大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年5月25日

(平成19年5月25日(金) 8:56~9:04  於:記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日の閣議の御発言を紹介します。

 平成18年度「食料・農業・農村白書」について、平成18年度エネルギーに関する年次報告について。次いで財務大臣から、18年度末現在の対外の貸借に関する報告書及び国際収支に関する報告書について、総務大臣から消費者物価指数について、これは後ほど申し上げます。高市大臣から、国際原子力エネルギーパートナーシップ閣僚級会合に出席されたという御報告がありました。
 閣僚懇では、格別の御発言はありません。
 閣議の報告は以上です。

 まず、消費者物価指数ですが、結果は御存じのとおりです。4月の消費者物価指数は、生鮮を除くコアで前年比マイナス0.1%になりました。内容につきましては、原油価格が昨年の夏場から今年初めにかけて軟調に推移したことを受けて、石油製品の寄与がこのところ小さくなってきたと。石油製品の寄与度は0.0です。先月はマイナス0.1でしたので、寄与度が小さくなっております。マイナスの寄与度がなくなったということですね。
 それから特殊要因その他を除く、いわゆるコアコアはマイナス0.2です。先月は少し下げ幅が大きくてマイナス0.4でした。恐らく内訳は、先月も申し上げましたが、3月の航空運賃の割引といったような要因が考えられます。この先月のマイナス0.4を除きますと、御存じのように、昨年12月からコアコアはマイナス0.2という数字が続いております。ほぼゼロ近傍でずっと推移しておりまして、状況は変わっていないと見ております。

 次いで、諮問会議についてご報告します。
 今日の諮問会議は、大きな議題が3つ。まず、地方分権について議論を行います。これは、地方分権改革推進委員会委員長が丹羽議員ですので、今日丹羽議員は、まず分権委員会の委員長として御発言になります。
 次の議題として、冬柴国土交通大臣をお招きして、アジア・ゲートウェイ構想について議論を行います。これは、根本補佐官に御報告をいただきます。それから、渡辺大臣、草刈規制改革推進会議議長をお招きして、規制改革について議論いたします。これに加えまして、今日から「基本方針2007」の議論が始まりますので、民間議員から「基本方針2007」の基本的考え方について御提案があります。
 次回は、28日月曜日を予定しています。

 大きい議題は、3つです。まず、山本金融担当大臣、渡辺地域活性化担当大臣をお招きして、地域経済の成長力向上について議論を行います。
 それから、今度は渡辺大臣を公務員制度改革担当大臣としてお招きいたしまして、公務員制度改革について議論を行います。これは、以前に閣僚懇談会で総理から、今法案がかかっております能力実績主義、再就職規制以外の全体パッケージについても、方向を詰めて「骨太方針」に盛り込むようにという指示がありました。その後、この全体パッケージについては、総理の下に有識者会議を設けて議論するということになりました。そこで、この全体パッケージにつきましては、有識者会議に対する論点ということで民間議員から提案がある予定です。
 それから、「基本方針2007」の骨子案、これは目次のようなものですが、内閣府からお示しして議論を行うようにしています。
 来週は、28日月曜日以外、諮問会議はありません。その次の週に開く予定です。日程は今調整中です。
 28日の議題につきましては、少し国会の日程を踏まえまして、今の3つ以外に加わるかどうかはまだ調整中です。

 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)CPIについて、状況は変わっていないということを仰いましたが、デフレに関する状況についても、御認識は変わっていないということでよろしいでしょうか。
(答)はい、変わっておりません。CPIは、ほぼ前と同じ状態です。需給ギャップは、若干ながらプラスになってきている。それからGDPデフレーターは、マイナス幅は確実に縮小しておりますが、まだマイナス圏内にあります。それから、気になります単位労働費用は、やや下落幅が大きくなってきているということで、全体的に見てデフレ脱却は視野には入ってきておりますが、まだ後戻りする可能性がないとは言えない、完全にデフレから脱却したとは言えない状態であると見ています。
(問)諮問会議についてお伺いします。今日から「骨太方針」の取りまとめに向けたキックオフということになると思うのですが、参議院選挙を控えて歳出の増加圧力とか、歳出改革路線への抵抗も予想されるわけなのですが、どのような改革方針を盛り込んでいかれるつもりなのかお聞かせ願います。
(答)「骨太方針」の大きい柱は3つです。1つ目の柱は、成長力加速プログラムです。これについては、既に取りまとめて発表しておりますが、あの中で決まっていなかったものを、今、詰めております。その1つが、来週月曜日に議論を行います地域活性化になります。その後、大学改革についても今教育再生会議で取りまとめている。こういうものを含めまして、成長力加速プログラムをしっかりと書き入れていく。
 2つ目の柱が、歳出・歳入一体改革です。これは、「骨太2006」に書かれた改革内容をしっかりと踏まえて、その第一歩になるわけですから、しっかりと進めていく。制度改革をずっと諮問会議で議論しておりますので、それを盛り込んでいきたい。
 3つ目の柱としましては、21世紀に向けた行財政のシステムをつくるということで、公務員制度改革、独立行政法人改革、それから地方分権改革、こういったものを盛り込んでいきたいと考えています。基本的には、財政再建と成長を車の両輪として取り組んでいくということを、「骨太方針」の中にもしっかりと現していきたいと考えています。

(以上)