消費者庁及び消費者委員会の発足3周年を迎えるにあたり、消費者委員会を代表して一言ご挨拶申し上げます。
ご承知の通り、消費者庁及び消費者委員会は、消費者・生活者が主役となる社会の実現に向けて、これまでの産業振興を中心とした行政や政策の在り方を積極的に見直す行政のパラダイム転換の拠点とするとの大きな期待の下に創設されました。その際、両者の関係については、消費者庁が消費者行政の「司令塔」「エンジン役」を担うのに対し、消費者委員会は、消費者庁を含む政府の消費者行政全般に対する「監視役」と担うと整理されました。
このような役割分担の下、消費者委員会は重要な消費者問題について自ら独立して調査審議を行い、必要な建議等を行うとともに、諮問等に応じて「審議会」としての活動を行って参りました。建議等で指摘した事項については、各分野で一定の成果が出てきており、この場をお借りして、消費者庁をはじめとする関係省庁の皆様のご尽力に、改めて御礼を申し上げたいと思います。
しかし、このように多面的な機能を担う委員会は他に例も少なく、発足後3年間の消費者委員会の活動は、ある意味、試行錯誤の連続であったといえます。先般とりまとめられた「国セン検討会(※1)」の報告書においても、消費者庁との連携や役割分担の面で課題があるのではないか、国民生活センターとの情報共有や意志疎通が不十分なのではないか、といった様々な御指摘をいただいております。消費者行政を前進させるためには、消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの3機関が、一定の緊張関係を保ちつつも、互いに密接に協力していくことが不可欠であります。3機関の円滑な連携を通じて着実に成果を挙げられるよう、消費者委員会としてもその運営の在り方を改善して参ります。
また、真に消費者・生活者本位の行政への転換を図るためには、霞が関に立派な組織があるだけでは意味がなく、地方消費者行政の充実・強化を図ることが重要であることは言うまでもありません。本件についてはこの7月に消費者庁において「指針(※2)」をとりまとめたほか、消費者委員会としても「建議(※3)」をさせていただきましたが、国民生活センターも含めた3機関が密接に連携し、地方消費者行政の持続的な発展を実現するための支援策をしっかり講じていくことが必要であると考えます。
消費者庁及び消費者委員会の活動が4年目を迎え、これからまさにその真価が問われるといえます。消費者委員会といたしましても、消費者・生活者の皆様のご期待に応えることができるよう、最大限努力して参りますので、引き続きご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
平成24年9月3日
消費者委員会委員長 河上正二
(代読 消費者委員会委員 細川幸一)
(※1)「国民生活センターの国への移行を踏まえた消費者行政の体制の在り方に関する検討会」
(※2)「地方消費者行政の充実・強化のための指針」
(※3)「地方消費者行政の持続的な展開とさらなる充実・強化に向けた支援策についての建議」

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委員長挨拶を代読する細川委員
