分権クローズアップ[地方分権改革の旗手] 第6回 栃木県 その1

分権クローズアップ[地方分権改革の旗手コーナー]では、各地方の「地方分権改革の旗手」の方から、それぞれの地域における地方分権改革の取組や成果について紹介をしていただきます。第6回は、栃木県総合政策部総合政策課の琴寄行雄 政策調整監から寄稿いただいた記事を2回に分けて掲載します。今回は、その1となります。

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1.はじめに

栃木県では、「人づくり」を政策の基本に据え、「『安心』『成長』『環境』をともにつくる、元気度 日本一 栃木県」を目指し、とちぎづくり戦略を推進しているところです。

目指す将来像の実現に向けた取組の一つとして、「とちぎの自治のかたちづくり」をテーマに、地方分権改革の推進に取り組んでいます。

今回は、栃木県における地方分権改革の推進に係る取組について、2つの事例を紹介します。

2.事例紹介I 市町村への積極的な権限移譲

栃木県における地方分権改革の推進に係る取組として、まずは市町村への権限移譲について紹介します。

栃木県では、県政運営の基本指針である「新とちぎ元気プラン」において、「市町村重視の県政の推進」を明確に位置付けています。住民に最も身近な市町村が、地域における総合行政の担い手としての役割を十分に果たしていけるよう、市町村への権限移譲を積極的に進めるとともに、県は広域的な課題や専門性の高い行政分野への対応など、広域自治体としての機能を発揮し、市町村を支援していくこととしています。

このような基本的な考え方の下、栃木県では、「栃木県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例」により、市町村への権限移譲を進めてきました。

特に、平成18年に「栃木県権限移譲基本方針」と、これを実施するための「推進計画」を策定し、積極的かつ計画的に権限移譲を推進してきたところです。

移譲に当たっての基本原則として、市町村が自らの判断により、移譲項目を選択できること、そして、移譲する権限の内容や時期等について、県と市町村が十分に協議を重ね、相互の合意の下、計画的に権限移譲を進めることを定めています。

権限移譲の方式については、当初、類似業務をまとめて移譲する「パッケージ方式」をとってきましたが、平成23年から各市町村の主体的な選択に基づき、原則として希望する市町村に移譲する「手挙げ方式」を採用しています。

今般、国においても第4次一括法の中で「手挙げ方式」が採用されましたが、栃木県では、一足早く取り組んでいるところです。

また、この基本方針では、円滑な移譲のための体制づくりについても定めており、それに基づき市町村に対する支援を行っています。

例えば、事務の移譲に先立って、県の担当部署において市町村職員を受け入れ、実務研修を行っているほか、財源措置として、権限移譲された事務の執行に要する経費について、市町村総合交付金を交付しています。(H25実績:200,278千円)

また、移譲事務についての市町村担当者向け説明会の開催や事務処理マニュアルの作成などに取り組んでいます。

このように、積極的かつ計画的に権限移譲を進めてきた結果、平成26年4月現在で119法令、1,993項目の権限を県から市町村へ移譲しています。

主な項目ですが、旅券法に基づくパスポートの申請受理・交付等に関する事務及び屋外広告物法に基づくはり紙などの違反屋外広告物の除却については県内の全市町村に、都市計画法に基づく開発行為の許可については県内8市に権限移譲しています。

権限移譲を推進したことによる成果の一例として、パスポートの申請受理・交付に関して紹介します。

移譲前は、パスポートの交付を受けるためには、市役所や町役場の窓口において戸籍謄本を入手し、県内に10ヶ所ある県庁の窓口のいずれかに申請しなければなりませんでした。

県内全ての市町に権限移譲したことで、居住地に身近な窓口において、ワンストップで申請と交付が可能となりました。

また、これに併せて事務の効率化を図り、申請から交付まで、従来10日かかっていたものを、6日で可能とするなど、住民サービスの向上を実現しています。

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