分権クローズアップ[地方分権改革の旗手] 第8回 新潟市 その2

分権クローズアップ[地方分権改革の旗手]では、各地方の「地方分権改革の旗手」の方から、それぞれの地域における地方分権改革の取組や成果について紹介をしていただきます。第8回は、新潟市 地域・魅力創造部大都市制度・区政創造推進課 の野崎麻梨子主事から寄稿いただいた記事を2回に分けて掲載します。今回は、その2となります。

3 事例紹介II 県と政令市の二重行政の解消・役割分担の明確化(新潟州構想の取組)

本市では、平成24年11月に立ち上げた新潟県知事・新潟市長等を構成員とする「新潟州構想検討推進会議」において、県と政令市の二重行政の解消・役割分担の明確化に向けた取組を進めてきました。この会議において、これまで県と政令市の具体の課題について検討を行い、県と政令市等の機能を集約したワンストップサービスの実現や、感染症対策等広域対応事案について、司令塔を知事に一本化する旨の覚書を締結するなど、一定の成果をあげるとともに、検討課題として掲げた全ての課題において対応方針を明らかにしてきました。二つ目の事例として、これらの取組の一部をご紹介します。

一つ目は、国・県・新潟市の三者共同による「就労支援と生活支援のワンストップサービス」の取組です。平成25年1月、東区役所に「ワークポート新潟」を設置しました。これは、市の福祉サービスと県の職業訓練に関する情報提供、国の職業紹介を同施設内で行うことができるようにし、相談者の個々の事情に応じた支援を可能にするものです。

実際に、ワークポートを開設した翌月からは、平均して一日に約35~40件の窓口利用があり、月に8人ほどが就職に結びついています。開設前と比較すると、東区での生活保護受給者の就職者は2倍以上となり、市内8区ある中で、東区が最も多くなっています。

二つ目は、「文化施設の一体管理」の取組です。市内白山地区では、県と市の文化施設が隣接しながらも、別々に管理されている状態にありました。そのため、市の文化施設の指定管理者である(公財)新潟市芸術文化振興財団が、県の文化施設についても指定管理者となることで、同地区内の文化施設の一体的管理を行うこととしました。平成27年度からの一体管理を目指し、現在細かな事務調整を進めています。

一体的な管理を行うことで、設備の共同利用やチケット販売・情報発信の一元化など利便性の向上が図られるとともに、行政サービスの効率化につながると考えています。

三つ目は、「公営住宅の一体管理」に関する取組です。平成25年4月から、公営住宅の申込について、県市窓口での相互受付を開始しました。平成25年度の一年間で、市が受け付けた県営住宅申込件数は117件となりました。身近な市役所でも申込が可能となったことで、申請者の利便性の向上につながっていると考えています。

さらに、今後、新潟市内の公営住宅施策を一元的に実施できるよう、県営・市営住宅について、新潟市が一体的に管理することを目指し、平成28年度から段階的に県営住宅を移管する方向で検討を進めています。

なお、これまで2年余り計5回開催してきた新潟州構想検討推進会議は、平成26年5月の改正地方自治法の成立により、指定都市都道府県調整会議が制度化されたことを受け、法の施行に先駆けて、今後は「新潟県・新潟市調整会議(新潟州構想検討推進会議)」として開催し、県と政令市の二重行政の解消・役割分担の明確化に向けた検討をさらに進めていくこととしています。

4 おわりに

このように、新潟市では、これまでの地方分権改革の流れの中で、常に地域の実情や市民ニーズを踏まえた制度のあり方を検討しつつ、さらに、国の動きに先駆ける形で、広域自治体と基礎自治体の役割分担の整理・明確化に向けた取組を進めてきました。

既に進行している急激な人口減少や少子・超高齢社会に対応し、将来にわたって持続可能な行政サービスの提供ができるよう、地域のことは自ら考え、自ら行動する分権型政令市を目指し、今後も地方分権の歩みを進めていきたいと考えています。

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