分権クローズアップ[地方分権改革の旗手] 第11回 長崎県 その1

分権クローズアップ[地方分権改革の旗手]では、各地方の「地方分権改革の旗手」の方から、それぞれの地域における地方分権改革の取組や成果について紹介をしていただきます。第11回は、長崎県総務部新行政推進室の井手潤也 係長から寄稿いただいた記事を2回に分けて掲載します。今回は、その1となります。

長崎県 市町への権限移譲のページ

1.はじめに

長崎県では、平成の大合併により79市町村が21市町に再編され、全国一合併が進んだ県となっています。そのような中、県では、平成23年度から平成27年度までの5カ年間長崎県「新」行財政改革プランに取り組むこととしており、その取組の柱の一つとして、「地域主権時代に対応した基礎自治体重視の県政」を掲げ、市町との連携強化や、各市町の規模や実状に応じた事務処理特例条例に基づく権限移譲などに取り組んでいるところです。

今回は、長崎県内における地方分権改革の取組として、3つの事例を紹介します。

2.事例紹介I 地方に対する規制緩和

長崎県は、九州の西北部に位置し、平坦地に乏しく離島や半島を多く抱えており、海岸や島しょ部に多くの鳥獣保護区等があります。これらの区域では、風が強い場所が多く、毎年強風の影響により標識の飛散や破損が繰り返されてきました。

このような中、地方分権に係る第1次一括法の施行に伴い鳥獣保護法が改正され、それまで環境省令に規定されていた、鳥獣保護区等に設置する標識の表示に関する基準のうち、寸法に係る基準が「参酌すべき基準」とされたことから、県では、環境省令に基準として規定されている標識の寸法よりも小さな標識を設置できるよう規則に規定しました。 具体的には、制札について、国の基準の縦、横、高さ、いずれも約半分にできる基準を規定しました。これによって、標識の飛散や破損の被害が減少し、鳥獣保護区等の適正な管理につながっているところです。


3.事例紹介II 条例による独自基準の制定

次に、条例による独自基準を制定した事例をご紹介します。

本県は、県民総ぐるみで、子どもが夢と希望を持って健やかに成長できる環境を整備し、安心して子どもを生み育てることのできる社会の実現を目的として、平成20年10月、「長崎県子育て条例」を制定しました。

近年、少子化が進み、子どもに対する健康対策の充実が求められています。また、核家族化の進行、就労形態の多様化により、保育ニーズもまた多様化しています。特に女性の就労形態の多様化により、健康状態に注意が必要な0歳児からの低年齢児保育の希望が高まっています。

このような中、地方分権に係る第1次一括法の施行に伴い児童福祉法が改正され、それまで厚生労働大臣が定めることとされていた児童福祉施設の設備及び運営の基準については、都道府県が条例で定めることとされました。これをうけて制定した「長崎県児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例」においては、県独自に定める基準として、保育所に嘱託歯科医、保健師又は看護師を配置する努力義務を規定しました。

この規定により、保育所への看護師等の配置が促進されることで、保育所における保健衛生環境の維持・向上を図ることができます。また、健康管理面で特に配慮が必要な乳幼児を安心して保育所に預けることができ、専門的な相談に対応できる環境が進むことにより、子育て支援・仕事と家庭の両立支援が充実するなどの効果が期待されます。


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