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「消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告」に関する意見

2012年6月12日
消費者委員会

 

 消費者安全法第13条は、国が収集した消費者事故等に関する情報が消費者安全の確保を図るため有効に活用されるよう、内閣総理大臣がその集約及び分析の結果を取りまとめ、国会及び消費者委員会に報告するとともに、公表することを求めている。
 消費者庁は、その規定に則り今回で5回目となる「消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果の報告」をまとめ、国会に提出した。
 今回の取りまとめにより、過去2.5年分の消費者事故等の情報が蓄積されたことから、時系列での事故件数等の変化が明らかとなり、その分析を基にした対策の立案等、有効活用がより一層求められる。
 消費者委員会は、過去4回の報告に対し意見を表明し、内容の改善を提起した結果、前回までに一定の改善が見られたことは評価している。
 今回の報告についても、これまでの問題点や新たな課題などを確認し、次のように意見を述べる。


I 主な改善点

  • ア) 各項目に示されている事故件数の分類表のほぼ全てに、内容別の構成比と前年同期が示され、数字の増減による変化の状況が分かりやすく整理されている。
  • イ) 参考資料3のそれぞれの時系列データに、新たに平成21年からのデータが、年度別、半期別に一覧で示されることにより、その変化が分かりやすく掲載されている。さらにPIO-NETに収集された情報として、危害情報、危険情報別のデータが追加されている。
  • ウ) 参考資料4に、事故内容別分類の説明として、分類内容の事故概要の事例が紹介され、理解しやすくなっている。

 上記のア)とイ)は時系列の事故件数等の変化が分かりやすく記載されており、また、ウ)はこれまで消費者委員会で是正を要望してきたもので、一定の改善が見られる。


II 残された課題

  • 1.情報の一元化と社会的共有化への推進について
    特に、「事故情報データバンク」「医療機関ネットワーク」によって収集された情報、並びにその情報を分析した結果についての説明の充実が重要である。
  • 2.分かりやすく使いやすい分類について
    参考資料5にある2つの表の内容がリンクしておらず、当初から改善を求めていた「商品等別分類」が分かりにくいままとなっている。

III 新たな課題

 この報告書は、その名称にあるように、情報の集約と分析の取りまとめが求められている。
 情報の集約については、今回の取りまとめにより平成21年9月以降の消費者事故等の情報が蓄積され、時系列データとその変化が示される等、充実してきているものの、その分析についての記述は十分とは言えない。
 例えば、平成23年下半期の消費者事故等の件数は、前年同期と比べ19.6%減であるにも関わらず、同時期の重大事故等は、前年同期と比べ96.9%増となっている。しかしながら、その要因については何ら記述されておらず、この数字の違いについての疑問はそのまま残る。
 消費者事故等に関する情報が消費者安全の確保を図るため有効に活用されるためにも、上記のような分析についての記述が必要と考える。


IV 消費者白書(仮称)での対応について

 前回(平成24年2月14日)の意見で述べたように、消費者庁が平成24 年度に新たに作成を進めている年次報告(「消費者白書(仮称)」)においても、消費者事故等の未然・拡大防止に有効に活用できるようにするためには、分かりやすく、理解しやすい内容であることが前提である。
 IIIの指摘のように新たな課題もあり、消費者事故情報の収集・分析・公表の一層の充実が求められる。
 消費者庁は「消費者白書(仮称)」においても、この点を認識して取りまとめを行っていただきたい。

 消費者委員会は、今後もこれらの課題について、より消費生活の安全・安心に寄与するよう、検証・評価・監視に取り組んでいく。

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