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有識者からの一言


「20年後の社会」


イノベーション25戦略会議委員
江口 克彦

20年後、すなわち2025年頃の社会は、今われわれが想像できないほどの変化をしているだろう。 20年前の1985年頃、今は普通に誰でもが所有し活用しているデジカメもケータイ電話もノートブックPCもなかった。メモリーの密度は10年前に比べ6000万倍になったという。今後、同様の飛躍的な技術進歩をもたらすのは、量子コンピューターの開発・実用化であろう。 量子コンピューターは電子のビットから量子のビットへの転換により、容量では10の十乗倍、速さでは格段の並列計算により、テレポーテーションを可能にする。 量子コンピューターは、さまざまな技術突破を牽引するものとなるだろう。国際電気通信基礎技術研究所はアジア各国六研究機関と共同して音声翻訳基盤技術の共同研究コンソーシアム「A−STAR」を発足させた。2025年になると、双方向性音声通訳機が普通のように使われるようになるだろう。あるいは自動翻訳機が普及して活用されているかもしれない。もしそのようなことになれば、「語学教育」は根本から見直されるようになるだろう。このことを考えるだけでもこれから20年後の社会は技術の進展と共に、社会的ソフト、社会システムも著しく変化していくに違いない。新しい技術分野、特に環境、医療、バイオ、新素材、ロボット技術は急速に進歩し、国力を増大せしめていく。そのような分野の進展によって、日本の国力はGDP1000兆円近くになるだろうし、平均寿命も90歳前後になるだろう。20年後の日本は豊かで楽しく美しい日本になると思われる。


「イノベーション25に期待する」


イノベーション25戦略会議委員
岡村 正

21世紀は、物の豊かさから心の豊かさを求める時代に変化し、心の豊かさを実現するイノベーションが求められています。 その中で、今後の20年を俯瞰し、日本の経済成長を持続させるための国家戦略を描くという視点から見ると、大きく分けて二つの課題があるのではないかと考 えています。 ひとつは心の豊かさを実現するための経済や社会の仕組みのイノベーションをもっと加速しなければならないということです。 「人類の夢」を実現する科学技術や、その担い手となる人を育てる教育、地域の活性化、安全安心な社会など、幅広い分野で、今までと違うやりかたで、新しい 結果がどんどん生まれるような社会の姿を描き出し、実現させていく必要があります。 もうひとつは、国際競争の観点からみて最適な戦略を策定する仕組み作りだと思います。 例えば、日本が国を挙げて世界のトップを目指すテーマ、国際協調で進めるテーマなどを峻別し、資源を集中させることも必要です。戦後60年を経て社会が大 きく変わり、民間企業は過去を捨てる勇気を問われ、守るべきものを学び、広く世界に視野を広げてきました。 国全体が失敗を恐れず、新しいチャレンジを繰り返すようになるために、思い切って捨てるものと、失ってはいけないもの、取り戻すべきものを常に考えなが ら、今の日本が忘れかけている、未来に向けた一種の情熱のようなものをこの会議の議論を通じて呼び覚ませないかと思っています。


「20年後を思うために、20年前を振り返る」


イノベーション25戦略会議委員
金澤 一郎

20年後の世界を思い描く前に、20年前の世界を思い出してみることが大切だ、と黒川清座長がお話になっています。 そこで私は、その線に沿って個人的な思いを述べます。 20年前の私は、筑波大学神経内科助教授としてささやかながら文部省の科学研究費を頂いて、教育、研究、診療のそれぞれに適切な時間を振り分け、自分としては大変プロダクティヴで充実した日々を送っていました。 ただし、「文明の利器」を使いこなしていたかというと、そうでもありませんでした。 ちょうど和文タイプライターがワープロに駆逐され始めた頃でしたし、いわゆる携帯電話はまだなく自家用車に備え付けの電話が出始めた頃でした。 また、パソコンが機能を進化させながら毎年新しく開発されていた頃でした。 その後数年でパソコンは世の中に普及しましたが、私はただひたすらワープロを愛し続けました。 私には十分便利だったからですし、ワープロでのフロッピーディスクの内容のパソコンへの変換がまだできなかったからです。 恥ずかしながら私がパソコンに切り替えたのは、パワーポイントによる同僚の魅力的なプレゼンテーションを見て「とりこ」になった5年前のことです。 結局人間は、技術革新の結果に対して、「魅力を感じるならば、おずおずと、しかし確実に受け入れてゆくだろう」、という良い実例ではないかと思って個人的なことを述べました。 20年後はどうなっているのか、生活者の目で考えたいと思います。


「挑戦したくなるような社会2025実現に向けて」


イノベーション25戦略会議委員
寺田 千代乃

個人でも企業でも、「将来私はこんなふうになりたい。こんな企業にしてみたい。」といったビジョン、夢を持つことはとても大切なことだと思います。その意味で、このイノベーション25での議論は、国民や地域や国のビジョンづくりということで非常に意義あることだと考えています。

2025年、遠いようで近い未来の社会。私は、国民や企業・地域等それぞれの主体が単に「挑戦している」というのではなく、より多くの主体が「挑戦したくなる」ような社会になっていてほしいと強く希望します。

そのためには、そんな挑戦の種になる色々な技術革新を進めることは勿論ですが、それだけではなく、挑戦しようと思う人の行動を阻むような規制や制限のできるだけ少ない社会、挑戦して成功した人が、成功に見合った果実をできるだけ素直に享受できる税制を含めた社会システム等の整備が必要だと思います。また、残念ながら挑戦して失敗した人達も再びチャレンジできる色々な仕組みも必要だと思います。

ただし、一つ忘れてはいけないことがあります。それは、そんな挑戦したくなるような社会は、自己責任や自立が大切な社会でもあるということです。そんな社会の実現のために、会議での議論に参加できればと思っています。