大田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成19年3月13日

(平成19年3月13日(火) 9:17~9:23  於:参議院議員食堂前ぶら下がり)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日の閣議ですが、社会保険庁の改革案のうち年金機構法案ができまして、学識経験者からの意見聴取に関わる部分がございますが、この点については国会対応と法案成立後の関係業務について、渡辺大臣が担当なさるように総理から指示があり、渡辺大臣がその旨回答がありました。
 閣僚懇談会では、格別の発言はありませんでした。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今週の諮問会議の議題等について伺いたいと思います。
(答)議題は大きく2つ考えておりまして、1つは社会保障制度改革です。これは昨年審議した時に、高コスト構造是正のプログラムを作りましょうということになっておりましたので、厚労大臣と民間議員両方から、高コスト構造の項目についてペーパーが出て議論します。併せて、「成長への三重奏」というペーパーで示した生産性加速プログラムの第3の柱の中に、成長可能性を拡大するという部分がございます。その中に医薬品、バイオという分野も含まれておりまして、これについても民間議員が提言をなさる予定です。柳澤大臣をお呼びします。
 それから、2つ目の柱が公務員制度改革で、渡辺大臣をお呼びします。既に報道されておりますが、渡辺大臣の案が提案されると。民間議員もそれを受けてペーパーを出すことになっています。
(問)昨日二次QEが発表されました。これを踏まえて大臣なりの分析と、今後の景気動向についてどのように見ていらっしゃるか、併せて伺いたいと思います。
(答)今回は法人企業統計季報を受けて、特に企業部門が上方修正されました。これは企業部門の好調さを裏付けるものであったと思います。
 消費については若干は下がりましたけれども、7-9月期の下落分を戻している動きはそのままです。消費は、景気ウォッチャーや内閣府で推計しております消費総合指数を見ると、足元はやや持ち直しの感はあります。一方、夏以降の消費の下落、消費の伸び悩みをもたらしてきた賃金の横這い傾向は変わっておりませんので、引き続き注意が必要であると考えています。
 あと企業部門では、在庫と生産の動きにやや注意しながら見てはおります。ただ、全体として景気回復の基調はしっかりしたものであるという見方は変えておりません。
(問)公務員制度改革について、前回の会見の時は渡辺大臣の案をまだ詳細にご覧になっていないというお話でしたが、その後把握されてお考え等あればちょっと伺いたいのですが。
(答)昨年、民間議員が提案した内容に沿った内容となっていると思います。渡辺大臣から当日お話を伺いますが、民間議員からも、昨年の民間議員提案を受けて渡辺大臣の案が作られたことを評価しながら、コメントが出されると考えています。
(問)閣僚の皆さんからも反対の声が出ているようですが、総理の指示が押付け的斡旋をなくす方法として、省庁斡旋を全面禁止するということだと。それ以外の方法でも押し付け的斡旋をなくす方法はあるとお考えですか。
(答)この間の総理の指示は、押付け的斡旋を根絶すると。それと全体パッケージを議論していくと。つまり、早期勧奨退職といったものをパッケージで改革しないと、再就職の斡旋だけを止めるわけにはやはりいかないと思います。ですから、今回の渡辺案も、全体パッケージの改革案を出しながら、再就職斡旋は押付け的な斡旋の温床になるので一定期間を置いて止めていきましょうという案だと思います。これは総理指示に沿ったもので、民間議員の提言もそれに沿ったものだったと思います。やはりできれば、押付け的なもの、あるいは国民から見てわかりにくいものはなくしていくことが重要だと思いますので、全体パッケージを比較しながら再就職の斡旋をしなくても済むような、人材バンクのような形でやっていくことが望ましいと思っています。
(問)大臣としても渡辺さんの案には基本的に賛同されると。
(答)方向としては賛成です。あとは、まだ詳細は本当にこれからの議論ですし、問題は全体パッケージをどのような具合に設計するのか、新しい人材バンクをどう設計するのかというところですよね。それに向けて諮問会議でも議論を詰めていく必要があると思っています。
(問)底上げ戦略チームの円卓会議について、立上げの時期などがもう少し詳細に詰まっていれば教えていただきたいのですが。
(答)もう人選はおおむね出来てきておりますので、なるべく早く発表できるようにして、できれば3月中には1回目を開きますので、来週中にでも開催したいと考えています。
(問)証券大手の日興コーディアルグループに対して、東京証券取引所が上場の維持を発表しましたが、この判断に対して大臣の御見解を伺いたいのですけれども。
(答)これは東証がご判断されて決定されたことですので、政府はコメントする立場にはないと思います。
(問)明日、春闘の一斉回答日ですけれども、明日は大手だけですが、中小企業も含めて今後の賃金の動向、推移について大臣はどう御覧になっていますか。
(答)何とも言えませんが、非常に注目しています。今景気の判断をする上でも、これからの賃金の動向は大変重要です。全般的に雇用はやや人手不足感も出たり新卒採用が非常に好調であったり、雇用環境は非常にいいですから、これが中小企業まで含めた春闘交渉にどう反映するか、大変注目して見ています。

(以上)