分権クローズアップ[地方分権改革の旗手] 第10回 徳島県 その2

分権クローズアップ[地方分権改革の旗手]では、各地方の「地方分権改革の旗手」の方から、それぞれの地域における地方分権改革の取組や成果について紹介をしていただきます。第10回は、徳島県政策創造部広域行政課の三好誠治 課長から寄稿いただいた記事を2回に分けて掲載します。今回は、その2となります。

徳島県 地方分権改革のページ

4 政策提言の実施

徳島県では、かつては、他都道府県同様、国の予算の措置・配分を求める「要望・陳情」という形で、国に対して働きかけを行っていました。

しかしながら、地方分権改革により国と地方との関係が対等になったことを受け、従来のような予算措置・配分を求める「要望・陳情」を順次縮小、平成22年度には完全廃止し、県内の課題を解決するため、国に新たな制度の創設や改善を求める「政策提言」に変更しました。

「政策提言」は、現場の課題を熟知している地方が、国の対策をただ待つのではなく、「知恵は地方にあり!」ということで、課題解決に向けた具体的処方箋を現場目線で検討し、国に対して積極的かつ主体的に提言することに、その意義があります。

その好例と言えるのが、高速道路料金において、本州四国連絡道路の料金設定が割高であったことから、この是正を求める政策提言を行ったことです。これはやがて、課題を共有する府県域を越える唯一の意思決定機関「関西広域連合」や、全国知事会における提言につながっていき、平成26年4月からの全国共通料金の実現となったところです。

また、全国的な食に関する「誤表示」問題を受けて、景品表示法に基づく調査権限や命令権限に関し、都道府県の権限強化についての政策提言を行い、昨年、提言に基づく法改正が行われました。

地域のことは地域から解決を図るべく提言するという政策提言に関する職員の意識が向上したこともあり、提言数は増加傾向にあります(平成14年度:12件⇒平成25年度:152件)。また、提言の実現についても、国の政策へ平成25年度で65%の反映という結果が示すように、着実な成果を挙げています。


5 おわりに

地方分権の推進に関する衆参両院の決議から20余年が過ぎました。改革の成果は、移譲事務や規制緩和による直接的なものだけではなく、分権意識の高まりにより、都道府県域を越える課題をその地域で解決する広域行政主体の誕生や、「知恵は地方にあり」の精神で、地方からの「提言」が国の政策へ直接作用するといった、個性を活かし、多様性を育む地方独自の取組へと発展しています。

「地方創生」が叫ばれ、我々地方の覚悟と、国の本気度が試されるいま、地方分権改革は更なる高みへと進むことが求められています。

従来からの固定概念や過去例にとらわれず、国と地方がこれまでの成果、そして「地方分権」の理念をしっかり踏まえ、住民目線の改革をいっそうの推進を図ることで、地方創生の実現に向けて取り組んでいく必要があると考えております。

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