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第144回本会議・第3回景品表示法における不当表示に係る課徴金制度等に関する専門調査会 合同会議 議事録

日時

2014年2月25日(火)16:00~17:10

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

【消費者委員会委員】
河上委員長、石戸谷委員長代理、阿久澤委員、齋藤委員、高橋委員、橋本委員、山本委員、唯根委員
【専門調査会委員】
小早川座長、長田委員、増田委員、宮城委員
【説明者】
消費者庁 川口審議官、黒田課徴金制度検討室長
【オブザーバー】
国民生活センター 丹野理事
【事務局】
小田事務局長、金児企画官、稲生参事官補佐

議事次第

  1. 開会
  2. 経済団体からのヒアリング
    日本経済団体連合会
    阿部 泰久 経済基盤本部長
    和田 照子 経済基盤本部主幹
    全国商工会連合会
    後藤 準 常務理事
    土井 和雄 企業支援部企業環境整備課 課長
    経済同友会
    早川 洋 企業経営委員会副委員長(株式会社浜銀総合研究所取締役会長)
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○金児企画官 本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。ただいまから、「消費者委員会第144回本会議・第3回景品表示法における不当表示に係る課徴金制度等に関する専門調査会 合同会議」を開催します。
本日は、所用により本会議委員の岩田委員、夏目委員、専門調査会委員の白石座長代理、鹿野委員、川出委員が御欠席ということで御連絡をいただいております。
まず、配付資料の確認をさせていただきます。資料1が前回の専門調査会において出された主な意見、資料2が日本経済団体連合会からの提出資料、資料3が全国商工会連合会からの提出資料でございます。
資料の不足がございましたら、事務局へお声がけをお願いいたします。
それでは、ここからは小早川座長に議事進行をお願いいたします。よろしくお願いします。

○小早川座長 それでは、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
本日の議事に入ります前に、これまで委員から出された意見につきまして、事務局から確認をお願いいたします。

○稲生参事官補佐 資料1をごらんいただければと思います。前回までの主な意見を整理しておりますので、こちらのほうの御確認をお願いいたします。

≪2.経済団体からのヒアリング≫

(1)日本経済団体連合会からのヒアリング

○小早川座長 それでは、議事に入ります。本日は、「経済団体からのヒアリング」を行いたいと思います。
本日は、日本経済団体連合会の阿部泰久経済基盤本部長、同じく和田照子経済基盤本部主幹、全国商工会連合会後藤準常務理事、同じく土井和雄企業支援部企業環境整備課課長、そして経済同友会早川洋企業経営委員会副委員長、以上の方々にお越しいただいております。本日御参加の皆様におかれましては、大変お忙しいところ御出席いただき、まことにありがとうございます。
本日は、まず各団体から景品表示法における課徴金制度の導入についての御意見や、検討を行う際の留意事項等について御発言をいただき、その後で質疑応答を行いたいと存じます。まず、3つの団体について、まとめて御意見を伺って、その後質疑応答とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは、早速ですけれども、日本経済団体連合会から御発言をお願いいたします。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 ありがとうございます。お手元の資料2が私どもの意見でございます。「景品表示法における不当表示に係る課徴金制度導入の検討についての基本的な考え方」でございますが、幾つか要点を述べさせていただきたいと思います。
まず最初に、基本的な考え方でございます。一連の事件を踏まえて制度整備を検討する必要があることは認めます。ただ、一連の事件と申しましても、きっかけは食品の偽装、メニューの偽装表示でございました。これをもとにあらゆる商品、製品、サービス等が対象となります課徴金制度というものが必要だということは、ちょっと議論が飛び過ぎているかなと思うわけであります。ただ、何らかの形で新しい仕組みが入るということ自体については異存ございません。
特に悪質な事業者、故意に消費者を混乱させたり、不正であることを知りながら不当表示を行うような者については、市場から排除されるのは当然であると思います。それに対して、厳格かつ迅速な対処が必要であるということは申し上げるまでもございません。その上で、景表法に課徴金制度を入れることにつきましては、今までもさまざまな議論が繰り返されておりますのでそれらの経緯も踏まえまして、慎重に御検討願いたいと思うわけであります。
そこで中身に入ります。
まず、1点目であります。何のために課徴金制度を入れるのかという趣旨・目的でございます。これは違反行為の抑止であると考えていいかなと思います。よく不当な利得の没収という議論もあるわけでありますが、例えば食品の偽装表示に対する不当な利得は何だろう、具体的な算定をし得るのかということでございます。これは、独占禁止法の課徴金でも言われたことでありますが、導入当初は不当な利得の没収が目的であったわけでありますが、これは今は、はっきりと制裁であり、違反行為の抑止が目的であるということはきちんと理解されているかと思います。そういう意味では、景表法に課徴金を入れるときの目的は、あくまでも違反行為の抑止でありますので、どういう行為に対して厳罰を求めなければいけないか、そこの線引きがまず必要かと思っております。
2番目の対象事案でありますが、悪質性の高い事案に対象を限定すべきと考えております。不当表示と申しましても、さまざまなものがございます。故意に行うような非常に悪質性の高いものから、末端の小売事業者とか飲食店が表示が違うということを把握できなかったものまで、さまざまでございます。そういう意味での、故意、重過失というか、悪質性を捉えていただきたいと考えております。単なるミスで事業者自体は気がついたけれども、そのときには遅かったみたいな話が対象にならないようにしていただきたいと思います。基本的には、事実と異なることを知りながらあえて行うような事案のみを対象とすべきと思っております。
例えば平成25年度に景表法の措置命令が25件出ていると理解しております。そのほかに、警告・注意等が百五十数件あったわけでありますが、この措置命令が出された25件全てが課徴金の対象になじむのかどうか、そのあたりの線引きをもう一度御検討願いたいと思います。私どもは、25件全てが悪質なものであるとは言い切れないのではないかと思っております。
ちなみに、平成20年、当時公正取引委員会が所管しておられましたが、景表法に課徴金を導入するということで法案が一度つくられております。ちょっと読み上げますと、こういうことになっておりました。課徴金納付命令という条文の中に、「ただし、当該事業者が当該行為をした日から当該行為がなくなる日までの全期間において当該行為に係る表示が次の各号のいずれかに該当することを知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を著しく怠った者でないと認められるとき」、その納付を命ずることができない。
具体的には、「商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であること又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であることを示す表示。二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であること又は事実と相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であることを示す表示」を、悪質ではなく、知らなかったということでやってしまったことについて、当時の法案では課徴金の納付命令の対象外とされておりました。ここをふまえて一度御議論願いたいと思っております。
私どものレジュメ戻りまして、2ページの(3)算定方法については、違反行為の抑止という本来の目的にかなう額の課徴金にすべきと考えます。平成20年の法案では、対象の商品や役務の100分の3だったかと思います。あるいは、ほかの制度、独占禁止法とか金融商品取引法の課徴金とも平仄が合うような形にしていただきたいと思っております。
(4)加算・減算・免除ということでございます。私どもよく気になりますのは、事業者が何らかの措置を課される前に自主的に対応した場合。例えば返金・返品に応じた場合に、さらに行政制裁としての課徴金が課されるのかという点でございます。この点は何らかの形で調整が必要だなと思っております。事業者が適正に対応して何らかの措置をしている場合については、少なくともそこを差し引くことがあり得るかなと思っております。そうでなければ、事業者としては安易に返品・返還に応じず、制裁、行政措置が課されるまで待つことになりかねません。事業者の自主的な取り組みが進められるような仕組みとしていただきたいと思っております。
もう一点、課徴金をどう使うかということでございます。一部には、この課徴金をもって消費者団体等、消費者活動に対する支援に充てるべきだという議論があると伺っております。私どもは反対でございます。課徴金というのは、あくまでも国庫に納付されるべきものであります。その上で、消費者団体あるいは消費者活動に対する支援・助成をするのであれば、これは消費者政策全体の予算の中で考えるべきであります。課徴金と消費者団体等の支援をリンクさせますと、まさに消費者団体を育てるために課徴金を取らねばならないみたいなおかしな発想になりかねないと思っております。ここは、ぜひ慎重にお考え願いたいと思っております。
あくまでも課徴金は国庫に納付するものであって、消費者団体の助成・支援等が必要であれば、それはまた別の議論として消費者政策の中で考えていただければと思っております。
それから、レジュメに書いていないことで1点だけ、ぜひお願いしたいわけであります。先ほど申し上げましたように、私どもは課徴金をかけるのであれば、悪質性の高い事案に限るべきという主張をしております。では、具体的に何が悪質性の高いものになるのか。故意、重過失とは何かということについて、先ほども申し上げましたけれども、措置命令が今まで出されてきた事例等をもとに、本当にこれが故意、悪質で課徴金をかけるにふさわしいものなのか、あるいはそうではないものなのか、という何らかの線引き、できればガイドラインのようなものをわかりやすくお示し願えればと思っております。
以上でございます。ありがとうございました。

(2)全国商工会連合会からのヒアリング

○小早川座長 ありがとうございました。
続けて、全国商工会連合会からお願いします。

○全国商工会連合会後藤常務理事 全国商工会連合会常務の後藤でございます。私ども、1月28日の消費者委員会に呼ばれたときも若干の御説明をさせていただいたのですが、資料3をごらんいただきたいのですが、これの5ページ、一番最後のページでございます。今国会に閣法で小規模企業基本法の制定ということをお願いしておりまして、右側の箱をごらんいただきたいのですが、2009年と2012年の日本の企業データがございます。
2009年のときは、総数が421万社、これが3年後の2012年では386万社で、35万社減少している。大企業はほとんど変化がございませんで、中小企業は54万社が51万社になって3万社ほど減りました。従業員が20人以下の企業、小売・サービス業ですと5人以下を小規模企業と言っておりますけれども、この企業群で見ますと、366万社あったものが334万社、32万社減少している。
これは何度も申し上げているのですが、我々、地方の小さな企業の経済団体でございまして、地方経済が非常に疲弊している。我々にとって企業活動というのは、地域を活性化する意味で非常に重要なものだという認識でおりまして、こういった規模の小さな企業を支援するということで、今般、国のほうで小規模企業基本法というものを制定して、いろいろな施策を充実させていただこうと思っている次第であります。
そういう我々の団体の性格から言いますと、まず、規模の小さな企業の視点に立った形での意見を述べさせていただきたいと思っております。景表法の不当表示に係る課徴金制度の導入についてということですが、これは経団連さんとほとんど同じでございまして、悪質な事業者がいる以上、何らかの対応が必要だと。ただ、本当に課徴金制度がいいのかどうかというのは、まだまだ議論の余地があるのではないか。選択肢の中の一つと考えていただきたいと思っております。
1つは、仮に課徴金制度を導入するとしても、課徴金制度そのものをどういうふうにして捉えるかという問題があろうかと思っております。一般的には抑止効果を狙うということになっていると思うのですが、極端な話、過剰な抑止になりますと企業活動が阻害されるわけでございます。とりわけ小規模企業にとっては、過度な規制になりますと、それに対するリスク負担がかなり重くなる。したがって、企業経営にも何らかの影響が出てくるというのが一つの率直な意見でございます。
もう一つ、これは議論が大分あると思うのですが、課徴金制度そのものが被害者の被害救済の原資に充てられるという考え方でいきますと、被害額の算出とか、例えば個々の消費者に被害額を返金する。これは、現実対応で考えますとなかなか難しいのではないか。そういうこともありますので、課徴金制度を被害者の被害救済に充てることもなかなか困難であろうかと思っておりますし、何よりも課徴金制度を導入するときに、その目的を被害者救済と抑止のどちらに重点を置くのかによって、制度設計はかなり違ったものになるのではないか。
そのときに我々、小規模な事業者は、規定の仕方によっていろいろな影響を受けるわけでございますので、その辺の影響の受けぐあいにも十分に御配慮いただきたいと思っております。少なくとも性急な制度の創設というよりは、やや時間をかけてお願いできないだろうか。それは、我々の小規模な企業の実態等も十分勘案していただきたいということでございます。
それと、これは私どもの団体としてずっと言い続けていることでございまして、小早川座長はよく御存じだと思うのですが、我々は悪質な企業というのと、消費者被害を出したという結果は同じであっても、過失によって出したもの。企業の継続を願って被害者の救済に当たろうとする企業群と、悪質なもの、最初から消費者をだましてやろうという企業群とは、明らかに違うということをずっと申し上げてきていますので、そのあたりの選別や法規定上も十分御配慮願いたい。
とりわけ、どちらかというと最初の悪質な事業者の場合は、いろいろな法制度をつくったとしても、最初から悪質な、刑事犯と言われるような、事業者と呼べるかどうかわかりませんが、そういった犯罪者に近いような人たちは悪に満ちた行為をやってしまう。一方、真面目に事業を継続しようとしている人たちに対して、そういった悪質な事業者を念頭に置いて過度な制度をつくり上げてしまいますと、企業活動が極めて萎縮して阻害される。この辺のバランスをぜひとも十分にお考えいただきたいと思っております。
もう一点、導入についての留意すべき事項でございますが、先ほど経団連さんのほうからも出ましたけれども、課徴金を徴収した場合に、例えばその徴収した金額の個々の被害者に対する配分が難しいということで、消費者団体等に還元していくということには、私どもとしても異論がある。消費者団体に対する助成は、制度上、別の仕組みで行うべきではないかと考えております。
大きくはその程度でございます。よろしくお願いいたします。

(3)経済同友会からのヒアリング

○小早川座長 ありがとうございました。
続きまして、経済同友会からお願いいたします。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 経済同友会の早川でございます。今日は、このような場を設けていただいて、ありがとうございます。
今回のこの法改正、とりわけ課徴金の問題というのは、昨年の食品表示偽装に端を発するわけでありますが、我々企業経営者の団体としては極めて遺憾に思うところであります。この背景には、それぞれの企業のガバナンスの欠如、期待されるガバナンスが機能していないからだと私は捉えております。この問題については、経済団体としても引き続き、より高度なガバナンスを目指してという議論を展開してまいりたいと思っております。
課徴金制度そのものに対する、私ども同友会のスタンスをまず申し上げますが、かつて独禁法改正のときに同様の課徴金についての議論がされたわけでありますが、当時は、基本的には賛成の立場をとりました。それは考え方としては、市場メカニズムに基づいて、自由で活力ある経済社会を構築するためには、行政による事前規制を極力排除して、公正なルールのもとで市場で自由な競争が行われることが前提であるという考えであります。したがって、その上で、違反行為に対しては司法等による事後チェックを厳格に行うべきだという考え方に基づいて賛成したわけであります。
今回も同様のスタンスで考えております。極端に言えば、真面目な事業者が不利にならないように、みんなが真面目に事業を行うよう事後チェックを強化すべきだという趣旨であります。
ところで、具体的テーマであります景表法は、御案内のとおり、かつては公正取引委員会所管であり、公正な競争を確保することを目的とした法律でありましたが、景表法が消費者庁に移管されたことに伴って、公正な競争を確保するという部分が削除されたと記憶しております。その経緯や法律の内容からして、独禁法と同様に公正なルールのもとでの競争を促す性質も依然として残っていると理解しておりますので、消費者庁におかれましては、そのような視点による運用も期待したいところでございます。
今、申し上げたのは基本的なスタンスでありますが、公平なルールを逸脱する違反行為については、くどいようですが、真面目な業者が不利益にならないように事後チェックを厳格に行う。したがって、今般の課徴金の導入自体については、基本的には賛成するところであります。
ただ、問題は、現行の法律においても立入検査とか是正勧告をする措置命令を出すことができるわけであります。措置命令違反になった場合は懲役刑もあるし、罰金刑もあるわけであります。この辺の運用がかつてどうだったかということは、課徴金を議論する中で当然もう一回振り返ってみたらいかがかという感じがあります。仮に新しく課徴金を本法に導入いたしましても、従来と同じようなスタンスといいますか、運用ですと、期待される効果は半減されてしまうという意味で、法が適切に遵守されるように行政庁としてより積極的にお取り組みをいただくとか、法の執行の公平感維持に最大限の配慮をするということをぜひお願いしたいという点であります。
組織の議論の中には、一部には課徴金、要するに事前に司法のチェックを受けない課徴金制度の行き過ぎを懸念する声もあることを添えておきます。基本的には賛成の立場でありますが、そういう意見もあることを添えておきたいと思います。
次に、課徴金導入に当たっての留意点でありますが、この専門調査会で論点を当然整理されて、既に議論されている、あるいはこれから議論されていく点だと思いますが、重複はお許しいただくとして、私どもの考え方を述べさせていただきます。
課徴金というのは、行政によりスピーディに出される制裁によって、公正なルールの遵守を求めるというものでありますから、その意義は公正さとスピード感だと思います。したがって、ルールの公正さやわかりやすいガイドラインというものが、これまで以上に求められると考えております。
例えば、そもそも現在のルールが公正なルールなのかという検証も必要だと思いますし、昨年末に公表されましたメニュー、料理等の食品表示に対するガイドラインを拝見しますと、確かに外国産のサーモンを国産と表示する。これはとんでもないことでありますが、他方でガイドラインによると、シャケ弁当をサーモントラウト弁当とかニジマス弁当と表示しなければならないことになります。しかし、生物分類から来る商品名といいますか、シャケ弁当というのは一般的に使われている極めて定着した食品名なのではないかと思うわけでありまして、消費者一般からするとどうも違和感がある感じがいたします。これが公正なルールなのかということであります。
また、牛肉の牛脂注入もいかぬということになっているようでありますが、そもそもこれは牛肉の味をよくするために企業努力で改善されたと聞いております。特にフランス料理では、これはごくごく当たり前のことだそうで、これが虚偽なのかということで、牛肉をおいしくするための企業努力の結果だと思うのですね。ですから、これが法的におかしいかというと、そうではないのではないか。要するに申し上げたいことは、経営努力を促すというインセンティブを奪うようなルールづくりは避けたいということであります。
商品名と生物学的分類、例えば最近、冗談に言っているのですが、普通のまちの中のそば屋へ行って鴨南蛮は700円、800円ですよ。本当の鴨を使ったそばが700円、800円で食えますかということだと思うのです。当然、あれは合鴨が一般的なのでしょう。あるいはほかの肉かもしれません。ですから、こういう消費者に非常に定着しているもの。そば屋へ行って、鴨南蛮1丁というのは当然なのですね。でも、それは鴨じゃない。これを鴨南蛮と表示して、括弧して合鴨と書けばいいのかということで、御商売をされている現場では、皆さんかなり神経を使わなければいけない。もちろんそうなのですが、ここもおのずと限界というものがあるのではないかという感じがいたしております。
ガイドラインを公表されましたが、これをどうこれから運用する、あるいはガイドラインをさらに精緻化するのか。どっちみち課徴金を課すとなりますと、何が違反で、何がどこまで許されるかということは、より精緻に求められるわけでありますので、これは現場も踏まえて十分な意見交換が必要ではないかと思うところであります。
あとは、この専門委員会の論点で挙げていると思いますが、課徴金の金額はどれだけか。あるいは、課徴金を課す場合の手続の保障、すなわち行政庁の調査権限とそれに対する事業者側の防衛権、例えば弁護士の立会権とか、納付命令を出す前の事前審査手続をどうするかという、極めてテクニカルな問題もあると思います。それから、これも既に他の団体からも出ていますが、対象事案について悪質な事案に限るのか。そうではなくて、形式的に違反と、黒となれば、それで課徴金を課すのかという運用の問題もあろうかと思います。もちろん、徴収した資金をどう使うかという論点も、既に他の団体さんもお話になったとおりであります。
いずれにしても、ぜひ現場に則した、特に商工会連合会さんのように地元の超零細の商業者等も混乱しないような配慮が必要なのではないかと思っております。基本的には、課徴金導入は賛成いたします。細かくは、ぜひ引き続きいろいろな場で意見交換をさせていただければ。同友会としては以上でございます。

(4)質疑応答

○小早川座長 ありがとうございました。
それでは、3団体様からそれぞれ御意見を伺いましたので、残った時間で質疑応答をしたいと存じます。ただいまお話いただいた内容については当然ですが、その他の御質問、御意見でも結構ですので、委員の方々から御発言をいただきたいと思います。
それでは、よろしくお願いいたします。宮城委員、どうぞ。

○宮城委員 幾つかあるのですが、全部やると混乱するので、まず3団体に共通していらっしゃるのが、要件面で過剰規制にならないように、また境界線が現場で混乱しないようにしたいということは、問題意識はごもっともだと思うのですが、それに関して経団連さんは悪質性の高い事案ということをおっしゃっていて、商工連さんも同じような御意見でしたかね。あと、同友会さんのほうはもうちょっと具体例を挙げられて、シャケ弁はどうなのか、成形肉はどうなのか、鴨なんばんはどうなのか、そのあたりのガイドラインをきちんと整備しなければいけないのではないかと、やや具体的におっしゃられたところで、同友会さんがおっしゃることは理解できたのですけれどもね。
経団連さんと商工連さんのおっしゃる悪質性の高い事案という境界線が、先ほどのお話を聞いていると、故意、重過失ということを20年の公取法案の境界線でということをおっしゃったのか、それとも悪質性というのは、事業者としての属性的なことも考えて、それだと境界線をどう引くのだろう。公平な執行を考えると、この事業者だからよくて、この事業者だからいけないという見方をすると境界線がそもそも不明確になってしまう。行為そのものを捉えないとおかしくなってしまうだろうと。そういうわけにもいかないだろうから、事は主観的な要件の話になってくるのかな。そうすると、故意、重過失ということで考えていると理解すればよろしいのでしょうか。

○小早川座長 それでは、経団連。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 法律用語の故意、重過失で結構かなと思います。平成20年の改正法案は非常によくできておりまして、これから御議論されるのであれば、少なくとも出発点、たたき台に置いていかれたらいいと思います。特に6条の2第1項のただし書きの規定は、このままで十分だと思います。以上です。

○宮城委員 商工連さんのほうはいかがでしょう。

○全国商工会連合会後藤常務理事 同様です。重過失。

○宮城委員 同様。そうしますと、まさにおっしゃられている現場のことを考えた場合、軽過失と重過失というのはどのような線引き。消費者庁の執行面を考えると、どういう場合だったら軽過失になって、どういう場合だったら重過失になるのだろうか。その線引きはかなり微妙なものになってくると思うのですが、そのあたりの具体的なイメージというものがもしあれば、もうちょっと教えていただけますか。

○小早川座長 どうぞ。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 例えば中小・小売事業者とか飲食店の方が、通常の注意を払っていて、食材の内容について知り得た情報あるいは経験等に照らせば見抜けたというものは、対象となりうるかと思います。しかし、例えば米屋さんからお米を買って、何々産のコシヒカリですと言われても、実際わかりません。食べてみて産地名までわかる人が、いったい何人現場におられるか。そういうものは、言われたまま何々産のコシヒカリですと出すしかないわけであります。幾ら注意を怠らなくても見抜けなかったということかと思います。
そういう意味では、法律の書きぶりとしては、20年改正法案の中身で十分だと思いますし、個々具体的な事例について、消費者庁、消費者委員会の経験に照らして、何か線引きができればありがたいなと思います。

○宮城委員 商工連さんのほうは、具体的にイメージをお持ちですか。

○全国商工会連合会後藤常務理事 具体的なイメージかどうかわかりませんけれども、我々、小規模な企業群ですので、例えば日常の製品づくりで品物が足りなかったりすると、代替品をちょっと混ぜてしまった。それは景表法上、違反行為になるかどうかは別にして、一々細かく表示を変えろというのはなかなかできない場合もある。そういったものについて、厳しい規制を受けることになると、企業経営そのものが非常に難しくなる。
あと、先ほど来申し上げていた、例えば継続・反復して何度も改善命令を受けているにもかかわらず、まったく対応をとらない事業者とは線引きしていただいて結構だと。具体的にはそういう、ある一定要件で改善しろと言われても改善しなかったり、先ほどの話でも少し出ましたけれども、明らかに社会通念上、国産じゃないものを国産だと偽ったり。ウナギの問題もそうだと思うのですが、こういうのは当然のことながら対象にしていただいて、特に問題はないと思っております。その境目がどこかというと非常に難しいのかもしれませんが、今、申し上げたような、社会通念上、明らかにそれは違うだろうと言われるようなものは、課徴金の対象にしてもやむを得ない。ただ、軽微の線引きは我々小規模企業の場合は非常に難しい。
そういったことが事業者にも明らかに、自分たちがどこから法に触れるのですよということが、つくっている側にも十分わかるような仕組みにしていただきたい。つくり手のほうは、規模の小さな企業ですと、常に経営のことが手いっぱいで、法律の仕組みまでなかなか頭が回らない。ちょっとした変更があったときにも、法律をきちんと読み込んで十分に理解できるかというと、そういうふうになかなかなりませんので、制度を変えるときには十分にPRしていただきたい。そういった事柄である程度は対応できるのではないかと思っております。

○宮城委員 ありがとうございます。現場のことをどうしても考えてしまうのですが、つまり不当表示が客観的にあったとして、その場合、不当表示ですよと言った場合に、悪質業者であればあるほど、それは注意していたけれども、わからなかったのですよという弁明になってくるわけで、そこをちゃんとやるべきところにきちんと執行していけるのかを考えてしまうのですね。だから、今おっしゃられたような、通常の注意を払っていけばわかっただろうと。これは、理論的に言うと軽過失なのではないかという気がしているのです。
あと、消費者の立場から見ると、通常の業者さんが通常の注意義務の水準でわかったというところで、その軽過失のレベルで課徴金が課されるということになると、それはそのまま消費者の不利益になってくるわけですね。それで、軽過失だからわからなかったのだからしようがないじゃないかということでよろしいのかどうかというところもあるのかなと。だから、要は具体的などこで線引きするのか、運用的なところもかかってくると思うのですけれども、ごめんなさい、ちょっと意見めいたことになってしまったのですが、そこは軽いほうも重いほうもよく考えなきゃいけないなと思います。

○全国商工会連合会後藤常務理事 先ほど申し上げましたように、こういう場で議論して決めるのではなくて、現場の実情を十分に調べていただいて決めていただきたいと思います。

○宮城委員 ありがとうございます。とりあえず結構です。

○小早川座長 それでは、長田委員。

○長田委員 経団連さんに御質問します。2ページの(3)算定方法についてのところ、「違反行為の抑止という行政目的を超える額の課徴金が課されることがないようにすべき」と書いてあって、先ほど口頭で20年の改正法案で100分の3という数字を出されましたけれども、どうして行政目的を超える額の課徴金の数字は100分の3が適当とお考えなのか、教えてください。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 違反行為の抑止という面であれば、例えばほかの法律、独占禁止法とか金商法等と比較すると、20年改正法案の100分の3はその横並びだったわけであります。ある意味で社会通念というか、法律の中、経済法制の中で抑止水準として十分だとされているものに倣うべきだと思います。では、具体的に100分の5ではいけないのかとか、100分の1ではだめなのかということについては、定見がございません。

○小早川座長 齋藤委員。

○齋藤委員 同友会さんにお伺いします。基本的に課徴金は考え方としてはいいということですが、具体的にガイドラインのようなものがないとコンプライアンスも確保できないじゃないかという御趣旨だと思うのです。事例として挙がった消費者庁のメニューの規定ですね、あれを私も二、三回読みましたが、頭の中には定着していないのです。そういうものを全産業においてつくるのが可能だろうか。先ほどは不可能ではないかと聞けたのですけれども、その辺はどういう感触を持っておられるでしょうか。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 そこは我々も悩むところでありまして、我々は食品限定だったらいいなと思っていますが、そういうことではないわけですね。となると、あらゆる産業でガイドラインをつくる。膨大な産業で精緻化というのはどうするのだと、現実に悩んでいるところでありまして、具体的なアイデアは残念ながら持ち合わせておりません。ただ、課徴金を課すからには、ある程度客観的な目安というものを持つべきだろうという程度の議論でありまして、これから深めてまいりたいと思います。

○小早川座長 さっきの論点で、長田委員、さらに何か。

○長田委員 ありがとうございます。
100分の3の数字についてのご意見は承りましたが、先ほど同友会さんのほうもおっしゃっていましたけれども、私も賛成している部分がありまして、独禁法の関係の法律であったこともあって、きちんと真面目に法律を守って表示している事業者さんたちが損しないためというのも、この景表法に課徴金が課せられるのには大きな意味があると思っています。自分たちでは、この表示はいけないだろうと思ったものも平気で表示している競争事業者がいる状況が、いろいろな業界の中であるのではないかと思います。
そういう考え方について、経団連さん、商工会連合会さん、企業が大きい、小さいは別として、自分たちで法令遵守を一生懸命している皆さんがおっしゃる、いわゆる真面目にやっていらっしゃる事業者の皆さんたちがやった表示が、きちんと守られていくことについてどういうふうにお考えか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 業界によりましては、公正競争規約によって表示等について定めているものがあります。それに従っている限り、不当表示ということではないと思います。そこまで行かなくても、業法等で行政の指導を受けながらガイドラインをつくっているものは幾らでもございます。そういうものについて、自主ルールあるいは業界ルールに準じているにもかかわらず、景表法違反だとされることはおかしいと思います。以上です。

○長田委員 済みません、ちょっと質問の意味を違えていらっしゃいます。例えば、そうやって公正競争規約を守っている事業者さんたちがいらっしゃいます。でも、アウトサイダーの事業者もいます。そういうところで、自分たちが規制している表示をそのまま使っていらっしゃるアウトサイダーがいるという状況が、現状あると思うのです。その中でも特に悪質性というか、この表示はと思って非常に問題視されているものもあるのではないかと思うのですけれども、そういうことは余りお考えではないですか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 事例が思い浮かばないですけれども、公正競争規約に従って表示しているとすれば、別に当該公正取引協会の会員であろうがなかろうが、特段の問題はないと思います。全ての事例まで存じかねますけれども、公取協の非会員でありながら公正競争規約に従って表示しているとか、業法等に従った表示をしていることは当たり前にあることでありまして、会員制の組織だからといって、会員以外の者はいいことも使ってはいけないという話じゃないと思います。そこは世の中の当然あるべき水準として認められているものに従っている限り、アウトサイダーということも余り関係ないのかなと思います。

○長田委員 公正競争規約で決められている基準は、その業界、会員であろうがなかろうが、皆さん守っていらっしゃると経団連さんとしては考えていらっしゃる。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 いや、守っていれば問題ないだろうということです。

○長田委員 いや、守っていればではなくて、いない場合があるとはお考えではないですか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 それは、当然いない場合があるから問題が生じるわけでありまして、守っている限り、問題は生じない、守っていない人は問題だという落差はあるかと思うのでありますが、少なくとも業界で自主的な対応しているところで、それに従っている限りは、景表法の出番ではないと思います。

○長田委員 多分論点が真反対になっているような気がします。この後の我々の審議でやっていきたいと思います。

○小早川座長 では、その程度にしまして、ほかに。山本委員、どうぞ。

○山本委員 先ほどの要件の問題のほうに戻りたいのですけれども、伺っていると、悪質なものに限定すべきだと一般的にはどの団体さんもおっしゃられていて。ただ、具体的に先ほどの宮城委員とのやりとりなども聞いていると、私なりに思ったのは問題が2つあって、1つは、そもそも景表法違反行為なのかどうかというところで、景表法違反行為が少し広くとられ過ぎているのではないかということ。それから、両者の線引きが微妙な例があるのではないかということですね。これは1つ問題としてあると。そこは、ガイドラインをもっと精緻化するなりしてほしいという御意見だったのではないかと思います。
もう一つは、景表法違反、違反行為であるという場合であっても、注意をしても見抜けなかったようなものまで課徴金を課すのはどうかという御意見だったかと思いますけれども、これは私も重過失というより、普通の過失の問題なのかなと思います。そうだとすると、それほど悪質なものに非常に限定すべきだという感じは余り受けなかったのです。
1つ、具体的にと申しますか、もう少しクリアにするために伺いたいのですけれども、先ほど経団連さんが、今まで措置命令が出されたケースでも、課徴金をかけるのにふさわしくないようなものが入っているのではないかということを言われたと思うのです。個別具体的なケースまで、ここで挙げることはできないと思いますけれども、もう少し具体的に、こういうものについては措置命令が今まで出されているけれども、課徴金を課すのには必ずしもふさわしくないのではないかということを、もう少し具体的に教えていただければ大変ありがたいと思います。

○小早川座長 いかがでしょうか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 過去、措置命令が出たものを全部見ているわけじゃありませんけれども、中にはいわゆる業界慣行がそうだったとか、まさに見抜けなかったものも含まれていると思います。いわゆる主観的要件としての故意・重過失に当たるものじゃないものについても、今の法律の立て付けであれば措置命令の対象になり得ますので、それはあるかなと思っております。そういう意味では、何度も申し上げますけれども、主観的要件は、法律用語で言うと故意・重過失、法文で書くとしたら平成20年改正法案に書いてあるような話だなと思います。加えて、何かガイドライン等をつくっていただければありがたいということであります。

○小早川座長 どうぞ。

○増田委員 例えば新しい商品サービスが出るときに、その表示あるいは広告、説明において、消費者のほうは知らないわけですが、事業者さんもその説明については消費者目線、消費者がどのように理解するかというところまで考え及ばず表示・広告をするというケースはあるかと思うのです。例えば業界の慣行でこれまでそうだったということで表示した場合についてどういうふうにお考えでしょうか。経団連さん、お願いします。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 まさにケース・バイ・ケースで、一概にこうだとは申し上げられないのですが、例えば食材の名称等について、同友会さん、あるいは商工会さんがお話しましたけれども、今まではこれで通用していて、特段消費者にも不自由をかけてこなかったもの、あるいはそれが問題とされていなかったケースが今回、いろいろなところで再点検されていますね。
そういう中で、何らかの線引きが新たに必要になるものも出てくると思いますし、その結果、業界の慣行が改まるようなものも出てくると思います。そこはケース・バイ・ケースで、これがこうだとか、こうしてくれということはなかなか言いにくい。まさに、消費者委員会あるいは消費者庁の今までの御経験の中で何かできるのではないかというお願いであります。

○増田委員 ちょっと意見のようになってしまうのですけれども、例えばほかから購入して、それを調理して使うというケースではなく、自ら開発したり、自ら購入して、それを提供するということであれば、ある程度そのものについてはよくわかるわけです。そういうことについては線引きをして、責任というのはあるのかなと思うのです。あと、自ら開発したということであれば、より詳しい説明というのができるのではないかと思います。そこは線引きされたほうがいいと思うのですけれども、どうですか。

○日本経済団体連合会和田経済基盤本部主幹 ですので、そのような事業者が自分の持っているベストアベイラブルな情報の範囲できちんと表示すべきというのは当然の話でございます。それが優良誤認あるいは有利誤認に当たるかどうかという点について、まさに事業者の側が表示を作成するに当たってガイドラインとなるようなものを、わかりやすく提示していただきたいというのが、先ほど皆さんから出ているガイドラインの必要性ということかと思います。

○小早川座長 では、橋本委員。

○橋本委員 同友会さんに聞きたいのですけれども、先ほど課徴金の導入には基本的には賛成ということですが、そのときに行き過ぎへの懸念があるのだというお話をしていたのですけれども、具体的にはどういうような懸念なのでしょうか。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 課徴金の対象をこれ以上、いろいろな分野に広げていくことはいかがかということなのです。課徴金というのは、司法の世界とやや違いますでしょう。ですから、それが野放図にと言うと語弊がありますが、広がっていくことに関してはいかがか、という問題意識なのです。ですから、申し上げているのは景品表示法で課徴金云々の議論じゃないのです。課徴金というものを本質的にどう考えるかという問題提起です。そういうことですね。専門家が答えます。

○小早川座長 よろしければ、どうぞ手短に。

○経済同友会澤企画部マネージャー 同友会内部の議論としてはいろいろな意見があるわけですけれども、課徴金を課す場合には司法のチェックがないわけですね。そういった意味で手続の重さというのは違いますので、例えば今回の件について課徴金を入れて、ほかの件についても課徴金を入れて、何でもかんでも課徴金という世界になってしまうと、そういった世界が本当にいいのかという議論でございます。

○橋本委員 一般論と考えていいですか。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 本件で異議を唱えているわけじゃなくて、課徴金の本質的な問題提起ですね。

○小早川座長 よろしいでしょうか。ここは課徴金一般について考えようとしているわけではありませんが、ここでこれから考えるものについては、御指摘の点を踏まえて要件論などをしっかり考えるように、というご趣旨かと。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 そこは、独禁法の課徴金制度を導入した際のスタンスそのものを、今回も同様のスタンスをとるということであります。橋本委員、よろしいですか。今回の課徴金に異議を唱えているわけではありません。

○橋本委員 わかりました。

○小早川座長 それでは、河上委員長。

○河上委員長 今までの議論と少し関係していることなのですが、要件のところです。一番最初に御報告いただいた経団連さんからのレジュメにも書いてあったのですけれども、加算・減算・免除措置という形で、ある程度定まった課徴金というものを課した上で、それを加算したり減算したり、場合によっては免除するという形での裁量を考えてはどうかという御意見だと思うのですが、他方で悪質性が高いものという言い方をされたときの、この悪質性の高さの中で出てきた、例えば何度もやっていたとか、わかっていたのにそれをあえてやったという故意、重過失のあたりで悪質だということになったのは、これは加算要素になっていくということにはならないのですか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 ここで申し上げているのは再犯のような場合ですね。類似の行為を何回か繰り返して行うような場合については、今の独禁法の課徴金の加算の考え方と同じかなと思います。先ほど申しましたとおり、減算については業者の自主的な対応に対する調整措置が何らかあるべきだということであります。

○河上委員長 ほかの団体さんについても、この裁量制についてはどういうお考えを持っているのかというあたりを伺わせていただければありがたいのですが。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 同友会は、そこのところは特に意見はありません。

○全国商工会連合会土井企業環境整備課長 商工会のほうは、自主的に事業者が既に賠償している場合等についての御配慮をいただきたい。具体的な制度内容は詰め切っておりませんが、そういった配慮は必要であるといった段階の御意見でございます。

○河上委員長 裁量の問題というのは、実は一旦課した場合に、その額をふやしたり減らしたり免除したりという話と、そもそも課すか課さないかという段階で、その事案ごとに裁量権を行使するという両面あろうかと思うのですけれども、経団連さんのお考えでは、基本的には客観的要件のもとで一律に課すことを前提とされていると理解してよろしいですか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 はい。

○河上委員長 どうもありがとうございました。

○小早川座長 今の話の中で、自主返金、自主弁償の場合のことがちょっと出てきましたけれども、この点は前回か前々回も議論になっていたのですが、増田委員でしたか、何か。

○増田委員 大手の事業者さんであっても、申し入れをしても返金されないケースがたくさんございまして、措置命令を受けた後ですけれども、表示を間違えまして、それは直しますと。ただし、お金は返しませんという結果であることが多かったです。それとは別に、自主的に返金するという場合であっても、申し出た方だけというケースになろうかと思います。それから、どれだけ広報して周知したのかによっては、返金申し出される方が非常に限られる可能性が高いのかなと思いますが、その辺のことについては、差をつけるとかつけないとか、お考えがありますでしょうか。

○小早川座長 課徴金との関係で、ですね。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 現実に当該事案に対して返金した、あるいは返品を受け付けた場合、調整の対象となるのは実額だと思います。何度もいろいろな議論があったかと思いますが、仮にこのような調整規定がなければ、何か違反事件を起こして課徴金納付命令が下されそうになったとしたら、もう事業者は何の対応もしてはならないみたいな話になりかねない。それで、事前に前広に解決に当たる、あるいは対応に当たろうとする雰囲気自体が阻害されてしてしまうと思いますので、実際に返品あるいは返金に応じた額については調整すべきだと思います。

○小早川座長 では、宮城委員。

○宮城委員 3団体それぞれの御意見を伺いたいのですが、手続の話については3団体それぞれ若干おっしゃっていて。ただ、恐らく法的・手続的な問題なので、まだ詳しくは詰められていないのかなという印象でしたけれども、現時点において手続面も考えてほしいということについて、具体的なこういう点を考えたらいいのではないかということがあれば、やや抽象的になっても仕方ないと思いますが、御指摘があれば教えていただきたいということが1つ。
もう一つは、先ほど長田委員がおっしゃったことで多分話がかみ合わなかったのではないかと思っているのですが、先ほどから萎縮効果とか過剰規制で経済が萎縮するというお話が多かったと思うのですけれども、我々から見るとそれだけなのかなと。経済にとってプラスの効果が逆にあるのではないかという見方をしておりまして、まさに真面目な業者さんが真面目な努力をして正しい表示を行うことによって、その真面目な業者さんが市場においてしかるべき地位を占めていくというプラスの効果はあるのではなかろうかと思っているのです。
消費者にしてみれば、まさにそういう正しい情報が欲しいだけなのですが、そのプラスの効果ということは課徴金制度についてお考えにならないかどうかというところ、その2点について3団体それぞれ教えていただければと思います。

○小早川座長 それでは、お願いします。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 まず、事前手続につきましては、これも平成20年改正法案にあったのですが、事前に弁明の機会を必ず設けていただきたいということ。その後、行政事件手続全般に改正が行われていますから、その最新の水準に合わせていただきたいということかなと思います。
経済的な効果は、私ども、主観的な要件で故意、重過失とはっきりと決めていただければ、通常の事業者は安心して表示できるので、何の問題も生じないと思います。

○全国商工会連合会土井企業環境整備課長 手続については全く詰めておりませんが、当然対応するに当たって、我々中小・小規模事業者でございますので、対応する法律的知識等について、取り締まる側との大きな差があると思いますので、経団連さんが言われましたけれども、その点の弁護士の対応とか支援が必要であろうと。それは、単純にこちらの制度上の問題というよりは、消費者行政のほうでの事業者支援といったところでも考えていただきたいところでございます。
経済についてでございますが、我々は最初に後藤のほうから申し上げたとおり、悪質な事業者は取り締まられるといった観点で公正な競争といった点について、何ら反対をしておりませんので、そういった点について課徴金がいいのかどうかわかりませんが、何らかの規制で取り締まっていただく。それによって真面目な事業者がよくなることには、全く異論がございません。ただ、小さな事業者にとって規制がきつければきついほど、単に真面目であればとおっしゃられましたけれども、その真面目でいることが非常に大変になると。それでは本末転倒ではないかといったところは御理解いただきたいと思います。
以上です。

○経済同友会早川企業経営委員会副委員長 手続については、まだ深い議論をしておりませんが、先ほど申し上げましたように、行政側の調査権限に対して事業者側が対等な立場を確保できるための仕組み、例えば弁護士の立会権というものは当然必要になってくるかなと考えております。これも、まだ深い議論をしているわけじゃありません。
それから、当たり前のことをやっているのが当たり前なのですから、これで課徴金が入ったからといって普通の業者が変わるという話じゃないのだと思うので、課徴金によって何かがプラスになるということではないのだと思います。もっとも、抑止力も働くし、そういう意味ではトータルとしては健全な水準の維持ができると。間接的にはそういう効果があると思います。

○小早川座長 では、それぞれの御意見を承ったということでよろしいでしょうか。
予定の時間をちょっと過ぎておりますけれども、あと、収受した課徴金の使い道の話についても、それぞれお触れになりましたけれども、委員の方のほうから何かこの関連の御発言あるいは御質問があれば。よろしいでしょうか。

○日本経済団体連合会阿部経済基盤本部長 最初に申し上げるべきだったのですが、平成20年3月に国会に出されました改正法案につきましては、私ども反対しておりませんので、積極的に賛成だと言った覚えもございませんけれども、国会に出ることについて何の異論も挟んでおりません。あそこが原点かなと思っております。

○小早川座長  それでは、時間も限られた中で、本日、皆様には貴重な御意見をいただきまして、まことにありがとうございました。頂戴しました御意見につきましては、今後の検討の材料とさせていただきたいと思います。皆様におかれましては、本日は大変お忙しいところを御出席いただきまして、まことにありがとうございました。

≪3.閉会≫

○小早川座長 それでは、本日のヒアリングは以上といたします。事務局から連絡事項がありましたらお願いします。

○金児企画官 次回は、3月11日火曜日の16時から、事業者などからのヒアリングを予定しております。なお、本会議の委員の皆様は、この後、委員間打ち合わせを行いますので、委員室にお集まりください。
以上です。

○小早川座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。皆さん、お忙しいところをどうもありがとうございました。

(以上)

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