
第89回消費者委員会(平成24年5月22日)
1.消費者基本計画の検証・評価・監視について(1) 投資詐欺対策(施策番号48、51、60、62関係)
(2) 決済代行等インターネット消費者被害対策(施策番号153-2、171関係)
(3) CO2排出権取引に係る消費者問題(新規)
(4) 公共料金(施策番号67-2関係)
(5) 特定商取引法の見直し(施策番号41、43関係)
(6) 預託法の見直し(施策番号41-3関係)
2.その他
5月22日(火)に第89回消費者委員会を開催しました。
1.消費者基本計画の検証・評価・監視について
各省庁ヒアリングの第3回目として、以下の施策についてヒアリングを行い、それぞれの議論の最後で河上委員長からとりまとめの発言がありました。
(1) 投資詐欺対策(施策番号48、51、60、62関係)
(消費者庁、警察庁、金融庁、総務省、法務省からヒアリング)
各省庁の積極的な取組みでそれなりに成果も上がっているが、それを越える被害が出ているという現実がある。適格機関投資家等特例業務に関する届出の受理の際のヒアリング等も一層工夫していただきたい。また、法務省でも、法人設立登記の際の本人確認に関して、印鑑証明などは、今はどこでも請求されるわけであるから、その程度の負担で問題が防げるのであれば、前向きに取り組んでいただきたい。
この問題は、特に関係機関による連携を通じた取組みが大変有効であると考えられ、これまでの関係省庁レベルでの連携に加えて、消費生活センター、警察といった現場レベルでの連携強化のための仕組みづくりを、是非、具体的に検討していただきたい。
それから、詐欺的な商法のツールとしてしばしば使われることが多いレンタル電話、IP電話、バーチャルオフィスの対応、法人登記手続の簡略化の見直しといった問題について、具体的な方策をむしろ前向きに検討していただき、可能なものに関しては、消費者基本計画の具体的施策の中に是非書き込んでいただきたい。
(2) 決済代行等インターネット消費者被害対策(施策番号153-2、171関係)
(消費者庁、経済産業省、総務省からヒアリング)
決済代行をめぐる問題について、関係省庁においては一定の取組を強化していただいているが、やはりまだまだ十分でない部分がある。インターネット取引、とりわけ越境取引の増加に伴い、今後とも被害件数の増加や、問題の複雑化が見込まれるということであり、現在の施策をしっかり推進するとともに、新しい問題への対処方策を検討していただきたい。当委員会としても、この問題に関しては検討状況をしっかりフォローしていき、ICTの研究会の議論なども見ながら、ともに少しでも良い対応策を検討したい。
プロバイダ責任制限法に関しては、インターネットを利用した加害者の特定を容易にするために、発信者情報の開示請求の対象や、開示請求可能な情報等を拡大する方向で見直しをお願いしたい。
また、消費者被害の抑止・救済の観点から、プロバイダ責任制限法の関連規定に対する消費者庁の関与の在り方についても、総務省だけで完結させるということではなく、消費者庁での新しい関与の在り方についても、引き続き検討していただきたい。
モデル契約約款などを使って当事者の間である程度牽制をかけていくとか、当事者の浄化作用を期待するというのは、これは一つの有効な手段である。モデル契約約款の策定の過程でいろんな方の意見を盛り込んで、その契約約款でもってお互いに牽制し合う、場合によっては解除するなり、いろいろな手を打てるようにし、プロバイダ責任制限法ではなかなか難しい免責のところも、契約ベースで対応できる仕組みを考えていただくことも大事ではないか。
(3) CO2排出権取引に係る消費者問題(新規)
(消費者庁、金融庁、経済産業省、環境省からヒアリング)
(CO2排出権取引に係る消費者問題と未公開株の規制の問題とは)すぐ隣の問題でもあるので、特商法などとのすき間ができないようにうまく調整し、(未公開株の規制の際の検討で)使えるものは使って対応できる方がいいのではないか。是非、連携してやっていただきたい。この問題は、ロコ・ロンドン金の取引などの中身がどんどん変化しているだけで、それをつかまえるつもりがあるかどうかだと思うので、是非よろしくお願いしたい。
(4) 公共料金(施策番号67-2関係)
(消費者庁、国土交通省、経済産業省、総務省からヒアリング)
公共料金については、当委員会の建議や消費者庁研究会の中間取りまとめでも述べられているように、決定過程の透明性の向上のために、消費者に対してできるだけわかりやすい情報提供を行うことと、消費者参画の機会を確保するために、決定手続において消費者の意見を反映する仕組みを構築すること、料金の妥当性について継続的な検証を行うとともに、経営効率化にインセンティブが働く仕組みを構築するといった諸点が大事な要素だろうと考えている。
消費者目線に立った公共料金を実現するために、公共料金を所管する各省庁においては、そうした課題に、今後、前向きに取り組んでいただきたいし、消費者庁においては、各省庁によるこうした取組みを常時モニタリングするとともに、その取組みを後押しするような役割を果たしていただければありがたい。消費者庁と各省庁によるこうした取組については、その進捗状況等について、我々も継続的に検証・評価を行いたいので、今度の消費者基本計画の具体的施策の中に追加していただきたい。
(5) 特定商取引法の見直し(施策番号41、43関係)
(消費者庁からヒアリング)
まずは貴金属の押し買いで問題になっているところでの法改正を是非実現していただきたい。消費者委員会からも幾つか意見を出しているように、特定商取引法の指定商品制の見直しであるとか、さまざまな将来的な課題がある。将来に向けて、これで満足せずに改正に向けて検討を速やかに進めていただきたい。
(消費者庁からヒアリング)
引き続き制度面、運用面の問題点の整理をしっかり行っていただき、制度の運用とか、政省令の通達などで対応可能なものについては、今年度上半期というお話があったが、できるだけ早い段階で対応をしていただきたい。
以上
