がまだ出来ていないことを示しています。この部分について、今週精力的に調整していくと。12日の時点ですべてのPが消えるかどうかは何とも言えませんけれども、なるべくPを減らした形で入れていきたいと。Pは、各省折衝が残っているものと、それから昨日の審議を踏まえて書くものがありますので、昨日の審議を踏まえて書くものについては、これから交渉が始まるわけですね。
(問)明日に成長力底上げ戦略推進円卓会議が予定されていますが、明日の会議はどのあたりが議論の中心になるのか、見通しを教えてください。
(答)1つは、ジョブ・カード構想委員会がスタートし、中小企業の生産性プロジェクトを中小企業庁でおまとめいただいたといった、前回開いてからの経緯の説明があります。地域でも地方版円卓会議を開いていますので、その説明があります。
 恐らく論点としては、最低賃金引上げがあります。最低賃金をめぐって、前回も使用者側と労働者側で意見がありますが、継続しての意見交換になります。
(問)年度の取組方針は、明日ではなくて次の会議でまとめるということですか。
(答)そうですね。また次の回になります。
(問)そこでは、最低賃金の中・長期的な引上げの幅など数字の面まで議論して、ある程度見せていくことになるのでしょうか。
(答)明日の円卓会議を開いてみないと、まだ何とも申し上げられません。前回は、比較的意見が対立した形になっていますので、今後どうなっていくのか、明日また積極的に議論していきたいと考えています。
(問)景気の話で重ねてお伺いしたいのですけれども、先ほどの今後1、2カ月十分に見ていきたいと時限を切られたところは、何か意味を含めていたのかという点と、これからの景気を見る上でのリスク要因について改めて伺いたいと思います。
(答)1、2カ月と申し上げましたのは、やはり生産の弱さです。予測調査でIIPが本当は4月にプラスの予測が出ていたのが、予測を大きく下回っております。そして今度は次の5月にまたプラスが出ております。この辺りがどうなるのかを見ていきたいという意味であって、別に2カ月で何かが終わるという意味ではありません。特に、生産面で申し上げています。
 リスク要因としては、アメリカ経済や、そのアメリカ経済に影響を与える原油価格といったあたりを考えています。
 あとリスクではなくずっと気になっているのは賃金ですね。

(以上)