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河上消費者委員会委員長 記者会見

2016年4月26日
消費者委員会

日時

2016年4月26日(火)17:30~17:49

場所

消費者庁記者会見室

冒頭発言

(河上委員長) よろしくお願いします。

報告が2件ほどございます。

1件は、官民連携による高齢者の見守りについてということで、本日の本会議におきまして、お手元に簡単な資料があるかと思いますが「高齢者の消費者被害防止のための官民連携による見守りの在り方調査報告」というものをまとめました。

当委員会では、昨年8月に、「消費者行政における新たな官民連携の在り方に関する調査報告」というものを公表いたしております。この調査報告は、消費者行政における官民連携に係る考え方について、いわば総論的に整理したものであったわけですが、複合的・広域的に発生しております多様な消費者問題に対応するための官民連携にはさまざまな形が考えられるということで、当委員会では、特に高齢者の消費者被害が増加しているという状況を踏まえまして、昨年の調査報告の各論への展開ということで、高齢者の消費者被害防止のための官民連携による見守りの在り方をテーマとして、引き続き調査審議を行ってまいりました。

調査に当たっては、地域において官民連携による高齢者の見守りを行っている行政関係者、事業者及び有識者へのヒアリングを実施し、各地の取組事例を収集・分析いたしました。事例については、本報告書の「官民連携による高齢者の見守り事例集」というところで紹介しております。

また、本年3月には当委員会として初めてワークショップ形式を採用したシンポジウムを開催いたしました。この内容についても、この報告書の第3に開催報告を盛り込んでおります。

ヒアリングやシンポジウム等を踏まえて考察・分析した結果を取りまとめたものが、この報告書の「第2 高齢者の消費者被害防止のための官民連携による見守りの在り方」という部分であります。

ここでは、まず取組の現状について、取組の主体や連携の仕組みの違いなどによって整理・分析を行いました。その上で今後の可能性として、コミュニティーの再構築という視点を提示し、時代の潮流は地域や人とのつながりが弱まる方向に向かう中で、高齢者の効果的な見守りのためには、地域や人とのつながりを取り戻すことが求められているとしました。

さらに、ICT等を人のつながりのために活用することや、継続的な官民連携のために必要なことなども指摘しております。

効果的な官民連携の在り方は地域によってさまざまでもありますので、当委員会としては地域で消費者被害防止のための高齢者の見守り活動を行う全ての関係者が、この報告書を参考に、それぞれの地域に応じた官民連携の在り方を検討し、仕組みを構築していっていただきたいと考えているところでございます。

今、皆様のお手元には簡易版しかございませんが、もし御興味のある方は、本体についても若干の余部が用意してございますので、後でまたお申しつけください。

第2番目ですけれども、東京電力による電力料金値上げ後のフォローアップに関する意見についてであります。

東京電力は、平成24年に規制部門で平均8.46%の電気料金の値上げを実施したところでありますが、消費者基本計画では本件に関するフォローアップを行うことが定められております。

本件については、公共料金等専門調査会において東京電力や電力・ガス取引監視等委員会からヒアリングするなど、検討が行われてきましたので、本日開催の消費者委員会において、同専門調査会で取りまとめられた意見を古城座長から御報告いただき、当委員会としての意見を取りまとめました。

この意見もお手元に資料があるかと思います。中では、東京電力に対して幾つかのことを申し上げております。

1つは、仮に柏崎刈羽原子力発電所が再稼働するということがありましたならば、料金の原価に大幅な変更が生じることから、規制料金メニューを値下げすることというのが1番目。

2番目に、平成26年に導入された処遇制度の改編により、経営効率化によるコスト削減を従業員の処遇改善に充当するということになっているのであれば、消費者の理解を得るためには、これまでどのような処遇改善を行ってきたのか、その実績等についてきちんと情報提供及び説明を行うことなどを求めております。

また、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会に対しましては、東京電力の経営効率化や柏崎刈羽原子力発電所の再稼働等が東京電力の規制料金メニューに適切に反映されるよう、今後とも適切な監視を行うことなどを求めております。

消費者基本計画では、今年度及び来年度についても電気料金値上げ後のフォローアップを行うことが定められておりまして、今後、電力・ガス取引監視等委員会においては、電気料金の値上げを実施した各電力会社に対して、原価算定期間後の事後評価が実施される際には、本意見の趣旨を踏まえて、より厳正な審査を行っていただきたいと考えているところでございます。

私のほうからの報告は以上であります。

質疑応答

(問) 電気料金のほうですけれども、これは消費者庁の意見表明を求めるというのは、具体的にはどういう形のものをイメージしているのかというのは何かあるのでしょうか。

(答) 前の東京電力の電力値上げのときのことは覚えていらっしゃると思いますけれども、物価問題に関する関係閣僚会議というものがありまして、そこに消費者庁と経産省とが共同で付議をして、電気料金の値上げについて認めるかどうかということを議論するという仕掛けになっていました。

ですから、両者がそれぞれ値上げの根拠等について検証して、その上で共同付議をするということになっておりましたので、エネ庁でまず審査をして、ある程度の圧縮とか合理化の要請をした上で、もう一度、今度は消費者庁のほうで更に審査をする。そのときに消費者委員会に対して諮問がありましたので、公共料金等専門調査会でかなりもんで、その結果として、更に圧縮できるものとか効率化ができるものについて指摘をして、消費者庁とエネ庁相手に、ちゃんと料金について査定をしなさいといいますか、圧縮幅を考えてくださいという意見を出したわけです。

ただ、今回は電気料金の「値上げ」ではなくて、電気料金を維持した状態のものでありますので、特に共同付議をするような仕掛けになっていないのです。経産省マターとしてそれをチェックはしているのですけれども、それに対して消費者庁として意見は当然述べないといけない立場でしょうから、その意見を述べるに際して、消費者委員会としての考え方を伝えて、参考にしていただいて、強力に意見を出してもらいたい。そういうことであります。

今回、幾つかポイントを、先ほどお話ししたような形で示してございます。料金を下げないということであれば、下げない理由ははっきりと示してもらう必要があるわけです。それで、原発が動き始めたということが、それがいいかどうかは全く別にして、もし動いたとすると、前は動かないから値上げが必要だと言っていたわけですから、動いたのだったら値下げをしないといけないはずです。その辺のことをきちんと約束をしてもらいたいということなど、消費者庁が意見を言うときに参考になるであろうことを意見として出した。こういうものです。

(問) ありがとうございます。

(河上委員長) ほかにはいかがですか。

この高齢者の見守りのための官民連携は、非常に長いスパンで問題を考えているもので、すぐにいろいろと御質問は出ないかもしれません。けれども、本会議のときも申し上げたのですが、やはりこれからの消費者政策を考えていくときに、地方が鍵になることははっきりしています。ただ、地方の消費者行政をやっていくにしても、やはり人的にも、あるいは知識とか物的な観点からも行政には限界があって、官民連携というものは避けがたい問題になるわけであります。

しかし、官民連携といっても、官から民への消費者問題の丸投げということであってはならないわけでありまして、単なるスリム化を超えて、きちんとした官民連携の在り方が必要になるだろう。これは第3次の委員会の最後の段階で出した報告書の中での「保障行政」と言われる考え方の、言ってみれば核になっていたものであります。これを具体的にどうやっていけばいいかということが次の課題であったわけで、第4次の委員会になってから事務局のほうで一生懸命いろいろな事例を調べてくれたわけです。もちろん、各地域の実情に応じてやらないといけないことなので、これがそのまま使えるというわけではないのですけれども、こうした取組があるということを知っていただくことで、それを参考にして、各地域でより充実した官民連携の作業といいますか、スキームを展開していただきたいと考えております。

名宛人は、消費者政策とか消費者問題に対して関わっている全ての人でありまして、そうした人たちにしっかりと読んでいただければありがたいと思っております。事業者の方、あるいは各地方の消費者問題に取り組んでおられる民間の方にも読んでいただきたいことでありまして、何とかいろいろな人に読んでもらえるような周知方法を事務局のほうでも今から考えないといけないなと思っております。マスコミの方々にも是非宣伝していただいて、こんな取組が地方で行われていて成功しているということを、消費者委員会の今度の調査報告には出ているから、是非読むようにと、皆さんに伝達をしていただければありがたいと思います。

(問) 今日の委員会ではないのですけれども、先日、高齢者の身元保証サービスについて意見を聞く場があったと思うのですが、消費者委員会として今後、まだ監督官庁が不明で、非常に不透明な部分があるというお話は委員長をはじめ、皆さんされていたと思うのですが、どういったふうに、議題に取り上げていく予定があるのかとか、お考えをお聞かせいただければと思います。

(答) あの問題は消費者委員会としても大変関心を持って見ております。この事業そのものは、一部は厚労省が関わっているのではないかとか、それから、経産省が関わっているのではないかと思われる部分もあったりするのですけれども、ただ、実際には所管省庁が明確ではないわけです。まずは事業の実態が明らかでないので、実態を明らかにすることが必要であります。

それで、こうした事業を行っている団体に関する調査実績がありますNPO法人と、それから、東京都の消費生活センターの方に来ていただいて、本会議でヒアリングを行ったというのがこの間の段階でありました。この事業については、恐らく契約に基づくサービスの適正な実施の確保とか、預託金の計算根拠、あるいは預託金の保全の問題とか、かつて有料老人ホームが全く規制の外にあったころと同じような問題があるのではないかと考えております。

法律的に見ても非常に難しい課題がたくさんあるのですけれども、この問題に関しては委員会において引き続き調査審議をして、できましたら何らかの意見表明ができるところまで調査結果をまとめていきたいとは思っております。

(問) わかりました。ありがとうございます。

(以上)

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