分権クローズアップ[地方分権改革の旗手] 第1回 埼玉県 その2

分権クローズアップ[地方分権改革の旗手コーナー]では、各地方の「地方分権改革の旗手」の方から、それぞれの地域における地方分権改革の取組や成果について紹介していただきます。第1回は、埼玉県企画財政部企画総務課の吉田雄一政策幹から寄稿いただいた記事を2回に分けて掲載します。今回は、その2となります。

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4.事例紹介III 義務付け・枠付けの見直しに関する条例対応について

最後に、義務付け・枠付けの見直しに関する条例対応についてです。平成23年に第1次、第2次一括法が成立しました。これに伴い本県では延べ22条例の制定・改正を行いました。私ども地方分権担当課では、地方分権改革の成果を具現化するために県独自の基準を条例に盛り込み、スピード感を持って議会に提案するよう各担当課へお願いしました。その結果、22条例のうち13条例で本県独自の基準を盛り込むことができました(その後さらに、昨年6月に成立した第3次一括法関連で5条例を本年2月の県議会で制定・改正)。

今回は第1次・第2次一括法関連で3つの独自基準の例を紹介します。
1つ目は特別養護老人ホームの居室定員です。国の基準では原則として個室とすることを求めていますが、個室では居住費が高いため所得の低い方がなかなか入れない状況もあります。そこで本県では、原則は個室ですが、プライバシー確保のため固定の間仕切り等を設ける場合は、例外的に1部屋に4人まで入居を認めるという基準にしました(26年度オープン予定の27施設のうち、3施設で合計36の多床室を設置する予定です。)

2つ目は保育所の居室面積です。0-1歳児の居室面積は、国の定める最低基準では、まだ“はいはい”しない児童は1人当たり1.65m2以上、“はいはい”する児童は3.3m2以上必要です。しかし、児童はいつ“はいはい”し始めるかわからないので、1.65m2以上を基準にすると“はいはい”を始めた瞬間に最低基準違反になってしまいます。そこで、“はいはい”しない児童についても3.3m2以上を基準にすることにしました。

また、本県は待機児童が多く、それも特に1歳児に集中しているので、待機児童が多く地価が高い市では1歳児については2.5m2以上に緩和できるようにしました。

3つ目は、車道における自転車レーンの規定です。本県は県民1人当たりの自転車の保有台数が日本一であり、県内の自転車と歩行者の接触事故が10年前に比べて1.7倍増加しています。そこで、自転車レーンについては国の規定はありませんが、歩行者と自転車の通行環境を改善するため新たに規定を設けることにしました(幅員1.5m以上(1mまで縮小可))。本県ではこれを踏まえ、自転車レーンを設置して自転車も歩行者も安全に通行できる道路整備を進めています。

5.おわりに

本県の上田清司知事は、平成21年から24年にかけて政府に設置されていた「地域主権戦略会議」のメンバーであり、また、全国知事会の「国の出先機関原則廃止プロジェクトチーム」のリーダーも務めていました。こうしたことから、本県は知事を先頭に地方分権改革に積極的に取り組んでいます。

地域のことは地域で決め、地方自治体と住民や企業などが協働し、全員参加で地域づくりをしていくことが真の地方分権・地方自治の姿ではないかと考えています。私たち地方自治体はこのことを念頭に、地方分権改革の成果を有効に活用していかなければなりません。

今後も引き続き、担当職員一同、地方分権改革の進展に微力ながら尽力してまいりたいと思います。

 

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