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第259回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2017年11月8日(水)10:00~10:25

場所

消費者委員会会議室

出席者

  • 【委員】
    高委員長、池本委員長代理、大森委員、蟹瀬委員、鹿野委員、樋口委員、増田委員、山本委員
    (高委員長の「高」は正しくははしごだか)
  • 【事務局】
    黒木事務局長、福島審議官、丸山参事官、友行企画官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者教育の推進に関する基本方針改定に向けた意見について
  3. その他
  4. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○高委員長 おはようございます。皆様、お忙しいところ御参集いただきまして、ありがとうございます。ただいまから「消費者委員会第259回本会議」を開催いたします。

本日は、受田委員、長田委員が御欠席となります。

それでは、配付資料の確認につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○丸山参事官 お手元の議事次第の下部に配付資料一覧を記載しております。本体資料が一組、参考資料1、参考資料2となっております。もし不足がございましたら、事務局までお申し出いただきますようよろしくお願いいたします。


≪2.消費者教育の推進に関する基本方針改定に向けた意見について≫

○高委員長 よろしいでしょうか。

最初の議題は「消費者教育の推進に関する基本方針改定に向けた意見について」でございます。

本件につきましては、10月5日の第257回委員会において、消費者庁から、基本方針の見直し骨子案の内容を御説明いただきました。

本日は、その内容やこれまでの議論を踏まえ、今後、政府が基本方針の改定案を作成するに当たって、特に重視すべきと考えられる事項を、当委員会の意見として取りまとめたいと思います。

お手元に、資料として「消費者教育の推進に関する基本的な方針の改定に向けての意見(案)」を配付しておりますので、意見案について、事務局から説明をお願いいたします。

○友行企画官 それでは、説明いたします。資料に沿って御説明したいと思います。

最初のところ、消費者教育の推進に関する基本的な方針は、消費者教育を総合的・一体的に推進するため、国や地方公共団体の施策の指針となるだけでなく、消費者団体、事業者・事業者団体、教職員、消費生活相談員等消費者教育の担い手全ての指針となるものでございます。その内容は、消費者教育全般を範囲とし、それぞれの方向性を示すものとなっております。

この基本方針は、おおむね5年ごとに検討が加えられるものとなっておりますことから、今般策定する基本方針は、平成30年度からの5年間を見据え、消費者教育の方向性を示すことが重要と考えられると思っております。

こうした認識に立ちまして、今後5年間で重点的に取り組むべき事項として、以下のとおり指摘いたします。基本方針の改定に当たっては、これらの事項について議論を深め、基本方針に盛り込まれることを期待するものでございます。

また、今般改定される基本方針においては、当委員会の指摘も参考に、消費者教育における今後5年間を見据えた重点事項が明示され、政府全体の共通認識となり、その取組が特に進展されることが必要と考えるところでございます。

以下、まず「1.成年年齢の引下げを見据えた迅速かつ計画的な対応」でございます。当委員会は、民法の成年年齢が引下げられた場合には、新たに成年となる18歳、19歳を消費者被害から防止・救済するためには、消費者教育の充実や制度整備等が検討されることが必要であるとこれまでも指摘しております。まずは、基本方針におきまして、成年年齢の引下げを見据えた消費者教育の充実に向けた対応に重点的に取り組む姿勢を打ち出すことが重要であると考えます。

こうしたことを実現するための観点といたしまして、「18歳の段階で何を身につけておくかを明確にし、予算、人的資源を集中し、最優先事項としての取組」「消費者被害未然防止のため、ワンストップサービスの提供等、若者を消費者被害から守るための支援、相談体制の充実」「加害者にならないための学びの重要性」「学生自身による消費者被害防止に係る取組の支援」等が重要と考えております。

「2.新学習指導要領の着実な実施と連携した取組」でございます。若年層に対する消費者教育の柱の一つは学校教育でございます。各学年のカリキュラムの基準となる学習指導要領は、おおむね10年ごとに改定されておりますが、平成30年度以降、新学習指導要領が小学校、中学校、高等学校等において順次実施される見込みとなっております。この機会を捉えまして、学校教育における消費者教育を一層充実させることが重要と考えるところでございます。

実現における観点といたしましては、「新学習指導要領の着実な実施と基本方針の連携の視点の盛り込み」「『生きる力を育む』ためには消費者教育の充実が必要であることを強調」「『社会に開かれた教育課程』の実施に向け、消費者団体を始めとする地域の人的・物的資源の活用の取組支援、コーディネーターの設置・活動の促進」等が挙げられるというところでございます。

「3.生涯を通じた切れ目のない学びの機会の提供」でございます。基本方針においては、消費者教育は幼児期から高齢期までの各段階に応じて体系的に行わなければならないとされております。しかし、大学生、社会人、高齢者等については体系的な取組はされにくく、特に社会人については、事業者等が消費者教育に取り組むメリットが見えにくいということがございます。こうした消費者教育の機会をあえて設けなければならないライフステージにある消費者への取組は、重点事項として意識して行うことが重要と考えられておるところでございます。

実現における観点といたしましては、「新入生へのオリエンテーション教育にとどまらず、専門学校、大学教育のカリキュラムに組み込み、小中高から続く切れ目ない学び」「事業者に対し消費者志向経営と並び、消費者としての従業員に対する消費者教育の重要性を周知し、事業者による従業員向け消費者教育の強化」「高齢者の消費者被害防止に向けた取組」「消費者の属性に応じた各種コミュニティ」、例えば自治会、PTA、子育てサークル、老人クラブ等でございますが、それを活用した取組というところでございます。

「4.消費者教育の効果測定を行うための必要な調査」でございます。消費者教育に関する取組については、その有効性等について事後に十分な効果測定が行われているとは現状言いがたいところでございます。効果測定を行うことは、取組の効果が発揮されているかの把握、重点的に取り組むべき分野の把握、限られたリソースの有効活用に資するものと考えられます。

具体的には、単に知識の習得状況を把握するだけではなく、消費生活における姿勢・考え方、具体的な行動をどう変化させたか等を把握し、効果の最大限の発揮に向けた改善につなげることが重要であると考えられるところでございます。

実現における観点といたしましては、「消費者教育として行ってきた方策の効果の検証」「消費者教育の知識に基づき取った行動内容の把握」「既に実施されている調査(例えば、金融教育分野における金融リテラシー調査)等を参考とした、効果測定に係る具体的な質問内容や結果の分析手法の検討」というところでございます。

以上でございます。

○高委員長 ありがとうございました。

今、事務局から事前に皆様方からいろいろいただいた意見をこのような形で四つの柱にまとめさせていただきました。これに関しまして、御質問、御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。

池本委員長代理、お願いします。

○池本委員長代理 池本でございます。

今回の意見、先般の消費者庁からの説明を受け、委員会の中からでも議論したところで、この内容を指示するということで、2点だけ思いを発言させていただきます。

一つ目は、若年者に向けた消費者教育の推進ということで、1.にもありますが、成年年齢の引下げの議論が広がっています。それ自体の賛否についてもいろいろ意見のあるところではありますが、昨年度当委員会では、成年年齢が引下げられた場合に新たに成年となる者に対する消費者被害防止の対策について意見を求められ、出したところです。これは本当に喫緊の課題としてきちんと措置をしなければ被害が広がる可能性が高いことと、そもそも国民の理解が得られなくなるおそれもあるというような意味で、意見を出したところでした。

その課題は、この1.に書いてあるところだけではなくて、3.の中の実現における観点の1番目、特に18、19というと、高校3年から大学1年、2年と、この辺りの世代、そういう意味では、専門学校とか大学教育の中で消費者教育の時間が確保されなければいけない。一番ターゲットにされる人たちです。ところが、家庭科や社会科のようなこの分野をカリキュラムとして取り扱うというところが全然措置されていない分野ですから、ここはとりわけ各地域での消費者行政も本腰を入れて、大学・専門学校と連携して取り組んでいただく必要があるという意味が、第一です。

二つ目は、高齢者被害の防止ということが、今、叫ばれている。このことを見据えた消費者教育の推進ですが、3.の実現における観点の一番下、あるいはその一つ上で、高齢者の消費者被害防止に向けた取組、あるいは消費者の属性に応じた各種コミュニティを活用した取組というところがあります。高齢者全体に向けて被害に遭わないようにということの教育ももちろん重要ですが、これはなかなか限界があります。そういうところに集まってこない人に一番被害が集中するわけで、その意味では、一つ上のところの2.の3番目などにも書いてありますが、消費者団体を始めとする地域の人的・物的資源の活用の取組、コーディネーターの設置・活動の促進というものがあります。消費者市民社会を実現するという意味では、積極的に問題意識を持って地域で活動し広めていく人たちを養成するという意味で、特にここが重要ではないかと考えています。そういった全体像を見据えながら、消費者教育の推進、全体を基本的な方針の中でも位置付けていただければと思います。

以上です。

○高委員長 ありがとうございました。

ほかにございますでしょうか。

樋口委員、お願いします。

○樋口委員 池本委員長代理からも御発言がありましたけれども、成年年齢の引下げに関連して、一言申し上げたいと思います。

意見全体については、まとめていただいたもので異論はありませんけれども、成年年齢の引下げの議論が昨年から行われていまして、当委員会では、本年8月に、専門調査会の議論を踏まえ、消費者契約法の規律の在り方についての答申をまとめています。その付言にも述べているように、若年成人に関する新たなルールの在り方について検討してきたわけです。実は、その前提は消費者教育というところにありまして、更に言えば、事業者の自主的取組もとても大事なことではないかと思っております。

消費者教育というと学校教育が中心と考えるわけですけれども、消費者ということで考えますと、事業者の側がしっかりとその取組をしていく必要がある。この意見でも、その点については3.のところで事業者の取組が述べられていますが、一般的なことに加えて、今回は成年年齢の引下げという非常に大きな制度改正が行われた場合に、新たに成年となる18歳、19歳の方々に対する消費者被害の防止・救済について、事業者は積極的に取り組むという姿勢がなければ、ルールの在り方全体にも影響してくるのではないか。もちろんトラブルが生じなければ良いわけですから、そういう意味でも、事業者の方々に、是非、自主的・積極的にこの成年年齢の引下げに応じた対応を考えていただく必要があるのではないかと思っています。

以上です。

○高委員長 ありがとうございました。

ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。

増田委員、お願いします。

○増田委員 私も成年年齢引下げについては、強くお願いしたいところでございます。

昨日、私どもの相談室に、闇金からお金を借りるためにスマートフォン5台とSIMを6枚買ってしまった、高額な請求が来るか心配だという、本当に繰り返し行われるような相談がまた寄せられました。20歳の学生です。本人が加害者になり得る可能性の認識不足、契約に対する認識不足もありまして、被害回復は難しいわけですが、財産的な被害だけではなくて、人生のスタートで大きくつまずいてしまい、その後の人生が左右されてしまうということになります。消費者問題というのは、単にお金だけの問題ではないので、特に若年層に対しては力を入れていく必要があるのではないかと思っております。

○高委員長 ありがとうございます。

よろしいですか。

蟹瀬委員、お願いします。

○蟹瀬委員 先ほど樋口委員が言われたことに付け加えさせていただくならば、事業者というのは、最近消費者志向経営というものを考えて動いている企業が大変多くて、CSセンターなども、トラブル、クレームを改善のチャンスであるとして捉えるトップの方々も大変増えてきております。

ところが、従業員の方は自分が消費者であるという意識が非常に低い。その中で、企業の中で働いていらっしゃるということが多いので、私たちは企業で働いても消費者であるということを、企業側はきちんと教育をしていただく。消費者問題、教育というと、どうしても企業対消費者みたいな対立概念で物事を考えられがちなのですけれども、そうではなくて、企業で働く方々が消費者であるのだという視点の中での消費者教育を、是非推進していただければいいかなと思っています。

企業のそういう姿勢が早くにいろいろな問題を見つけることにもなり得るということを、企業側が把握できるような、理解できるような説明であったり働きかけであったり、そういったことを行政でやっていただくことも大事ではないかと思っていますので、よろしくお願いいたします。

○高委員長 ありがとうございました。

ほかはよろしいですか。

委員の方々からいろいろ御指摘をいただきましたけれども、この案そのものについての改定や意見の修正はなかったと理解させていただいてよろしいですか。むしろ、この意見の内容にこれだけの深みがあるのだ、背景にこういう議論があったのだということの紹介であったと理解しております。

それでは、この意見案については、皆様の御了解をいただいたということで、消費者庁及び文部科学省宛てに発出したいと思います。よろしいでしょうか。

ありがとうございます。

基本方針の案については、今後消費者教育推進会議における議論も踏まえまして、政府が作成することになりますが、その際には、両省庁において、当委員会の意見にも十分留意した上で検討を進めていただくことを期待いたします。

また、消費者教育の推進に関する法律では、政府が基本方針の案を作成・変更する際には、当委員会の意見を聞かなくてはならないとされていることから、当委員会としては、今、皆様方に議論いただきました本意見を提出させていただくことになります。本委員会におけるこの指摘事項について、十分な検討がなされるかを我々は今後も検証していくことになります。また、必要に応じて意見を述べることになるかと思っております。

≪3.その他≫

○高委員長 次に、議題「その他」といたしまして「消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門委員会」の設置についてでございます。

当委員会においては「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」、これは平成28年9月1日まち・ひと・しごと創生本部で決定したものです。その文書において、消費者庁、国民生活センターの徳島県での取組につき、三つございますけれども、1番目、消費者行政の進化などの観点から成果を検証し、提言・助言を行う、2番目、その際、徳島県にて専門調査会を開催するなど、地方の現場の視点が反映されるような取組を行う、3番目、3年後をめどの検証・見直しに当たって、消費者行政の進化などの観点から意見を述べることが求められております。

消費者庁は、平成29年7月に徳島県庁に「消費者行政新未来創造オフィス」を開設し、分析・研究、実証実験などのプロジェクトを実施し、また、国民生活センターは徳島県において研修や商品テストを実施しているところでございます。

これらの成果を適切に検証し、提言・助言などを行うとともに、3年度めどの同オフィスの検証に当委員会としての意見を適切に反映するため、「消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会」を設置したいと考えております。

お手元に「消費者委員会 消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会設置・運営規程(案)」を配付しておりますので、事務局から説明をお願いいたします。

○丸山参事官 お手元に参考資料1ということで右肩に付されている資料、こちらを御覧いただけますでしょうか。タイトルといたしまして、「消費者委員会 消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会設置・運営規程(案)」となっております。

こちらの内容でございますけれども、かいつまんで御説明させていただきますが、まず第二条(専門調査会の設置)のところでございますけれども、消費者委員会に消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会を置くということになっております。

その次の第三条(専門調査会の所掌)でございますけれども、この専門調査会は、消費者委員会が「政府関係機関の地方移転にかかる今後の取組について」に基づく消費者庁、国民生活センターの徳島県での取組について、消費者行政の進化等の観点から成果を検証し、提言・助言を行うとともに、3年後めどの消費者行政新未来創造オフィスの取組の検証・見直しに当たっての意見を述べるに当たり、委員会の求めに応じて必要な重要事項について調査審議するということになっております。

以下、第五条、第六条で(議事録の作成)(審議の公開)、こちらにつきましては、既存の専門調査会で設置されている運営規程を踏襲したものということとなっております。

説明については以上です。

○高委員長 ありがとうございます。

それでは、この設置・運営規程案につきまして、御意見、御質問はございますでしょうか。

池本委員長代理、お願いします。

○池本委員長代理 池本でございます。

この御紹介がありました第3条、この専門調査会の所掌あるいは目的ということについて、補足意見を少し申し上げたいと思います。

もともと徳島の新未来創造オフィスは、政府関係機関の地方移転という議論の中で、消費者庁をどうするかという議論の過程で一定の結論を得たものでした。その時には、消費者庁の本体機能、各省庁との調整あるいは消費者行政を全省庁にわたって推進することとか、いろいろな法制度の制定などについては霞が関で引き続きやっていき、新たな消費者行政の課題、とりわけ徳島の人的な協力、県や地域における特性を生かして新しい課題について徳島でしっかりと議論をし、その成果をまた全国へ広げていくと、そういう議論の中で設置されたものでした。

一定の人と予算を注いでそういう活動をしていく以上は、それ自体がまずしっかりとした取組の中で成果を上げていただく必要がありますし、それは単に徳島での取組だけではない、消費者庁本体がそれを全国にどう普及していくかというその先のこともあるので、そういったところを議論していく。それを継続的にやっていく中で、最終的に3年をめどに今後どう扱うかを議論する。その前提として、中身を継続的に見ていくことになっています。その意味では、私たちだけでできることではないので、いろいろな関係機関の方、消費者団体とか、いろいろな方からも間接的にでも意見をいただく必要があるのだろうと思います。

以上です。

○高委員長 ありがとうございます。

ほかに特に意見はございませんでしょうか。よろしいですか。

それでは、当委員会のもとに、消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会を設置する旨を盛り込みました設置・運営規程、この規程を決定したいと思います。よろしいでしょうか。

ありがとうございます。


≪4.閉会≫

○高委員長 本日の議題は以上となります。最後に事務局より、今後の予定についての説明をお願いいたします。

○丸山参事官 次回の本会議につきましては、日程が決まり次第、委員会ホームページを通じてお知らせさせていただきます。

なお、この後委員間打合せを行いますので、委員の皆様方におかれましては、委員室までお集まりください。

○高委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところを御参集いただきまして、ありがとうございました。

(以上)

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