消費者団体ほか関係団体等との意見交換会 議事録

日時

2016年3月3日(木)13:00~15:10

場所

中央合同庁舎4号館11階 共用第一特別会議室(東京都千代田区霞が関3-1-1)

出席者

【委員】
河上委員長、池本委員長代理、阿久澤委員、大森委員、鹿野委員、長田委員、中原委員、樋口委員、増田委員
【説明者】
NPO法人えひめ消費者ネット
泉日出男理事・愛媛大学准教授
適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク
井田雅貴理事長・弁護士
NPO法人神奈川県消費者の会連絡会
今井澄江代表理事長
NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ
青海万里子理事・事務局長
消費者問題ネットワークしずおか
色川卓男代表・静岡大学教授
【事務局】
黒木事務局長、小野審議官、丸山参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 消費者団体ほか関係団体等との意見交換について
    NPO法人えひめ消費者ネット
    泉 日出男 理事・愛媛大学准教授
    適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク
    井田 雅貴 理事長・弁護士
    NPO法人神奈川県消費者の会連絡会
    今井 澄江 代表理事
    NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ
    青海 万里子 理事・事務局長
    消費者問題ネットワークしずおか
    色川 卓男 代表、静岡大学教授
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○河上委員長 本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。

ただいまから「消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体等との意見交換会」を開催いたします。

鹿野委員が2時半ぐらいで御退席の予定です。

まず初めに、配付資料の確認につきまして、事務局からお願いいたします。

○丸山参事官 お手元の議事次第の下部に配付資料一覧を記載しております。

資料1といたしまして、NPO法人えひめ消費者ネット提出資料。

資料2といたしまして、適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク提出資料。

資料3といたしまして、NPO法人神奈川県消費者の会連絡会提出資料。

資料4といたしまして、NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ提出資料。

資料5といたしまして、消費者問題ネットワークしずおか提出資料。
となっております。

不足がございましたら、事務局のほうにお申し出をよろしくお願いします。


≪2.消費者委員会委員と消費者団体ほか関係団体との意見交換について≫

○河上委員長 それでは、議事に入ります。

消費者委員会では、委員会の運営改善などの参考とすることを目的に、消費者団体ほか関係団体等から御意見・御要望を伺うとともに、委員との意見交換を定期的に行っております。

本日は、NPO法人えひめ消費者ネットの泉日出男理事、適格消費者団体大分県消費者問題ネットワークの井田雅貴理事長、NPO法人神奈川県消費者の会連絡会の今井澄江代表理事長、NPO法人消費者支援ネットワークいしかわの青海万里子理事、消費者問題ネットワークしずおかの色川卓男代表にお越しいただいております。皆様方におかれましては、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

第4次の消費者委員会発足から約半年が経過いたしましたが、本日は、まず、この間の委員会の活動または消費者を取り巻く環境変化などを踏まえまして、消費者団体の皆様から御意見・御要望を、短くて恐縮ですけれども、おのおの15分程度でお願いいたしまして、その後、委員との間で意見交換をさせていただきたいと思います。

それでは最初に、NPO法人えひめ消費者ネットから御説明をお願いいたします。

説明時間15分ということで、よろしくお願いします。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 本日はよろしくお願いいたします。えひめ消費者ネット、通称「ひめネット」で理事をしております愛媛大学の泉日出男です。平成26年9月より検討委員会の委員として、平成27年6月より理事としてひめネットの活動に参加しております。

それでは、配付資料に従って説明を進めていきたいと思います。

配付資料の1ページ目をご覧ください。ひめネットの活動概要になります。

ひめネットの母体は県内の消費生活アドバイザーの活動であり、平成20年7月に愛媛県よりNPO法人としての認可を受けました。創立後、平成24年度までは、「悪質商法被害未然防止啓発活動」や「土曜日消費生活電話相談」といった活動を中心に行っておりました。この間、愛媛県や松山市からの助成金を活動資金として充てて活動を行ってきました。

具体的には、例えば、平成23年度ですが、愛媛県県民生活課より「消費生活の安定及び向上に向けた消費者団体提案事業」(消費者被害防止紙芝居作りプロジェクト)として49万7,000円、松山市参画まちづくり課より「松山市市民活動推進補助金成熟支援」(出前講座費用)として11万3,000円の助成を受けました。

平成25年度より、上述した「悪質商法被害未然防止啓発活動」や「土曜日消費生活電話相談」に加えて、適格認定に向けた活動を本格的に開始しました。

平成25年度、26年度は、「適格消費者団体づくりへの基盤ステップアップ事業」として、平成27年度は、「適格消費者団体認定申請に向けてのステップアップ事業」として、愛媛県県民生活課より、それぞれ50万円を限度として助成を受けております。

配付資料には掲載しておりませんが、それ以外のひめネットの特色ある活動として、自主研究グループが中心となり、「中学生向け金銭教育副読本」を作成したほか、出前講座についても、高齢者対象の講座だけでなく、その対象を小中学生にも拡大しています。

さらに、年に1度、松山市中心商店街活性化のためのコンソーシアムにも参加しております。

また、平成27年8月に、私が責任者となり、12の適格消費者団体に対して、申し入れ活動に関するアンケート調査を実施し、12月に調査結果を御協力いただいた適格消費者団体に郵送しました。

なお、会員数ですが、平成28年1月現在、正会員87名、賛助会員34名の計117名となっております。

次に、2ページ目が、平成25年度以降の適格消費者団体認定に向けた活動になります。

平成25年度の活動は、平成26年度に申し入れ活動を開始することを前提とした準備期間という位置づけになります。具体的には、愛媛県より受託した「適格消費者団体の基盤作りステップアップ事業I」の成果として、2回の事例検討会を開催したほか、消費者支援機構関西・常任理事の坂東俊矢弁護士をお招きし、公開講座を開催しました。

平成26年度は、愛媛県より受託した「適格消費者団体の基盤作りステップアップ事業II」の成果として、実際に申し入れ活動を開始しました。その前提として、3回の事例検討会と2回の申し入れ検討会を開催し、平成27年1月に、県内の冠婚葬祭関係事業者に解約手数料についての是正申し入れを行いました。

本申し入れのその後の経緯ですが、同年2月に事業者より、経済産業省の冠婚葬祭関係事業者の解約手数料のあり方についての研究報告に沿ったものであるとの回答がありました。その後、4月に再申し入れを行ったのですが、5月に2月と同趣旨の回答がありました。その後もさまざまなやりとりを継続し、本申し入れについては、平成28年3月14日に事業者と直接面談することを予定しております。

平成27年度は、愛媛県より受託した「適格消費者団体認定申請に向けてのステップアップ事業」の成果として、前年度の活動をさらに推し進めました。申し入れ活動を強化するため、5回の事例検討会を開催し、消費者被害情報収集の観点から、8月と11月に、ひめネットの理事でもある弁護士や司法書士が110番活動を行いました。また、京都消費者契約ネットワークの副理事長である野々山宏弁護士をお招きし、公開講座を開催しました。

平成27年度の申し入れ活動に関してですが、平成27年10月に、スポーツクラブ事業者に解約方法、手数料についての是正申し入れを行いました。本申し入れのその後の経緯ですが、同年11月に事業者側の顧問弁護士より、消費者契約法9条には違反しない旨の回答がありましたが、平成28年2月に再度是正申し入れを行いました。また、平成28年1月に、県内の呉服店に対して、成人式貸衣装の解約手数料について理事長名で問い合わせを行い、2月に前向きの回答を得ております。

配付資料提出後だったために、配付資料には記載しておりませんが、平成28年2月25日に、スポーツクラブ事業者に解約方法手数料についての是正申し入れを行い、3月1日に、事業者側から電話にて、「NPO法人えひめ消費者ネットから申し入れのあった会則について、申し入れの趣旨に沿って会則を変更する、会則の印刷のし直しをし、既存の会員については掲示して知らせる」旨の回答を得ています。また、本年度中に、スポーツクラブ事業者2社に対して解約方法、手数料についての是正申し入れを行うよう準備を進めております。

このように、少しずつではありますが、特に今年に入り、申し入れ活動に関してはよい方向で進んでいるのではないかというのがひめネットの申し入れ活動の現状になります。

最後に、配付資料の3ページ目をご覧ください。消費者委員会への質問になります。

消費生活アドバイザーと消費生活相談員の資格を有するひめネット理事から提出された質問になりますが、「新聞等で消費者庁の徳島県への移転が報道されています。国は消費者庁や国民生活センターを下支えする消費生活の専門家を徳島県でどのようにして確保されるのでしょうか」という質問になります。

配付資料にも記載しておりますとおり、平成27年10月20日に開催された「消費者団体ほか関係団体等との意見交換」において、徳島県消費者協会から提出された資料によれば、徳島県内の消費生活センター(6市町村/24市町村、相談員13名)、徳島市消費生活センター(相談員3名)、鳴門市消費生活センター(相談員2名)、阿南市消費生活センター(相談員2名)、小松島市消費生活センター(相談員1名)、美馬市消費生活センター(相談員2名)、板町消費生活センター(相談員2名)、上板町消費生活相談窓口(相談員1名)と記載されています。徳島県の消費生活センターが含まれておりませんので、実際に相談に従事している相談員が何名であるかは正確には把握できませんが、20名に満たないのではないかと思われます。

なお、愛媛県では愛媛県消費生活センター以外に県内の20市町全てに相談窓口が整備されており、専門相談員のいない窓口はあるものの、消費生活を担当する職員が相談対応しています。現在、愛媛県消費生活センター及び県内20市町の消費生活センターもしくは相談窓口で勤務する相談員は合計20数名です。愛媛県では、欠員が出て募集をかけても、有資格者を探すのはほぼ不可能な状況にあります。

大都市周辺では、多くの消費生活アドバイザーや消費生活専門相談員、消費生活コンサルタントの有資格者がいますが、地方では、まず雇用してから数年かけて資格を取らせるというパターンがほとんどです。仮に消費者庁や国民生活センターが愛媛県に移転しても、とても下支えできないのが現状です。

また国民生活センターには、消費生活に関する情報を全国の消費生活センター等から収集し、消費者被害の未然防止・拡大防止に役立てる、消費生活センター等が行う相談業務を支援する、裁判外紛争解決手続を実施する、苦情相談解決のための商品テストや、広く問題点を情報提供するための商品群のテストを行う、地方自治体の消費者行政担当職員・消費生活相談員を対象として研修を行う、小規模な消費者生活センター等へ経験豊富な相談員による巡回指導を行う、生活問題に関する調査研究を実施する、さまざまなメディアを通じて消費者への情報提供を積極的に行うといった多岐にわたる役割が期待されています。

国民生活センターには、上記のようなさまざまな役割が期待されていますが、その多くを経験豊富かつ専門知識にたけた消費生活専門相談員が担っています。経由相談や越境消費者センター等においては、特に高度に専門化された知識が必要で、それは東京という一極集中都市だから、情報も人材も集まるのだと考えられます。このような優秀な人材は、現在ほとんどが首都圏で生活していて、国民生活センターが徳島県に移転したからといって、ともに移動できる消費生活専門相談員ばかりではないのではないでしょうか、というのがこの質問の趣旨になります。

以上が、えひめ消費者ネットの活動報告と、消費者委員会への質問になります。

御清聴ありがとうございました。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

引き続きまして、適格消費者団体大分県消費者問題ネットワークから御説明をお願いいたします。

○適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク井田理事長 大分県消費者問題ネットワークの理事長の井田と申します。本日はよろしくお願いいたします。

消費者委員会への要望についてということで、資料2を出させていただいていますが、まず、簡単に私たちの団体の概要を少しお話しさせてください。

1枚めくっていただきますと、2ページに私たち団体の概要を書いております。

平成24年2月28日に認定を受けまして、去年の2月に更新を得ました。平成30年までは認定の効力があるということでございます。

会員数の構成としては、正会員としては合計181名、賛助会員は48名ということになっております。

事務局というものが存在するのですけれども、毎日稼働しているわけではなく、月水金という形で、ただし専属の事務局に来ていただいているという状況でございます。これが団体の概要です。

団体の活動内容といたしましては、4つの柱ということで、3ページのように円にさせていただきました。もちろん私たちの団体の一番のところは、左下の「差止事業」というところでございますけれども、それ以外にも、このように3つの事業を大まかにしているということです。

順にお話をさせていただきますと、まず差しとめ事業ということで、差しとめ訴訟の裁判につきましては1件ございます。これは無事勝訴いたしまして、確定をしております。事前請求後訴訟前和解案件というので、いわゆる消費者契約法41条請求後の事案ということですが、正式に和解できた事案は1件です。ただし、現在交渉中の案件は2件ございまして、これも事業者のほうが若干修正する、あるいは修正したということでの交渉で、最終にどのような和解にするかという調整を続けていると。事前請求前の和解事案ということで、いわゆる41条請求前に事業者側が自主的に変更するという和解事案は多数ございます。差しとめ事業の我々の成果は、このようなものでございます。

相談事業というところで、5ページに簡単に写真とかで示させてもらっていますが、大分市内と別府市内というところで、それぞれ一つずつ相談場所を設けております。これは、私たちの年度が4月1日から翌年3月31日までということでございますが、今年度につきましては、12月31日現在で51件ということで、平年並みということでございます。今年度は100件ということを目標に挙げてはいたのですけれども、少し届かないかもしれないと思っております。これは、私たちがみずから設けた相談事業でございますけれども、それ以外にも、現在は6自治体との相談事業と3自治体とのレベルアップ事業ということで実施させていただいております。

具体的には6、7ページに相談事業の概要を挙げさせていただきましたが、現在6自治体、大分県、別府市、津久見市、日出町、玖珠町、杵築市に私どもの団体に属している相談員さんに事業として行っていただいているということです。相談回数は自治体によってまちまちではございますけれども、例えば、別府市は週4回という形で相談員を派遣しているという状態です。

あと、豊後高田市、中津市、臼杵市に関しましては、1カ月に1回ではございますが、相談員と弁護士が同席の上で商談業務をするということで、私どもの受け答えを御参考にしていただいていると理解をしております。これが相談事業です。

あとは、講演事業と育成事業という形で、講演事業は、大きな講演会というのは年1回ぐらいしかできないのですけれども、定期的に啓発事業としての寸劇はさせていただいています。劇団というか、劇ができる相談員の方がいらっしゃるので、やはりそういう方のほうが高齢者の方の受けはよろしいということで、月1回ぐらいはそういう寸劇とかをしているということです。

育成事業につきましては、このような形で、2009年~2012年までは相談員養成事業をさせていただきました。2014年、2015年に消費生活相談員資格取得支援講座ということで、これは国民生活センターの試験に合わせた講座を開催させていただいております。あとは我々の団体に属している相談員の皆様との自主的な学習会ということをしております。

育成事業に関しましては、もう少し詳しくということで、8ページに少しだけ書かせていただきました。受講生の中から、相談員養成事業というものを4年間やりましたが、受講生のうち10名は消費生活専門相談員に合格していると。今でも相当数の相談員が大分県下の自治体の窓口にいるということで、一応育成のサイクルとしては、養成、実践、資格取得、勉強会というのは、今のところはうまく回っているのではなかろうかと。相談員と団体の関係と個人的関係というのも密であるということは言えるのかなと思っております。こういう人間関係があるから、実際、相談の内容で、法律的なことで困ったら私のところにメールが来るということもございまして、何とかお役には立てているのかなという感じでおります。

このような形で、我々の団体として活動を続けてきているわけですけれども、消費者委員会への要望と言ったらおこがましいのですけれども、2つぐらいございます。

まず、1に関してですけれども、10ページで、昨年度はたしか「消費者行政における新たな官民連携の在り方に関する調査報告書」というものを出していただいたと。消費者委員会という場で、こういう冊子という場で団体にスポットを当てていただいたことについては非常に感謝しているということでございます。やはりああいう冊子がございますと、例えば、行政の方との協同に当たって、消費者委員会のほうではこういうことを述べていらっしゃるというと、一言で言うと非常に通りがいいということでございます。同じことを申し上げても、私たちが言ってもなかなか聞いてくれなくても、行政でこういうことをやっているということになると、やはり親和性というか親近感というか、信用性と言いましょうか、そういうことがありまして、かなり話の通りがいいというふうになります。ですから、行政との協同に当たって極めて有力な資料であることは間違いない。先ほど申し上げた「在り方報告書」につきましては、主に理念面とか、そういうことであったと思うのですけれども、後でも少しお話をするのですけれども、むしろ実践的に我々の団体として活動していく中で、どのような業務を受託しているのかとか、あるいは活性化交付金などというものをどのようにある地域で活用しているのかという情報が、まとまったものがあれば非常にありがたいと思っております。適格消費者団体、あるいはなろうとする団体ということで、定期的に意見交換をしているのですけれども、よその団体がこういうことをやっているという一覧性のある資料というのはなかなかないということがございます。そういうものがあると、非常に便利であると思われます。というのも、適格消費者団体が現在14団体ございますけれども、なろうとする団体も合わせますと、20を超えるであろうということになると、やはり団体の経験差とかいうものが非常にばらつきが出てくる。しかし、適格消費者団体というのは全国一律の団体でございますので、余りレベル差があってもよくないのではないかと考えております。そんなときに、なろうとする団体、かつては私たちもそうだったわけですけれども、まとまった資料があると、目安ができて非常に助かるなということがございます。

10ページの一番下に、消費者庁ではということで「差止請求事例集」というものが出されました。これは全国の団体が、どういう業者にどのような条項について差し止めをしたのかということを、一覧性のある資料で出していただいたのですけれども、やはり我々が差し止め請求、あるいは申し入れをするに当たって、非常に参考となる資料であったことは間違いありません。このようなものとは申しませんけれども、例えばこういう事例集などを参考にしていただいて、何か報告書みたいなものをつくっていただければ、非常にありがたいなと思っております。それが要望の1つ目に関することです。

2つ目は、財政支援というところにつきまして、もし消費者委員会のほうでそこに絞った議論をしていただけるのであれば、非常に助かると思っております。

これは11ページ以降から少しお話をさせていただくと、やはり財政というところは、既存の適格消費者団体でも十分悩みでございます。集団的消費者被害回復制度というものがこの10月からいよいよ運用が始まるということになります。あの制度というのは、制度上、財政的負担がふえるというのは間違いがない。差し止め請求の比ではないと思っております。もちろん私たちはNPO法人でございますので、運営だとか財源というのは、当然自助努力ということではございますけれども、他方で、報告書にもありましたように、適格消費者団体の活動というのは、保障行政の一部を担っているという点もございます。この点で、他のNPO法人とは少し異なる扱いも不可能ではないのではないかと個人的には思っております。もちろん財源につきましては、基本的に団体の自助努力ということは十分理解しております。

具体的にはということで、12~13ページ少し書かせていただきました。例えば、私たちの団体もそうだし、他の適格消費者団体も皆そうだと思うのですけれども、個別事業を受託するということで費用をいただいているというのはあると思うのですが、やはりこれはちょっと継続性の問題があるかなということ。

2つ目は、地方消費者行政推進交付金活用による支援ということなのですけれども、これはやはり自治体によってかなり異なる。もちろん団体の交渉力の問題もあろうかと思いますけれども、こういう状態が果たしていいのかどうかという点はあろうかと思います。

要望2につきまして、13ページにも書かせていただきましたけれども、適格消費者団体がどんどん数がふえてくるというときに、団体の活動は自主的なものなのですけれども、やはり活動に差があり過ぎるというのも問題ではなかろうかと個人的には思っております。ですから、民間団体の公益活動一般に対する支援というものを望んでいるわけではありません。それは無理だと思います。しかし、保障行政、つまり法執行機能に関する限度での財政的支援というのもおよそ不可能かという点を、ぜひこの消費者委員会の場で議論していただければ非常にうれしいし、助かると思います。もちろん我々がしなければならないことはやるという前提で、一つまとまった議論をしていただければと思います。よろしくお願いします。

ありがとうございました。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、引き続きまして、NPO法人神奈川県消費者の会連絡会から御説明をお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

○NPO法人神奈川県消費者の会連絡会今井代表理事長 私、NPOの神奈川県消費者の会連絡会の代表理事をしております今井と申します。

私のところだけが適格消費者団体ではない、消費者団体というところでの今回の参加かと思っておりますけれども、今回いただきましたのが15分間での消費者委員会への要望ということがありましたので、15分では大したお話ができないなかと思いまして、本当にメモ程度のものしか提出しなかったのですけれども。

私たちの団体は40年以上たっております。最初は、環境を守るというところで、「さわやかふきん」という台所で合成洗剤を使わないで食器が洗えるというものを全国に普及させたりとか、あとはレモンですけれども、OPPとかTBZ、2,4‐Dといったものを使っていないというところで、神奈川県内の生産者につくっていただいたレモンを全国の方に御紹介してというところで活動してまいりました。

途中までずっとそれでやって、わずかばかりですけれども、集めた基金がありましたけれども、それはあるときに、20年、30年たったときに、やはりお金を持って活動につながらないのではまずかろうというところで、では何をしたらいいかということで、神奈川県内でちょうどオレオレ詐欺がはやっていたころでしたので、土曜と日曜日の消費者相談の窓口を開催させていただきました。700万ぐらいは持っていましたけれども、アパートを1室借りて、相談員の方に謝礼をしてという形でやりましたので、そのお金はほとんど使い果たしました。使い果たして、4年ぐらいやっていたところで、県のほうから「それでは共同事業でやらないか」ということでさせていただきました。共同事業をやったところで、「はい、さようなら」ということになりましたので、私たちはそこから先は自転車操業で今、団体をやっているということですけれども、私たちがやってきたことに対しては、わずかばかりためたお金を消費者被害のために使えたということで、本当に自信を持っていい活動だったなとは思っております。

NPOを取ったときに、ではこれからは何をするのか。やはり消費者団体なのだから、消費者被害というところに重きを置いてやっていくべきだろう、そうしたときに、消費者被害もあるけれども、消費者被害に遭う前に、消費者に向けて啓発をしていかなければいけないだろう、消費者教育が大切だということを痛感して、そこに主軸を置いてやってきております。

多分、適格消費者団体というと、被害をもとにそこからいろいろな活動がいっているかと思うのですけれども、私たちの場合はその前の段階で、消費者をいかに育てるか、啓発するかというところに主軸を置いているということでございます。

今日のレジュメの1番に書かせていただいたのですけれども、神奈川県は当初は商品のテスト室というものがございました。そこでは、被害に遭った方の商品のテストもするのですけれども、それと同時に、私たちが自由に使えるテスト室があって、私たちの団体は月に1度でしたけれども、そこでいろいろなテストをさせていただきました。お米の劣化だとか、低温殺菌牛乳の温度管理がどうなっているのかなといったところとか、いろいろなテストをしました。そこから事業者に物を言ったりとか、あるいは、そこから行政にも意見を言うことができてきたわけですね。そこを考えると、本当にあれが消費者教育の実践の場だったのだと思っているのですね。

ところが、県があるとき、財政が困ってきたところで商品テスト室も廃止という形になったのですね。商品テスト室を廃止にするけれども、県の産業総合研究所でテストはしてもらうから、大丈夫だよという話だったのですけれども、やはりいざなくなってみると、産総研でのテストというのは不可能に近いということがわかってきたのです。消費者被害に遭ったものが、テストをしてくださいと急に言われても、産総研でも年間のテストのスケジュールがあるわけで、その中で急にぱっとこのテストと言われても、なかなかできないわけです。そうこうしていると、神奈川県のテスト室を頼っていた市町村の相談窓口でも、消費者被害があったものをテストしてくださいと言っても、また時間がかかってしまったらできないわねというと、だんだんとそういった声も上がらなくなってくるのですね。そうすると、県の最近の認識としては「商品テストはないんじゃないの。本当に必要なの。テスト室はなくてもいいんじゃない」という発言になってきてしまっているのですね。

それを受けて私たちが思うのは、やはり県レベルでの商品テスト室は必要だろうと。この点については、国や国センに商品テスト室はありますけれども、全国からそうしたものが国センだけにいっていたのでは、やはりタイムリーではない部分がいっぱいあるのではないかと思うので、県域の商品テスト室というものが、本来ならば、この基金などでこういったところにも生かせていたらよかったのではないかなと思うところがあるのですけれども、残念ながらそこには使われていなかったというところがあります。

あとは、神奈川県も消費生活相談をやっていて、いろいろな分析をしているのですけれども、神奈川県独自の消費者被害の分析というものが、私はできていないのではないかと思っているのですね。というのは、平成26年ですけれども、プロパンガスの被害が、神奈川県では19位だったよというのが出ていたのです。でも、神奈川県ではプロパンガスの被害は全国で1位なのですよ。だとしたならば、神奈川県は独自に19位だから、19位のものを問題視しなくてもいいのではないかなというところがあるのかもしれない。そうではないだろうと。神奈川では全国で1番なのだから、もっとこの部分を手厚く何か啓発するなり、教育するなりしていかなければまずいだろう。あるいは、行政と事業者と消費者とが一緒になってこの部分をやっていかなければいけないだろうということをやらなければいけないのではないのかなと思って、そこら辺の分析なのですね。

そうしたことを考えているときに、神奈川県もそうなのだけれども、国センには全ての情報があるだろうと私は思っているのですね。国センでは、やはり上がってきた分析や数がどれだけではなくて、例えばこの被害だったならば何県が一番多いとかというのも多分やっているだろうと思う。そういったところの情報発信もしていただけたらいいのかなと。もしかしたら「していますよ」とおっしゃって、私たちが見ていないのかもしれないのだけれども、そういったところの分析もやっていただきたいなと思っているところであります。

今日はこうして意見交換会をいただいているわけですけれども、私たちは昨年の12月に小田原でシンポジウムを行いました。ここの消費者委員会は全国でやっているであろうから、そうすると、消費者委員会は全国の消費者団体、あるいは消費者行政が現在どんな状態にあるのかということは多分把握しているだろう。そして、私は今日ここに来たら、そういったところも聞けるのかな、全国ではどういう様子なのだよということも聞けるのかなと。反対に、私はここで委員の皆様からそういったところもお伺いしたいなと思っていたところがあります。

あとは、消費者委員会ではどのように携わっていたのかお伺いしたいなと思ったのが、機能性表示食品の問題です。機能性表示食品の問題で言えば、大分前ですけれども、定義がされているのですよね。消費者委員会のほうで「健康食品の表示等の在り方に関する建議」というのが2013年1月に出ているのですね。これは建議の概要というところで、健康食品の安全性に関して、医師とか薬剤師が患者より健康食品の利用状況を聴取し、適切な利用について注意喚起等の取り組みを行うようにするということと、関係機関へ協力の要請もする。それから、冊子をつくってパンフレットを配るとかということをやったということがあったのですけれども、今、この機能性表示食品が出てきて、過去のものかもしれないけれども、もう終わってしまったことかもしれないけれども、もう一度これを洗い直して、もう一度ここのところを手厚くやっていただかないといけないのかなと思っています。というのは、機能性表示食品は、消費者庁に届ければ企業の責任で売れるということになっているのですけれども、そこには守らなければいけないことがあって、事業者として書かなければいけないことがあって、その中に機能性があるからこそ注意しなければいけないことを書いているのですが、それがポイントが大変小さい。見えにくいです。こういうところの本当に小さな、こういうところに書いてあるのですね。そこまで見ている人はいない。そうしましたら、昨年の12月に、九州のほうでエナジードリンクか何かで若い方が亡くなられた。やはりこれも表示はあったそうだけれども、なかなか見にくかったということがあって、そうすると、そこら辺のところを考えると、ここの問題はもう一度やっていただきたいなと思っています。

お医者様には聞いていないのですけれども、私たちがアンケートした結果で、薬剤師さんたちは、この機能性表示食品に関する情報がどこから出ているかがわからない。薬剤師さんたちは、厚生労働省からお薬の情報はいっぱいもらっている。だけれども、この機能性については消費者庁から出ているというのを知らない人がほとんどでした。だから、やはりそこのところをもっとやっていただかなければいけないのではないのかなと思っています。やはり飲み合わせとか過剰摂取による事故というのは、これから出てくるのではないのかなと思って危惧しています。

もう一つは、電力の自由化の問題です。電力の自由化で今、いろいろな勧誘もありますし、消費者もどこにしようかしらと迷っているところなのですけれども、セット割りとか、トリプル割りとかみたいな、いろいろなものが出ています。これに関しては、特に首都圏というのは選ぶ自由があるようですから、大変なのかなと思っていますけれども、その中で、結構2年縛りがあるのですね。来年ガスの自由化があるというのに、何で2年を認めたか。私はそこのところがとても腹が立っております。今年度に限っては、1年のみでよかったのではないのかなと思うのですよ。2年を認めてしまっているから、来年の4月、5月のころにはたくさんの被害者が出てくるだろうし、たくさんの相談があがってくるだろうと思います。そういうことも想定できたはずだろうと私は思っています。そこのところが何でこういうことになってしまったのかがわからない。ここら辺のところにどのようにかかわっていたのかなというのをお伺いしたいなと思っておりました。

あとは、消費者庁の移転に関しては、私たちも反対という意見を出させていただいておりますけれども、できるだけ無理のないように、大きなダメージがないように上手にやらねばいけないことではないかなと思っていますので、そこら辺は皆さんどこも同じように御意見があるかと思いますのでそこまでとさせていただいて、ここまでが私の意見でございます。

以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

引き続きまして、NPO法人消費者支援ネットワークいしかわから御説明をお願いします。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 消費者支援ネットワークいしかわの青海と申します。よろしくお願いいたします。

資料4なのですが、簡単にうちの団体の御紹介をしたいと思います。

もともとは石川県消費者団体連絡会というものがありまして、47年ほどの歴史を持っておりました。平成24年に石川県から委託を受けて「消費者フォーラム」を開催しまして、県内のネットワークが必要だろうということで弁護士さん、司法書士さん、行政との合意形成がとれまして、では石川県でもこの適格消費者団体を目指す団体をつくっていく必要があるねということで、この消団連をスクラップ・アンド・ビルドする形でつくる準備に入りました。

平成25年に消費者庁の「国からの提案」にあった、適格消費者団体設立支援の補助を受けまして、平成25年、26年が300万円、27年が250万、今、28年度も少し下がりますが、継続して設立まで補助をいただく予定になっております。

その間に準備会をスタートさせて、25年12月に設立総会をして、翌年4月にNPO法人の登記が済んで活動をしております。

会員状況はそこにありますけれども、現在のところ合計84名で、適格の要件である100名まであと少しというところまできております。

運営体制は、理事会のほかに弁護士さん、司法書士さん、相談員さんが入った専門部会と、消費者部会、こちらのほうが消団連の啓発活動を引き継ぐ形でやっております。

事務局体制は、私自身が県の生協連の専務理事をしておりまして、兼務になっております。そして、経理のほう生協連の事務員が担当して兼務でやっていて、この設立補助金の中から専任の事務局員を雇用しています。現在は4時間で4日勤務ということで回しているのですが、今、こういう活動をしていく中では、本当に事務局が専任でいるということが継続的な活動のかなめになっていると思っています。

その下の活動内容ですが、本当に若手の弁護士さんたちが頑張って、いろいろ調査をしていただきまして、現在までに電力会社1社、これは4月1日で改定が予定されておりますし、ケーブルテレビについても約款が改定されています。結婚相談所は、3件申し入れたうちの2件が是正されましたので終了という予定になっておりまして、あとは中古車販売、有料老人ホームなども今、それぞれのチームをつくって申し入れの準備をしているという状況になっています。

2ページにいきまして、いろいろ啓発活動をやっているのですが、3ページの要望は、先ほどからお話に上がっております「消費者行政における新たな官民連携の在り方に関する調査報告」を読ませていただきまして、それに触発されて出した意見ということで、理事会を通しておりませんので、私の個人的な見解ということでお聞きいただければと思っております。

まずは「適格消費者団体への支援」というところで、やはり管理部門、事務局員があるかないかによって、適格消費者団体が円滑にいろいろな活動をしていくかどうか。先だっても全国の皆さんがお集まりになる適格消費者団体連絡協議会に参加をしてまいりましたが、皆さん手弁当で弁護士さん、司法書士さんが事務局をやっておられる、あるいは生協の職員が兼務をしているというパターンが大変多いです。財政基盤も事務局体制も脆弱であるということは事実ですので、こうしたところもきちんと見て、せっかく国がつくった制度を持続可能なものにしていくためには、何らかの支援の仕組みづくりというものが必要ではないかなと思っております。先ほど来お話がありますように、適格消費者団体を育てていく、保障行政という考えに沿って、どう育成していくかといったところの支援のあり方というものをぜひ集中して御検討いただければと思っております。

2番目の「事業者の消費者志向経営の促進」というところで、私たちが今、委託を受けて活動しているものの幾つかを御紹介したいと思います。

まず1つが、4ページにあります図なのですが、これは消費者庁から地方消費者行政活性化基金を活用して委託を受けた食品被害未然防止食品開発事業の中身になります。このときは生協連が事務局をしたのですけれども、県と相談する中で、県産の米粉を使った商品開発というところで一緒にやれる可能性が出てまいりまして、米粉ということになれば、アレルギー対応の商品ができるであろうということで、ここで消費者の皆さんから、実際にアレルギーを持ったお子さんの親御さんと、そうではない一般の消費者の方、両方に参加をいただいて、研究者の方、それから専門のアレルギーのお医者さん、開発をしていただく事業者の方、そして県が一緒にテーブルについて開発に至りました。ですから、事故が起こる前に、商品開発の段階から消費者、特に被害を受けた経験のある方、そして一般の方、両方が入る形で商品開発を行うことによって、未然防止できる商品の開発というのが可能になってくるのではないかなと思っております。こうした試みがいろいろな事業者の中で取り組まれていくようになり、こういう消費者志向をする事業者がふえていけばと願っております。

もう一つの事例としては、消費者が店舗の商品の表示を見るという活動をやっております。2ページにありますが、発端になったのはレストランのメニュー表示の誤表示、あるいは偽装表示というのが頻発した時期がありました。金沢市は中核市ですので指導権限がないため消費者の教育という観点で、消費者にもそういう目を持ってもらう育成事業という形で委託事業がありました。消費者の皆さんと表示の勉強をしながら、レストランに実際に行って、メニューを見ていただき、何でこんなにシンプルなメニュー表示なのだろうと。これはレストランの方から説明を受けることができるから、こういうシンプルな書き方でも大丈夫なのだということを、消費者の方もわかりましたし、最後にはそうした調査結果をもとに、レストランの方と消費者の方の意見交換の場を持ちました。そこで消費者が求める表示というのはどんなものであるか。例えば、結着肉は小麦アレルギーのお子さんがいた場合は、ただステーキと書いてあったら非常に不安で食べることができないけれども、そういった表示があれば、事故を未然に防ぐことができる。あるいは、聞けばサブメニューとしてアレルギーの表示があるメニューが奥から出されてくれば、より安心して利用することができるといったことを皆さんと話し合うことができました。これは、消費者にとっても有益でありましたし、事業者にとっても、消費者の生の声を聞く機会になったのではないかなと思います。

もう一つは、26年度の下期に、金沢は北陸新幹線が開業する直前でしたので、金沢のお土産を皆さんに安心して購入していただくためにということで、食品のお土産品に限って調査を行いました。景品表示法と食品表示法兼ね合わせての調査だったのですが、これにつきましても、やはり最後には事業者の方と一緒に話し合いの場を持つことができまして、お互いにいろいろな情報交換や提案をすることができたかなと思っております。

今年度やっておりますのが、「家庭用品品質表示研修事業」でして、これは非食の商品でPSCマークなどを見たりということで、これについても、お店の中で改善できること、あるいはメーカーのほうにお伝えしていただかなければいけないことなども意見交換をすることができたかなと思っております。

3が「横断的な消費者教育の推進」ということで「消費者教育の体系的イメージマップ」がつくられておりますが、これを見ると、環境省のESD(持続可能な開発のための教育)と非常にかぶっている部分があるかなと思っております。特に、学校現場での連携といったところで言いますと、私たち消費者団体が学校教育の現場に絡んでいくということが、まだまだ十分ではありません。ですから、ぜひ消費者庁、環境省、文科省が横断的な連携をとって、この教育を進めていくことが取り組まれていったらいいかなと思っております。資料として、ESDに関するものを5ページにつけておりますので、こうしたことも参考にしていただきながら、地方公共団体の担当課と教育委員会の連携がまだとれていないという実態がございますので、ぜひそうしたところの推進が求められればなと思っております。

最後のところは、消費者庁がスタートしたとき、私たちは期待を持って受けとめておりました。「消費者行政の司令塔」と言われていたかと思います。それはある意味、ほかの省庁に対して消費者マインドを付加していくための機能を有すると思っておりますので、そのためには、やはり霞が関にいて、いろいろな省庁を回りながら消費者マインドを伝えていく、それぞれの施策の中に生かしていただくという機能があると思っております。そういう意味では、地方に行くということはぜひ慎重にお考えいただきたいなと思っておりますし、消費者委員会としてもぜひ御検討いただければありがたいなと思っております。

以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

最後に、消費者問題ネットワークしずおかから御説明をお願いいたします。

○消費者問題ネットワークしずおか色川代表 消費者問題ネットワークしずおかの代表をしています色川と申します。よろしくお願いいたします。

簡単にまず概要を御説明した上で、要望についてお話しさせていただきたいと思います。

うちの団体は、2005年12月にできておりまして、現在16団体、64人が参加しております。当時ネットワーク組織をつくろうという話が結構出てきた時期があって、消費者基本法が改正されたころで、その流れで静岡でもつくろうという話があったと思います。恐らく、当初は適格消費者団体を含めて考えてはいたのだとは思いますが、なかなかうまくいかないことがありまして、とりあえず取り組めることとして行っているのは今、消費者教育を中心に団体としては活動しているという状態です。

団体としての特徴は、私の身近にいる学生たちがサークルとして、ここに幹事としてかかわっているというのが特徴の一つだと思います。幹事会は2カ月に1度行われまして、年に1回総会をし、総会のときには外部から色々な講師をお招きして、学習会等を開いております。

やってきたことを御説明します。

1つは、要望書やパブリックコメントの提出です。これは、地方の消費者団体には当然必要なことだと思うのですが、県や市がいろいろな形で施策や推進計画を策定しておりますので、そちらに対して随時、意見を述べるという形をとっております。

それと、消費者教育・啓発については幾つかやっているのですが、1つ目は消費生活専門相談員の資格取得講座を行っております。こちらについては、先ほど大分のネットワークさんも話がありましたけれども、うちも2009年から行っておりまして、これも自分たちで問題を検討して、対策を練って、テキストをつくっております。一番新しいものでも350ページぐらいになっていて、大変膨大なものをやっておりまして、私と司法書士の先生方と協力して講座を開いております。「独自」と書いてあるのは、タイミングの問題もあるのですが、実は委託をなかなか受けられない場合もあります。しかしそれでも地域にとっては必要だろうと思いまして、こちらで独自で開催をする場合もあるということです。当然独自で開催をするということは財政的には大変厳しいことなのですが、それでも必要だということで行っています。2013年からやっていなかったのですけれども、やはり静岡県でも実は相談員のなり手が少ないという問題があります。例えば静岡市さんでも相談員さんがなかなかとれないという話を今、言われています。ですので、ぜひやってくれという話が幾つかの自治体からいただいておりますので、これも独自で開催かもしれませんが、ことしは何とかやりたいと思っております。

2つ目に、消費生活相談員入門講座ですが、いきなり相談員資格試験というのはさすがにレベルがちょっと高いので、いきなりは難しいのですね。ですから、相談員さんの仕事を知り、興味を持っていただいて、その中で相談員の取得講座に臨んでいただきたいなということで、県下津々浦々、最初は7カ所でやりましたけれども、入門講座を開催しました。単に消費者問題の話をするだけではなくて、そこでは現地の相談員さんにも御協力いただいて、相談員さんの仕事ぶりとか内容とか、もちろん待遇面も含めてお話をいただいたりするということを行ってきました。

しかし、消費者庁ができたころは結構ブームのように人が来たのですけれども、それ以降なかなかブームが来なくて人が減っていまして、今のやり方だと厳しいなという現状です。ただ、最近は、市レベルですけれども、各自治体に御協力いただいて、一緒に開催するという形をとって、何とか市との連携を図ろうという形で臨んでおります。

3つ目が上級講座ですけれども、うちを通じて資格を取った方々がいらっしゃるわけですが、そういう方々を集めて、もう少し高度な話をする場を設けてみようかと始めたものです。座談会というか、講座というよりも円を囲んでお話をするぐらいなのですが、そういう形を開始しました。2カ月に1度ぐらい行っています。しかし県内は広いので集まるのが大変なのですね。ですので、なかなかうまく集まっていただけない面があって、これも今、検討していて、どういうやり方をすればうまく続くのかということでちょっと悩んでいるところです。

4つ目は、2013年に文科省からお金をいただいたのですが、多様な主体の連携という形で大学生向けの教材をつくりました。教材をつくるに当たっては、大学での授業も利用しつつ、試行的な授業という形で試しをやりまして、その上で実際に後期の授業で、いわゆる共通教育ですね、そこで15回分の授業を行いました。これも現在その検証しているところで、再来年度はまた授業を実施したいと思っております。

国の事業に対する協力は、消費者委員会さんを含めて、いろいろな案件が県にくると、消費者団体というと、うちがどうも呼ばれて、事務局をやってくれと言われるので、それをやっているということになります。

調査も、うちは飛び飛びですけれども、県内を全部回ったりする調査も行っておりますが、うちは先ほど申し上げたとおり学生がいるので、学生に協力してもらって調査を実施して、何とか県内を全部カバーするように行っております。

ホームページの運営ですけれども、これは当たり前のごとくやっているのですけれども、こちらに関しては、一応がいいように地元の業者と協力して、破格の値段で安くやっていただきましたが、きれいな形で整えておりまして、随時我々がパブコメを上げたり、幹事会の議事録等を迅速に公開するような形をとっていて、何とか県内の皆さんに理解していただこうと努力はしております。

要望に入らせていただきます。ちょっと話が大きくて恐縮なのですけれども、1つ目は、消費者委員会さんは消費者庁、消費者行政に関する監視機能をお持ちだと理解しております。その中で、先ほども出ていましたけれども、消費者教育に関する施策が余り検討されていないのではないかと考えております。最近も調査されていることも何となくわかっているのですが、もっと取り上げていただきたいというのが正直なところです。

1960年代に消費者行政の制度がきちんと整った時期に、たしか消費者保護と消費者教育は車の両輪だと言われたはずなのですが、車の両輪の割には、消費者教育には余り人材も割かれず、お金もつけられずという状態が実際あると思うのですね。やはりもう少し推進計画とか、あるいは基本方針に対して何か意見を言うだけではなくて、施策レベルにももう少し目を光らせていただいて、「ちょっとこれはおかしいんじゃないか」というのがあれば、どんどん挙げていただくといいなと思っています。

具体的には、ここに幾つか挙げましたけれども、例えば今の推進計画や地域協議会の実態把握ですよね。例えば、都道府県や政令市はよく言われるのですが、実はそれよりも下の自治体さんも今、推進計画や協議会を考えているところが幾つもあるわけですね。そういうところの動きとかも実は把握がきちんとできてないという気がしますし、先ほど出てきたイメージマップのあり方もそうですし、ポータルサイトの運用状況についても、もう少し検討していただければいいなと思っております。

実際、総務省が昨年度、政策評価をしたときに、かなり厳しいことを書かれていまして、あれは政策評価ですから当然なのかもしれませんが、ああいう視点のことをやることは、消費者行政、消費者教育施策にとっては有益なことだと思うので、ぜひそういう監視を強めていただけたらなと思っております。

2つ目ですが、地方消費者行政のあり方についても継続的に検討していただきたいということです。こちらは、恐らく第3次の地方消費者行政調査会がいずれ立ち上がるのかもしれませんが、地方の方々、自治体の方々は特に、国の考え方というのはとても重大で、我々が幾ら話しかけていても、国が動かないとなかなか動いてくれないというのがあるのですね。やはり国というのはよりどころにはなっている感じが、特に自治体の職員さんの意識には強くあると思います。ですので、やはりまだ都道府県の役割とか国の役割とか、線引きとかはっきりしていないところも多分あると思いますので、その辺について議論をもっと深めていただいて、ぜひ有効な指針を挙げていただきたいと思います。

最後に1つだけ申し上げたいのは、先ほど消費者教育のところで申し上げましたけれども、うちは適格消費者団体にはちょっとなれないのですが、消費者教育においても適格消費者団体みたいなものをつくっていただきたいなというのが正直なところです。というのは、何を申し上げているかというと、今の状態だと、例えば基金があっても、お金は自治体さんからでないといただけないのですね。そうすると、自治体と意見が合わなければ、お金が使えないわけです。団体としてはやりづらい面が多々出てくるわけです。ある程度要件を満たした団体さんに関しては、直接応募できるような状況があると、消費者団体としても非常に動きやすいし、地域にとってもメリットがある行動ができるのではないかと考えております。

以上です。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

それでは、御質問・御意見のある方は発言をお願いしたいと思います。今日来ていただいた団体は、それぞれ消費者委員会で「地方消費者委員会」あるいは「消費者問題シンポジウムどこそこ」という形でシンポジウムをさせていただいたところばかりでして、そういう意味では、それぞれの地域にお邪魔して、状況はある程度理解しているつもりではございますけれども、今、改めていろいろ御意見を伺って、考えることがたくさんありました。

どなたからでも結構ですので。

では、池本委員、お願いします。

○池本委員長代理 池本です。どうもありがとうございました。

私も埼玉で適格団体をやっていることもあって、自治体の財政支援が、こちらの希望するものがなかなかなくて非常に手間のかかるものが多くて逡巡しているようなところがあったので、非常に関心を持ってお伺いしました。

この数年で少しずつ変わっているなと思うのが、特にえひめ、いしかわでは、大分のように個別事業での委託ではなくて、適格消費者団体として立ち上げていくという、それ自体を一つのまとまった事業という形で委託事業にしてもらっているということですが、これはそのやる中身なり、事業計画の中身はどの範囲のものを入れてあるのか。さらに言うと、例えば事務局を置いたりという、どの辺までを委託事業の中の財源として支出できるのか。そのあたりをちょっと教えていただければと思います。

えひめ、いしかわについてですね。どちらからでも結構です。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 いしかわでは、設立補助ということで、これは熊本県の先例がありましたので、石川県から問い合わせをしていただきまして、国に申請していただいたという経緯です。ですから、これに関しては、事務局経費も含めての設立の基盤づくりということですので、人件費も事業費に含めてということで県に計画を出して、それについて承認をいただいてということになっております。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 これまでこのような資料の作成等については余りかかわっておりませんでした。手元に資料がないため、お答えすることができません。申しわけありません。

○池本委員長代理 今、いしかわさんからお話があった熊本県がそれまでの個別事業の委託で支援するというやり方から、調査したりを含めて、この設立そのものを委託事業のパッケージにしてくれたというのは一つの突破口になっているのかなと思います。ただ、その他の方もおっしゃっていたのですが、設立するまでは一つの期間限定の事業というパッケージになるけれども、設立ができた後は、今度は経常経費だからこれは出せないということで、本当に四苦八苦しているのだということがありました。その意味では、先ほど神奈川の消費者の会もおっしゃっていましたけれども、最初に何か一つまとまった事業として出しても、いわば持続可能な活動としての支援というものがなかなかない。時代の流れによるのかもしれませんが、そのあたりの個別事業として受けていくことと、本来やりたいこととが一致しているものならいいのですが、特にこのあたりは、大分さんあたりはなかなか苦労されているのかもしれませんが、差し止め業務を支えていくことと、それぞれの委託事業も、もちろんそれ自体に価値のあるものとしてやっておられる、その辺の事務負担の比重というのですか、そのあたりの実情を教えていただければと思います。

○適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク井田理事長 私たちは今までは、主に相談員の養成を中心の事業として据えてきていますが、そこで培ったノウハウ等がたくさんありますので、消費者教育というのも本当はやってみたいところはございます。先ほど申し上げたように、我々は劇団も持っておりますので、啓発活動というのはそれなりにできるとは思うのですけれども、ここに関しては、正直手が回っておりません。人的な問題もあったりとか、講演という話になると、費用の面でなかなかたくさんおりるわけではないということになると、それは内部の人材の問題なのかもしれませんが、同じ人間がいろいろなことを担うという状況に今、陥っておりまして、活動を広げることはなかなかできません。本当に設立に関してという特定の事業に捉われない事業の置き方ができればうれしいなと思うのですが、そこまではなかなか到達していないというところです。

以上です。

○河上委員長 ほかにはいかがですか。

大森委員、どうぞ。

○大森委員 しずおかの色川代表がおっしゃっていたことに私も大変共感しまして、推進法ができたり、消費者庁ができたり、委員会ができたりして、消費者教育も進むだろうと思いながら、協議会ができたりとか、計画が立てられたりとか、形式的なことは割合いろいろなところでできているけれども、実際的ないろいろな対象者に合わせてどれぐらい消費者教育が進んでいるかというところは、なかなか停滞しているのではないかなと思っています。

それで、消費者教育も、適格消費者団体のように直接できるようなシステムというのは、私も日ごろからとても希望するところで、消費者庁はすごくお金をおろしていますよと言われても、都道府県経由で、NPOに直接おりてこなくて、その時間は経過する、結局、事務費とかにとられて予算は減る、やりたいことはやらせてもらえない、人件費は対象外ということで、非常に使い勝手が悪くて、消費者教育の能力を持っている団体が生き生きとできていない現状があって、これは変えていかないといけない大きな問題だなと思っています。

一つ、しずおかさんの特徴的なところは、先生が大学の先生であるということからでしょうが、大学生を幹事にして幹事会をしてというのは、消費者団体というのは今、高齢化が進んだりとか、若い人たちを巻き込めないという大きな課題がある中で、非常に理想的なスタイルで進んでいてすばらしいなと思うのですけれども、大学で教育関連の先生方が一生懸命生徒さんを育てても、それでは食べていけないとかという現実があって、大学生の一時期での活動で終わってしまうところが非常に残念だなと思っているのですけれども、色川先生の学生さんたちは、その後、理事として継続的にかかわるとか、そういう関連の仕事につけるとか、そういうことはどういう状況なのでしょうか。

○消費者問題ネットワークしずおか色川代表 御質問ありがとうございます。

頭の痛いところで、学生たちの多くは、NPOや消費者団体にあまりかかわっていません。卒業してしまうと、それで終わりになります。それは必ずしも悪いことではなくて、将来できるときがあったときに、こういうことに関して余りハードルがなくかかわれるのではないかということを期待しています。ですから、彼らが卒業して、20年ぐらいたったときにかかわってもらえればいいかなと思っています。

あと、就職先でどういうところがあるかというと、一部ですけれども、消費者庁さんや国民生活センターさん等に就職している学生もいますので、そういうものに行きたがる学生が出てくるのは確かにあります。

以上です。

○河上委員長 よろしいですか。

色川先生の教え子たちにお目にかかりましたが、実にいい子が多いのです。色川先生が大変だったと思うのですけれども、シンポジウムが終わった後、色川先生が学生たちの面倒をずっとみていらっしゃるのを見ていて、これは大変だなと、感心しながら見ていました。

ほかにいかがですか。

どうぞ。

○大森委員 たびたび済みません。石川県の取り組みで、石川県は適格消費者団体を目指すグループなのですけれども、兵庫県は特になのですけれども、適格消費者団体自体は弁護士の先生とかが中心になって、一般消費者からちょっと離れた活動になってしまいがちなところを、一般の消費者や事業者たちを巻き込んで、商品開発とか、直接事業者に、申し入れとか、そういう固い形ではなくて、表示を見直してもらうとか、そういう提言ができているというところがとてもすばらしいなと思うのですけれども、そういうことができる土壌というか、コツというか、そういうものがあれば教えていただけたらと思います。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 先ほどお話ししたように、消団連をスクラップ・アンド・ビルドしたわけですが、その際に消費者団体の皆さんと一緒に活動していくことを基本にしました。適格消費者団体をつくろうと思ったときに、全国のホームページを拝見して、専門性が強くて、固いと思いました。これでは一般の消費者の関心はなかなか得られないだろうし、活動も伝わらないだろうと思いましたので、最初のところは県域レベルの、例えば婦人団体ですとか、生活学校さんとか、そういった大きな消費者団体の皆さんに入っていただくことによって、知っていただく機会、関心を持っていただく機会というのをつくろうとスタートしました。主には女性が多いので、彼女たちにずっと関心を持ち続けていってもらうためには、彼女たちが知りたいことに答えていく、そういった場面をつくらなければいけないというところで、ワークショップ形式や体験型の消費者教育ということを企画しました。私自身が生協出身者ですから、商品開発とか食べ比べをしたりすると皆さんの目が輝いたりすることを経験しています。表示だけを勉強してもおもろしろくないけれども、実物を見たらわかるというような楽しい消費者活動というところに少し工夫をしております。

○河上委員長 はい。

○増田委員 ありがとうございます。

井出先生にお伺いしたいのですけれども、適格消費者団体の中で相談業務を受け付けたり、相談員の養成講座などを実施しているというところはそれほど多くはないのではないかと思っております。私どもの団体はやっておりますけれども、他の消費者団体では少ないと思いますし、ある意味、これは若干でも収入源になっていらっしゃるのかどうかということ。

それから、やはりこれは他の適格消費者団体にも広めていったほうがいいのではないかと思います。経験のない団体が運営すると、適切なカリキュラムの立て方、講師手配、受講生へフォローなどができない可能性があります。相談を受けるということは、事例が入手できるということにもなりますし、相談員養成講座を、適格消費者団体のようなところをやれば、カリキュラムの中身及びその後のフォローということまでできて、資格取得までつなぐことができると思って、大変すばらしいことだなと思っております。その辺の運営の状況とか、若干でも利益になっているのかというあたりを教えていただければと思います。

○適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク井田理事長 まず養成講座に関しましては、これは大分県から受託をするということでございまして、若干でも利益にはなっております。なので、4年間続けたということもありますし、今でも養成講座、試験の講座に特化してやっているというところがございます。これは少し助かっているというところがあります。

養成講座の運営の仕方につきましては、毎年団体の中でいろいろ議論しながら無理矢理やるところがあって、専門家の講師とかを私が無理矢理引っ張ってきているようなところがあるのですけれども、御承知のとおり、消費者法制というのは結構動きが激しくございまして、何年間かたったら全然違うということもありますので、案外講師の方に喜んで来ていただいているのかなと勝手に思っております。大体の適格消費者団体というのは、養成研修というのはやっていると私は理解はしているのですけれども、確かに継続性というところで言えば、私たちはどちらかというと長いほうかもしれません。これは私の個人的な意見なのですけれども、目標は、やはり集団的消費者被害回復制度というものがあるときに、一番最初に現場でタッチするのが相談を受ける方ということでございまして、ここと団体のつながりが密であれば、行政組織なので、そういう壁はあるかもしれないのですけれども、何とか迅速な被害回復に結びつけられるのではないかということを考えてやっていたというのはあります。これは個人的な希望なのですけれども、そういうまとまった行政行動というのは、今までは大分県下でしかやっていないのですね。ここらで、ちょっとよその県に行きたいなと思っております。いろいろ問題があるのかもしれないですけれども、そういうことのほうが、私たちもマンネリにならなくて済むし、いろいろな相談員の方ともお知り合いになれればと思っています。

ちょっと答えになっているかわからないですが、ありがとうございます。

○河上委員長 ほかに。

鹿野委員、どうぞ。

○鹿野委員 消費者教育についてですけれども、子供も含めた市民に対して教育啓発活動をやるということはとても重要だと思うのですけれども、一方で、事業者に対して消費者の問題をきちんと理解してもらうということが非常に重要だと思っております。先ほどのお話を聞いて、あるいはこの資料を見ておりますと、ネットワークいしかわさんは、事業者団体への出前講座というものもやっていらっしゃるということで、年2回実施予定と書いてあるのですけれども、これは具体的にどういう形で予定されているのかということをお聞きしたいと思います。

ほかのところではこういう試みというのは、果たしてやっていらっしゃるのか。もしやっていらっしゃるとすると、また教えていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 実は、これはまだ実現しておりません。予定なのですが、この3月になってまだ予定ということは、今年度は難しいと思っております。

差し止め事例集の学習会の場に、例えば中古車販売の事業者の団体の方などにお声かけしました。その方たちが来られて、終わってから感想を聞きましたら、「うちに帰って契約書を見直さなければならない」という本当に率直な御意見をお聞きしました。中小のそういう事業者の皆さん、エステですとかの新しい事業者の皆さん、あるいは古くて小さい事業者の多い団体などに出前に行けば非常に有効ではないかと想定をしています。例えば貸衣装ですとか、そういった少し問題のある事業者が見つかったときに申し入れをしつつ、そういう事業者団体に働きかけて、弁護士を派遣するということも想定しながら相手先を探しているという段階です。

○河上委員長 ほかの団体で事業者向けの出前講座とか消費者啓発みたいなことはなさっているところはありますか。

○消費者問題ネットワークしずおか色川代表 うちはもちろんやっていないのですが、実はやっていない理由がありまして、やはりネットワーク組織ですので、各団体がそれぞれ活動をやられているわけです。ですから、うちに入っているメンバーの中でも、自分のところで消費者教育をやっているところがありまして、それは自分のところの会社はやっているのですよね。ただ、確かにほかのところに手を伸ばしていないという問題があるので、その辺は検討しなければいけないなと思っております。

以上です。

○河上委員長 ほかにいかがでしょう。

はい。

○増田委員 神奈川消費者の会の今井さんのほうから、御報告いただきましてありがとうございます。まさに、今井さんの御発言の中では神奈川県の状況について、よく教えていただいたと思うのですけれども、恐らくこれは神奈川県だけではなく、ほかの県もきっと同じようなことが起こっているのだろうと推測します。要するに、商品テスト室を使いにくい状況にし、そうすると使わなくなり、そうしたら、商品テスト室は必要あるのでしょうかという議論になります。本当にいろいろなところでそういう悪循環というのはでてくるのかなと思います。相談窓口を小さくして、相談が減ったら、消費生活相談はもうなくなったねということになってしまうということだと思いますので、今日御報告いただいたことについてはありがたいと思います。

それと、消費者委員会のほうでいろいろな情報収集をしていくものを、さらにほかに提供できるような取りまとめをしてほしいという御要望だったと思うのですけれども、その辺も、私も同感するところでございます。そういう御理解でよろしかったでしょうか。

○NPO法人神奈川県消費者の会連絡会今井代表理事長 ありがとうございます。

もう一点言い忘れてしまったことがあるのですけれども、やはりこの消費者委員会のほうから建議ということで「地方消費者行政の体制整備の推進に関する建議」というのが2013年に出ているのですね。その中で、市町村間の調整を都道府県の役割として規定し、小規模の市町村においても消費生活相談体制が整備されるように、消費者安全法の改正を閣議決定するということも書かれているのですね。ところが、私が存じ上げているのは神奈川しかないからあれなのですけれども、やはりまだ神奈川県内の中でも、小さな市町村になると、もちろん毎日は開設していないし、ちょっとお隣の大きなところにお願いをして一緒にやっていただいているといったところがまだたくさんあるのですね。そうすると、都道府県は、小規模の市町村に対してこういうことをやっていただくようにと書かれているにもかかわらず、まだその辺が全然整っていないというのが現状としてあるので、やはり同じ県内でも格差が生じているのかなと思っています。その辺のところをもう一度、ちょっと昔に出た建議だけれども、再度この辺をやっていただけたらうれしいなと思っています。

○河上委員長 長田委員、どうぞ。

○長田委員 ありがとうございます。

大分県さんの養成講座が成功されていて、かつお仕事としても派遣ができていることだと伺っていました。それで、色川先生のしずおかの現状では、入門講座の参加人数が厳しいとかということをお書きいただいているのですが、例えばここのところで、相談員の資格が少し変わって公的なものになるとか、そういうことが何か今後の参加者の増加につながるとか、そういう見通しについてはいかがでしょうか。

○消費者問題ネットワークしずおか色川代表 御質問ありがとうございます。

多分マスコミ等でいっぱい取り上げられれば目に触れるのだと思うのですが、小さな記事だと気づかないのではないかという心配があります。我々は実は一度、2013年でとめた理由も、国家資格化したときに試験問題が変わってしまうのではないかという危惧がありまして、そうすると、対策講座をしたのに、試験問題が変わってしまって全然意味がなかったりするとまずいと思ってやめておりました。ですから、本当はことしもやめておいたほうがいいなと思ってはいたのですね。でも、自治体さんが特にまずいということを盛んにおっしゃるので、さすがにやらなければいけないなという状況です。ですから、もうちょっと取り上げられ方が大きければ、恐らく皆さん興味を持ってくださって、昔のようにいっぱい来てくれるのではないかと期待しています。

以上です。

○長田委員 大分県さんのほうは、そういう意味でのお悩みは余りないという感じですか。

○適格消費者団体大分県消費者問題ネットワーク井田理事長 ありがとうございます。そうですね。大分県全体からすると、まだ少し足りないのではないかという感じがありまして、私たちは養成講座の卒業生がうまく自治体に入れた、あるいは派遣できているというのは、やはりうまく時流に乗れたというのは大きいと思います。やはり消費者庁発足までは相談員の数が大分県下は非常に少ないという事情がありまして、ニーズもありましたということと、消費者行政活性化の中で今、大分県下で進めているのが、相談員を2名体制にしようということで、そこでもやはり人材を活用できる余地が十分あると。実際かなりの自治体で2名体制にしていただいているということもあるので、今のところはうまく乗れているのかなと思っています。

○河上委員長 よろしいですか。

池本委員、どうぞ。

○池本委員長代理 池本です。

いらっしゃっている中では、ネットワークいしかわが消団連からバージョンアップしたというとこで一番状況としておわかりだと思います。あるいは、5団体それぞれが地域におけるネットワークの中核団体として動いておられて、地域の中のいろいろな消費者団体の実情も御存じであれば、ほかの団体からも御意見をいただければと思うのですが、地域での官民の連携をつくっていくというときに、地域の被害防止を直接担う適格消費者団体を47都道府県に最低1個ぐらいずつは育てていくというのは一つの非常に見えやすい獲得目標ですが、もう一つは、40年前には、物価とか表示の問題でモニター制度があって、それで関心を持った人が集まって、そういう人が継続的な活動をして、消費者団体になっていったと。今の時代でも、例えばサポーター養成講座とか、そういう見守りや、あるいは新しい課題について行政と連携しながら、地域の中で動いていく人を育てて連携する、その人たちが新しい消費者団体になっていくという、そちらもなければ、後が続かないのではないかと思うのですね。その両方について、国や自治体から一定の支援が、だからといって行政が丸抱え、その下請けでは困るので、独自性も必要だと思うのですが、特に地域の中での新しい関心を持つ人を集めて、継続的な活動に育てる方向で何かこういうことができるのではないかとか、ヒントなり、あるいは困っている状況なり、そのあたりお知恵があれば、あるいは情報があれば教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 先ほど報告しましたいろいろな研修、調査活動というのは、やると大変におもしろいので3回連続でやりまして、もうリピーターが生まれています。ですから、そういう方たちがこんなにゆっくりとお店を回ったことはないとか、こんなにしげしげとメニューを見たことはなかったとかということで気づきがたくさん生まれていまして、そういった方たちがふえていくということが、一つは育てていくということ、活動家をふやしていくということにはなろうかと思います。

あと、県では10年前、草の根担い手というものを養成して、登録をしました。去年、消費者教育の担い手養成講座がありまして、そのときに10年前の方も参加されました。お話をお聞きしましたら、10年間声がかからず一度も活動しなかったという方が多数おられました。今回は、登録リストをつくって、市や町に配布するそうで前回より改善されたのですが、せっかく育てた方が活躍できるかどうかは市や町にお任せというのが現状です。ですから、そこはしっかりと場づくりをして、さらにその方たちがステップアップしていくような仕組みにしていかない限り、石を投げても投げっぱなしという状態であろうかなと思っております。

○河上委員長 ほかにはいかがでしょうか。

○池本委員長代理 ほかの団体からもし何か補足があれば。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 えひめ消費者ネットの直接の活動ではないのですが、愛媛県と愛媛大学法文学部は、平成19年度から県と大学の連携講座として「消費生活講座」を開催して消費者教育を行っております。この消費生活講座ですが、セメスターで15コマのうち半分を愛媛大学の教員が、残りの半分を外部講師が担当するという形で行っている事業であり、学生と一般市民の双方が参加しております。この事業ですが、学生については「法学特講」という科目として履修し、合格点をとれば単位が与えられます。一般市民については、毎年50名程度参加してもらっておりますが、15回中10回出席し、アンケートや感想文を提出すると「修了証」が交付されます。学生については毎年変わっていくのですが、一般市民の中には、3~4年継続してこの消費生活講座を受講している方も何名もおられるようです。このような形で愛媛県と愛媛大学は、消費者教育活動を行なっております。

○河上委員長 それは大学の公開講座の形と授業とを二枚看板にしているのですか。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 はい、一緒にしております。

○NPO法人神奈川県消費者の会連絡会今井代表理事長 神奈川なのですけれども、神奈川でも、行政が消費者講座というものを何回か企画して、基金を活用していると思いますけれども、やっていますけれども、神奈川は、受講生というのは退職なさった方たちという年代の方たちが、だから男性も多くいらっしゃっていますけれども、そんな形で参加があるのかなと。若い方がなかなか取り込めないでいるのかなと、そこが一番苦しいところかなというのは思っていますけれども、ただ、消費者力アップということで、基金を活用した事業があると、そこには若い小さなお子さんをお持ちのお母さんたちが、子供たちにとって身の回りにどんな危険があるかというのを紙芝居をつくったりとかというグループなどもあるので、そういったところをうまく取り込めればいいのですけれども、そこが取り込め切れていないかなというところがあります。だから、なかなか難しいかなと思っています。

それから、適格消費者団体というのが、普通の一般の消費者になかなか理解してもらえないでいるのが苦しいかなと思っています。やはりそこのところは、個人の会員をたくさんふやすような、何かイベントを仕掛けるとかしてやっていかないといけないのかなと思っています。適格消費者団体というと、弁護士さんと司法書士さんと相談員さんというと、本当に専門家がほとんどで、そこに消費者団体がちょっと入っているという形でしかないのですね。やはり消費者団体の中でも、私どもの会員の中でも、適格消費者団体が何をやっているので、例えばやっていることを見たり報告したりもするのだけれども、表示を見ても、例えば約款の中に入っていたので、でもこれは不当条項なのよねとか、ここのところを取り消しを求められるけれども、私たち消費者というのは、約款などがあると、ここに書いてあると「これは守らなければいけない条項なのかな」と最初から思ってしまうところがあって、なかなか表示を読み取るということができかねている。でも、本当はその中にいろいろな私たちにとって不利なこと、消費者にとって不利なことがたくさんあるというところを、そこを見抜く力を育てるというところがもう一つ難しいかなとは思っています。

○河上委員長 ほかに、いかがでしょうか。

樋口委員、どうぞ。

○樋口委員 いしかわのお話の関係で、個人的な見解でお書きになっているのですが、この資料を拝見して、私も非常に賛同いたします。個人的にです。私もESDの活動をしたり、環境省の関係の仕事もしたり、グリーンコンシューマーとか、学校でもそういう環境教育の関係の仕事もしているのですけれども、どうも世の中、省庁縦割りで、実態は持続可能性という意味で一つのことだと思うのですが、縦割りで線を引き過ぎるのではないかなと。したがって、裾野を広げたり、仲間をふやすにはどうしてもここの壁を突破していく必要があるのではないかなと個人的には考えておりまして、そういう意味では、このお話を伺って、非常に我が意を得たところでありますが、具体的に何かこうしたらいいのではないかとか、こういうところがいろいろお困りとか、そういう点があったら、もし追加で何かあればぜひお聞かせいただきたいのですが、おもしろいと思ったのは、商品設計の話というのは、これは今、大学のほうでは企業と消費者の価値競争とかいってマーケティングでもやっていますけれども、まさにものづくりのほうにも入ってくるわけですよね。ですから、何か消費者とか、消費者問題という壁をつくるよりは、仲間をふやすにはこういう発想は非常に重要ではないかなと思いましたので、もし特段何か御要望があれば、私個人的にはお力になりたいと思います。

○NPO法人消費者支援ネットワークいしかわ青海理事 ありがとうございます。

もともと私は環境教育から入った人間ですので、環境教育が消費者教育と地平的につながっているという視点を得たときに、本当に我が意を得たりと思いました。特に、グリーンコンシューマーをやっていくと、まさに買い物が社会を変えるというところで、消費者、エンドユーザーが買い方を変えることでメーカーも変わり、社会が変わっていくという、要するに、批判をして要求をしてというボイコット運動から、一緒につくり上げていく買コット運動に今、価値が変わっていく時期にあるだろうと思っています。糾弾するだけではなく、事業者の皆さんと一緒に作り上げていくというスタンスを私はとりたいなと思っています。ですから、事業者とのかかわりの中での意見交換とかということを、もっと消費者が普段の買い物の中でも、「ねえねえ、何でこんな置き方をしているの」とか「表示の上に価格のシールがはってあると見えない」みたいな素朴なところから意見が言える環境をつくっていけたらいいなと思っています。

ESDのところで言いますと、本当にどうしてこれが一体化しないのだろうかとずっと思っております。学校の教科書の中では、消費と環境は一緒になっていますので、ぜひそこはつなげていただきたいと思っています。

あと、地方消費者グループフォーラムの中で、文科省の消費者教育フォーラムと一緒にやっているところが幾つかございます。あれは年1個か2個ぐらいしかないのでしょうか、私は次年度ぜひそこに手を挙げたいと思っております。県の中での消費担当課と教育委員会がなかなかつながっていないという現状がありますので、そこのパイプがつながれがいいと思っていますので、これをもっともっと広げていくような取り組みを進めていただけたら大変ありがたいなと思っています。

○河上委員長 池本委員。

○池本委員長代理 池本です。

これも質問というか、むしろ逆にお願い的な発言になるかと思うのですが、地域における消費者団体の活動への国や自治体からの支援という意味では、これは消費者委員会あるいは消費者庁の課題でもあるのですが、ぜひとも地域からも声を上げていただきたいという意味でお願いしたいところなのです。

というのが、ちょっと文献で見たのですが、40数年前の物価モニター、表示モニターのときにも、自治体が募集して1年くらい学習し、調査し、それを分析してまとめて発表する、それを繰り返して1年で終わりではなくて、その人たちがグループをつくって活動する、そのまた発表の場、消費者展だとか、消費者大会だとかというのを地域でつくって、だんだんと独立した運動をつくっていったという、ただ、そういう支援がいつのまにか消えて、もう20年、30年とたって、各地で消費者団体といっても余り活動がないという状況になってきていると思うのですが、これからもう一度考えていくときに、先ほどおっしゃった環境の分野で言うと、例えば地球環境基金というのは、環境省が声を上げて始めて、民間企業からもお金を出して、財政規模が141億円、そのうちの94億円くらいは国が出しているのです。最近の収支で見ると、今も年6億円ぐらい地球環境基金に助成金が出ていると。やればできるじゃないという感じがするのですよね。もちろん国が全部やるというのではない、自治体でそれぞれの創意工夫で、それぞれの自治体の考え方でさらにいろいろなものもやるべきだし、何も行政からのお金だけをあてにしたのでは、それは消費者団体としては硬直化するから、独自のことを、さらにはボランティアも含めて、さまざまな活動が広がっていく必要があると思うのですが、特に環境のことをやっていらっしゃる方であれば、そちらの分野の実情もおわかりでしょうし、消費者問題の分野でも「消費者が声を上げてください」と言っても、上げる基盤がないのには上げようがないわけで、やはり官民の連携についてちゃんと場を提供し、財政も情報も支援をし、それで初めて一緒にやっていけるのだと、いろいろなところで、集会なり何なりで、そういう話題を議論して、地域からも声を上げていただいて、それをてこに消費者委員会でもちょっとだけ意見をまた出してというキャッチボールができればと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○河上委員長 はい、増田委員。

○増田委員 えひめ消費者ネットさんのほうで、愛媛大学と県が連携してということで講座をされているのですが、それは県のほうから講師の費用とか、そういう援助があるということなのでしょうか。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 県が費用を全額負担しております。

○増田委員 それが、ある意味すごく官民連携だろうと思うのですけれども、反対に、県と大学が講座をやっていたところ、県が手を引いて、本協会に「無料で講座をやってください」とかという依頼が来たケースとかがあって、全然違うなと思いました、これこそ官民連携であって、知恵を出すほうと、財政的支援をするほうで一緒にやるということで、本当にいい例だと思っております。

○NPO法人えひめ消費者ネット泉理事 ありがとうございます。

○河上委員長 いかがですか。

阿久澤委員、どうぞ。

○阿久澤委員 質問とかではないのですが、私は食品関連を担当させていただいておりますので、先ほど、神奈川の今井代表理事からの発言がございまして、機能性表示食品制度施行を機会に、健康食品という名のものの特に安全性の確保について、もう一度洗い直し、対応していかなければという内容の御発言だったかと思います。私も同様な問題意識を持っておりまして、現在、部会関連の中では、実は新開発食品調査部会で、特定保健用食品の表示、そして有効性を審議する中で、施行されてから20年ちょっとたっていますので、審議する中で、ちょっと問題点も挙げられてきております。そんな現状から、現在トクホ(特定保健用食品)のあり方について、まさに検討中、専門調査会を立ち上げてやっているということですので、直接的に機能性表示食品とは異なることもあるかと思いますけれども、健康への寄与をうたう食品そのものを利用していくということには関連する内容ですので、まずは報告書が近々出ると思いますので、そこを見ていただければと思っております。同じように問題意識は持ってやっているということを御理解いただければと思いました。

○NPO法人神奈川県消費者の会連絡会今井代表理事長 ありがとうございます。機能性表示食品が出たことで、これまでトクホの場合だと、企業がたくさんの資金と、たくさんの時間をかけて安全性を担保しながらつくってきたわけだけれども、機能性に関しては、ある程度のデータをそろえれば、企業の責任で売っていいよということになってしまったならば、これからは企業はトクホをとらなくても機能性で売ればいいではないかということになってしまうことも大変怖いことかなと思っています。今だからこそ、やはりトクホの意味というか、トクホだから安心で安全であるというところを担保できているのかなと思うので、ここのところは大切にしていきたいなと思うし、やはりそこら辺も消費者側の見きわめる目というか、選ぶ目みたいなものを、やはり私たち団体は一般の消費者にそこら辺を啓発していかなければいけないのかなと思っております。

参考に拝見させていただきます。ありがとうございます。

○河上委員長 もうそろそろ阿久澤委員がご指摘された報告書が出るかと思いますけれども、もともと機能性食品制度をどう考えるかという諮問が消費者委員会に来たとき、既に閣議決定が終わっていて、あとは制度を導入するのだけれども、どのような形ならいいかという形で諮問が来たのです。そんなものはだめだと言ってもしようがないので、消費者委員会の中で随分議論をした上で、結局、極めて異例のことですが、9項目もの条件をつけた答申をまとめたのです。安全性とかいろいろなことについて、もし疑義情報が出た場合の扱い方とか、9項目についてきちんと人の手配をして、安全で安心な食物であるかどうかの確認ができるように消費者庁へやってくださいという条件付の答申を出しました。現実に機能性食品制度は動き始めて、もう100以上の機能性食品が市場に出つつあるわけです。けれども、消費者庁の人的な資源が十分かどうかというと、かなり心もとない。つけた条件はきっちり守ってもらうということで、委員会としても、機能性食品についてのフォローはしっかりやりたいと思っております。それと並んで、トクホのあり方をもう一度きちんと考え直してみようではないかというのが、先ほどの専門調査会での議論でして、それを出すのを機会に、機能性のほうについてもちゃんとメスを入れたいと思いますので、またよろしくお願いします。

ほかにはいかがですか。

どうもありがとうございました。いろいろ質問もいいただいていて、お答えしないといけない部分もあるかなとは思うのですが、御指摘についてはありがたく受けとめまして、委員会として十分に考えさせていただきます。特に、今日出た問題の中で、地方消費者行政の体制整備があります。これは消費者委員会としては、今期も非常に大きな課題になっておりまして、その地方消費者行政の中で、どういう形で、特に官民連携のようなものも含めて、行政を活性化していけるだろうかということについて、近々報告書をこれもまとめて、前にありました官民連携の総論的なものに、今度は各論的な情報をまとめたものを報告書としてつくりたいということで今、作業をしているところです。今日のお話も、これはというものがたくさんありましたので参考に入れさせていただいて、報告書をまとめたいと思います。今後、御活用いただければと思います。特に、地方を活性化していくときの一つのキーワードは情報の扱い方なのだろうと思いますけれども、いろいろな情報の活用ということについて考えないといけない。それから情報を継承していく人たち、これは部分的には教育の問題なのだろうと思いますけれども、消費者教育の担い手をどういうふうにして育てていくかということも含めて考えさせていただきたいと思います。

もう一つ、最初に出てきた問題で、徳島への消費者庁移転の問題がございました。消費者委員会は今のところ何も反応していないので不思議に思われているかもしれませんけれども、何も考えていないわけではございません。ただ、これはいろいろと検討しないといけない。日本全体の消費者行政の在り方にとってみると非常に大きな問題ですから、消費者委員会として意見を言う必要があるときは言わないといけないという認識は、我々としても持っております。現時点では、徳島県から申し入れがあって、消費者庁、国民生活センター、後からついでに消費者委員会ということになりましたけれども、そういうことで移転受け入れ候補として手を挙げていただいているということは我々も承知しております。

その上で、現在、まち・ひと・しごとの審議会で検討をしているということで、3月末ぐらいをめどに一つの方向性を出そうかという動きで審議を進めていると伺っています。消費者担当大臣でもあられる河野大臣のお考えでは、現時点ではノーとは言わないというスタンスで、ノーとは言わないけれども、実際に行った場合にどういう問題があるのか、あるいは、技術的にそれが解消可能なのかというあたりの検証をしようではないかというスタンスでおられます。消費者庁も、長官がこの3月中旬に1週間ほど行かれるということで、行ってみてどんなことがあるかということを見てみるということをおっしゃっていますし、8月ぐらいに別の一団が行ってみるということです。ですから、それまでの間は検証中なので、結論が出ることはないということになります。ただ、恐らく3月にまち・ひと・しごとのほうで出た報告書の中には、消費者庁関連の部分が、可能性としては残って出てくるということはあるかと思うのですが、そこで何かが決まるということではないと御理解いただければと思います。むしろ移転した場合の課題と、これを克服する可能性等について、いろいろ検証するということで、検証作業をやる。例えばテレビ会議をやってみるとか、実際に何か会議をしたときに、その機密が守られるかどうかとか、今日お話がありましたけれども、人的資源をどうやって獲得できるのかとか、いろいろな形で問題点や課題があります。河野大臣の言葉を借りますと、自分は羽生名人と対局するときでも指す前からやめるようなことはするのは自分の主義ではないとおっしゃっているのですね。羽生名人が現在の状況なのです。ですから、その辺を御理解いただいて、検証はしてみるということです。

もう一つ、自民党の中では全国的に全ての省庁を散らしてみたらどうなるか、全国に移転してみたらどうなるかを実証検証してみたらどうかという報告書も出ていて、報道によると、首相は傾聴に値するという言い方をされています。個人的にはこちらのほうが筋のいい議論かなと思いますけれども。

いずれにしても、現在は実証検討をしながら問題点を探るという段階ですので、消費者委員会がまち・ひと・しごとでいろいろ検討しているところに横やりを入れて、「そんなことやめろ」という言い方はすべきではありませんし、いたしません。ただ、もし仮に一定の方向が具体化したときに、消費者委員会として、それが本当に日本の消費者行政にとっていいか悪いかということに関して意見を述べる機会がくるかもしれません。そのときには言うべきことは、言わないといけないと思っております。いずれにしても、現時点ではそういう状況にあるということで御理解をいただければと思います。

あと、地方の官民連携の中でよく出てきたのが財政支援の問題でありまして、これも消費者委員会としては非常に長い間の課題でありまして、地方の消費者団体が活動していくときの財政支援のあり方をもう少しきちんと持続可能な形でやっていただきたいということは常々申し上げています。例の景表法の課徴金の制度のときに、基金をつくればどうかということを考えて、少しそちらを向いて議論がいったことはあるのですけれども、最終的にはやはり国が課徴金としてとったお金は国に入るべきで、消費者のところにいくようなものではないということで、結果的にはうまくいかなかったわけです。ただ、今度は集団的な消費者被害の回復のための手続法が動き始めた場合に、恐らく訴訟の途中で、担保として一定のお金を出さないといけないということなると、相当の額が当事者には必要になりますから、何らかの形で基金を用意しないと、これは動かないのだろうと思うのですね。先ほどもお話がありましたけれども、保障行政の観点からいうと、それぞれの適格団体はいってみれば天にかわって悪質な事業者に対して物を言う。訴訟を起こして、被害者救済のために活動するのですから、その部分は国が本来やるべきことを民間の力でやってもらっているのだと考えれば、何らかの形での支援というか、基金づくりには取り掛かっていただく必要があるだろうと個人的には思っております。委員会としてどこまで意見が出せるかわかりませんが、そうした基金づくりへの支援ということも含めて、委員会としてもやれることは一生懸命考えていきたいと思います。

あとは電力自由化の問題とか、いろいろあるのですが、これも委員会としては課題として考えておりまして、現在、公共料金等専門調査会で、この自由化に伴ってどういう消費者トラブルが起きるか、特に透明化の問題ですね。商品がセット販売されますので、透明度を高めるということとか、契約条件の適正化といったところで問題はないか。消費者庁と経産省で検討会をやると言っていますので、もし意味があるとすれば、そちらに対しても少し物は言わせていただこうと考えているところであります。


≪3.閉会≫

○河上委員長 今日はちょっと時間を超えてしまいましたけれども、いろいろと貴重なお話を伺えて、大変参考になりました。皆様には、お忙しい中、御出席いただきまして、まことにありがとうございました。本日出されました御意見・御要望につきましては、ぜひ今後の消費者委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。

それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)

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